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2009-11-04

映画『鴨川ホルモー』 (DVD)

2009年6月のあの日。

私が夫とのジャンケンに勝っていたら、『ハゲタカ』ではなく、この映画を観ていたはずだった。

……が、負けた後で調べたら、概ね上映が終了していて、プチ遠征しないと観られないという状況だったので、鷲津政彦と私の出会いは、運命であり必然だったのだろう…ってロマンティックに書いてみたが、単にマヌケだったという話だ。

ある意味、私の人生を変えたあの日(そんなオオゲサな!)以来、すっかり関心が無くなってしまったのだが、レンタル店で見かけて、やっと思い出したのであった。
以下、ぬるめではありますが、若干のネタバレがございます。

『鴨川ホルモー』

【内容】

(「キネマ旬報社」データベースより)

万城目学の同名小説を、山田孝之と栗山千明共演で映画化した青春コメディ。2浪の末にようやく念願の京大に入学した安倍は「京大青竜会」というあやしげなサークルに入会。そこでは「オニ」を操り戦わせる謎の祭り“ホルモー”なる行事が行われていた。

…まあ、内容は上記のとおりで、これ以上付け加えると、完全なネタバレになりそうなので、あらすじは、ここまで。
何でそんなに観たかったのか、鷲津中毒が進行してしまった脳では思い出せないが、夢枕獏の『陰陽師』シリーズが好きなので、京都を舞台にしてオニを使役してのバトルという点がツボだったと思われる。(まるで他人事)
『ハゲタカ』との共通点は、栗山千明が出演しているという一点だけ。

オール京都ロケなので、八坂の塔やら平安神宮の鳥居やら南禅寺境内の水道橋やら犬矢来が並ぶ趣ある小路やら鴨川河畔やら…が出てきたり、葵祭や祇園祭の宵山、五山の送り火等が盛り込まれていたり、舞妓はんが通りすがったり、という京都観光映像も楽しめる。
観光名所だけでなく、大学や寮や下宿の周囲の風景なども、いい感じ。
VFXを駆使したバトルあり、随所に大小の笑いあり、緊迫感も胸キュンもない恋愛模様あり…だが、アグレッシブさは薄く、全体を通してゆる~いトーンでまとめてある。
京言葉でいうところの「はんなり」「まったり」感がある。
(言葉の使い方が間違っていたらごめんない。)

そして、清清しいくらいに思いっきりバカバカしい。
そこが、良い。(笑)
吉田神社で青龍会の男子メンバーが奉納する秘密の「伝統の踊り」は、バカバカしさの極み。
「バカヤローどもが!」と笑いながらツッこんでやってください。

肝心のホルモーだが、CGの可愛いオニを使役してバトルする様子は、ポケモン・バトルみたいだった。
(ポケモンについては、ピカチュウが可愛いので、映画をテレビで観たことがある程度です…。)
小さなオニ達が、金棒をふるって戦う姿は可愛いけれどバイオレンスもあり、小さなお子様向けではないかもしれない。
神々の怒りにより恐ろしい事が…というところも、狙ってのことだと思うが緊迫感が無くて、のんびりしている。

二浪して京都大学に入ったものの、目的を見失って五月病になっていたダサい大学生・安倍を、最近、どんどん髭とロン毛で顔がわからなくなっているcoldsweats01山田孝之がいい感じにゆる~く演じている。
が、自然体なゆるさが良すぎることもあり(?)、恋のライバル・芦屋への敵愾心や安倍が恋する京子との三角関係がいまいちピンと来ない。
いや、安倍がどうこうというより、鼻持ちならない芦屋(石田卓也)のキャラがいまひとつ際立っていないせいかもしれない。
見た目はそこそこ良い嫌味な男といった程度。
もうちょっとパンチが効いた憎まれ役だったら、魅力が増して、京子が安倍を利用して他の女子と奪い合うのも納得できるのだろうが…。
この芦屋がどうしてそんなにモテ男なのか、私には理解不可能。
…まあ、私の好みは特殊なところもあるし、鷲津だって相当に嫌なヤツだと言える面もあるので、そこは声高には主張しないでおこう。(笑)

芦屋よりキャラが立っていて、見せ場も満載、或る意味、主人公よりオイシイ役なのが、安倍の友人・高村(濱田岳)だ。
気弱な帰国子女の彼が、ホルモーを経験したことにより、ある変貌を遂げるのだが、これは観てのお楽しみ。

栗山千明が演じるのは、おかっぱ頭のメガネ女子・楠木。
無愛想でイケてない理系女子大生なのだが、千明ちゃんが演じるのだから、どんなに頑張っても美女オーラが出てしまうのだ。
なので、メガネをとると可愛いじゃん…という王道も、最初から可愛いので、ちょっとパンチが足りないかも。
ヴィジュアルについては、いろいろと足してプラスにするより、いろいろ足してマイナスにするほうが難易度が相当に高いということか。
楠木と三島由香とは似ても似つかない(ってあたり前なんだが)外見の仕上がりだが、中身は不器用なくらいに一途で真面目で純粋なところが一緒かしらん。
映画「ハゲタカ」では、実年齢より10歳年上の役に挑んでいた千明さんだったが、楠木は実年齢と近く、共演者も若い人が多かったせいか、また作品のトーンが正反対だからか、楽しげに演じているように見える。
(そりぁ、三島由香はいつも葛藤して自分と向き合っている役だし、周りは超素敵な方々ではあるが、玉山さんと高良くん以外はオジサンばかりだし…。)
オニを操る際、不可思議なオニ語を叫びながら、ちょっと恥ずかしいポーズを千明さんが連発した時には思わず

「あなたたち、何をやっているんですかっ!」(by 三島由香)

とツッこんでしまったくらい、吹っ切れていて、格好良かった。

そして、どうしてか最も気になってしまったのが、青竜会会長・菅原役の荒川良々。
カロリーメイトCMのトラックスーツの謎の男、「タイガー&ドラゴン」のジャンプ亭ジャンプ、と言えば「あー!」と思い出す方も多いはず。
地味で真面目そうだがアヤシイ匂いがプンプンする会長、いい味ですねえ。
どこか浮遊感と胡散臭さがあって、ついつい気になる不思議な存在感の俳優だ。

気楽に、京都の町並みを見ながら大笑いもできる明るい青春映画…として楽しめました。
やっぱり、「ハゲタカ」のほうを観てよかった、とは思いますけどね。
ところで、好奇心で検索してみたら、この映画にも10回近くご覧になっていた方もいらして、ハマる映画は人それぞれだわ…と改めて思った次第です。

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