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2010-01-23

鈴木建設会長が私の脳内に呼び寄せた男~映画『釣りバカ日誌20』

夫が入浴中に、また鷲津と逢引しちゃおう…と思ったのだが、ふと思いついて、PCの前に座り、ブログのメンテナンスでもするかい…と管理画面を開いて眺めていたら、半月以上前に書いて下書きのまま忘れていた記事を発見。
書いているうちに、どうまとめていいか自分でも分からなくなってしまって、そのままにしてあったのだが、今更、手を入れるのも難しいし…と、いうことで、とりあえずそのまま投稿。

正月に映画館で観た映画の感想もどきなので、マヌケ度がいつも以上に強いが、御海容くださいませ。

゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

暮れに夫の身内にアクシデントが起きたため、年末年始の我が家の予定は、総崩れとなってしまった。
年末は実家に日参していた夫も、正月3が日は静かに家で過ごせる運びとなったので、気晴らしに出かけようか…ということになった。
もともとは、都心で展覧会を観て、美味しいものを食べて、買い物をして…と1日遊ぶつもりでいたのだけれど、計画を大幅に縮小。
夫が「理屈抜きに気楽な映画を観たい。」と言って希望したのが
『釣りバカ日誌 20』 だった。

三国連太郎は素敵だけれど、このシリーズは私の嗜好とイマイチ合致しない。
テレビで放映していると、ついつい、家事をしなが観してしまうが、劇場で観るのは初めて。
夫は釣りバカでもなければ、釣りバカ・ファンでもないのだが、突然に観たくなったという。
心が疲れているときには、やっぱり日本人のDNAが、こういう安心感のある映画を求めるのだろうか?

沿線のシネコンでお正月の9時前開演の回だったのに、かなりお客さんが入っていた。
しかも、平均年齢が相当に高い。
私達が最年少クラスだったのではないかと思われた。珍しい。(笑)

実際に観た感想としては、安定感のある良心的な作品。
脚本・山田洋二だし、主演の西田俊行と三国連太郎は言うに及ばず、実力者、巧者の俳優たちが、楽しく余裕をもって誠実に仕事をしているから、本当に安心して観られた。
ファイナルということで、ゲストも豪華。
メインゲストの松坂慶子を始め、岸部一徳、六坂直政、平田満などなど、クセモノの実力者が贅沢に登場。
もちろん、レギュラーの笹野高史や中村梅雀も、きちんと活躍。

でも、私はやっぱり三国さんが一番素敵だった思う。
あら、オヤジスキーどころかジジスキー?
こういってはなんだが、私は御子息より三国さんのほうが好きなのだ。
今や上品な好好爺といった雰囲気だが、お若い頃の出演作を拝見すると、フェロモン大洪水。(笑)
そんな時代を奥に潜ませての、渋さなのである。
今回はスーツ姿の時間が長くて、スリーピース姿がとってもダンディかつセクシーに決まっていらっしゃった。
こんなところなまでスーツ萌えな私である。
三国さん演じるスーさんは、ハマちゃんと共に、楽しくて暖かい人情劇を演じながら、一方で、大会社の会長として、そして一人の人間として、自分の信念・理念を通す終幕の下し方を一人で考えていく。
一人で沈思する表情や姿が、なんとも気高く、切なくもあり、やはり格の高い俳優さんだと改めて感服した。

北海道の美しく雄大な景色も楽しめるし、スリルもサスぺンスもないので、時々、意識を別に飛ばしして「ランチはどこに行こうか」とか「あの店でケーキを買いたい」とか、考えたりしても、大丈夫、ちゃんとストーリーに戻れる。(すみません…)

詳しい感想は書ないが、ラスト部分にだけ、私のハゲタカ脳に刺激があった。
ラストて、スーさんこと鈴木建設会長・鈴木一之助が勇退を決意し、社内の講堂で社員を前に退任挨拶をする。
三国連太郎とスーさんが完全に同化して、ふたりの大きさと品格が如実に出ていて、さすがだった。
この演説内容は、いわば企業の理念や日本的経営の理想型を語ったものであり、こんなふうだったら、日本でも世界でも、働く人もその家族も、どんなに幸せだろうか…というものだ。

スーさんは言う。
「会社は経営者のものでも、株主のものでもない。会社は社員のものなのです。」

これ以上その内容を詳しく書かないが、スーさんの退任挨拶は、現在の経済状況や組織と個人両方のモラルの崩壊などを思えば、美しすぎるファンタジーに過ぎないかもしれない。
だけど、だからこそ、胸を打った。
スーさんは、鈴木建設の歩くcore valuesみたいな経営者だった。
一代で築き上げ大きくした鈴木建設を、とても大切に思っていて、頑固一徹、自らの理念から外れたプロジェクトには、どんなに巨額の利益が見込まれても決してOKを出さなかったり、逆に社会貢献の意義が高いプロジェクトには利益が薄くても前向きだったし、本業一本で多角化もしなかった。
決して肩書きで人を判断したりせず、ハマちゃんやその家族・友人達とも、対等な関係を保っていた。
こういう人が経営し、周囲を固める役員も社員も、会社を愛し、自分の仕事に誇りを持っている鈴木建設ならば、赤でも黄でも(笑)ハゲタカに狙われたりするようなことにならないのだろうな。

そう思っているうちにスーさんの演説か終わり、こうあって欲しい…という夢物語の最後は、虚構と現実とか一体となって、幕が下されるという演出だった。

鷲津は、スーさんの退任挨拶を聞いたら、どう思っただろうか。

『釣りバカ日誌20』を見終わって、そんなことを思う人間は私くらいだろうな。
まあ、この2人は全く違う時空に居るので、絶対にまみえることはないのだろうが。

内心、苦笑しながら劇場のロビーでコートを着ている時、横で夫が
「スーさんは会社は社員のもの、って言ってたけど、鷲津はどう思うかな。おおぞら電気の株主総会の時の鷲津と、ドラマのラストの鷲津と映画ラストの鷲津で、見解が違ってるかもね。」と言ったので、ニヤニヤしてしまった。

少なくとも、ここにもう一人、釣りバカ→ハゲタカという、風変わりな思考経路を辿っていた人間がいたわけだ。

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