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2010-03-01

鬼になれ!(by 飯島亮介)~『龍馬伝』第9回「命の値段」 

いつも、18時~のハイビジョン放送をリアルタイム、または録画したものを19時くらいから夕飯を食べつつ観ているのだが、この日のどの局のどの番組もそうであったように、画面右下に津波警報に関する日本地図が出ていたので、なんなとく、ちゃんと観た気がしない。
もちろん、NHKの役割として当然だし大切だから、何ら文句はないが、やはり、せっかくの映像を全部みたいし、隠れていた部分に何か重要なものが映っていたかもしれないので、土曜日の再放送観なくては…。

そんなわけで、完全版を観ていないこともあり、ざっくり雑感。
そして、半平太に関する願望丸出し妄想爆裂の無意味な長文。


shine今週の名言

「人はいつか死ぬ。だからこそ、死に甲斐のある生き方をせねばならぬ。」 (by 千葉定吉)

定吉先生のこの重い言葉も、父・八平の言葉とともに龍馬の心に深く刻まれて、今後の指針となっていくのだろう。
龍馬は今、羽ばたくために基礎体力を養っているところ、なので、毎週のように、名言を浴びているのである。

久々の大友D演出。
半平太を応援する悩める者達を救ってくれるのは、やはり大友さんしかいない、ということなのか。
充分に時間をかけてとはいかなかったが(すまんのう、欲張りで)、今回やっと、葛藤や苦渋を滲ませる、人間・武市半平太の内面を垣間見ることができた。
なんなら、半平太が退場するまで、大友Dが担当してくれればいいのに…とか、無理なことまで思ったぜよ。


半平太が、久々に江戸に出てきた龍馬を連れて各藩の攘夷派の志士たちとの会合に赴いたのは、やはり龍馬が門弟ではなく、対等で大切なな友人という特別な存在であり、彼の資質を認めているから自分の思いに賛同し、力になって欲しいからだろう。
(そういえば、桂小五郎のあっけらかんとした登場がナイスだった。)
だが、龍馬が本心から、「武市さん、凄いなぁ~えらいなぁ~」と感心しまくる無邪気さが、かつては弟のように可愛かったのが、今は、半平太の焦燥を刺激し、点火する。

江戸でも指折りの桃井道場の塾頭として、他藩士からも一目置かれる剣豪であり、江戸の若き攘夷派志士たちの中でも、高潔な人柄と秀でた論客ぶりが認められてもいるのに、土佐に帰れば無力な自分が、そして、土佐の実情が、恥ずかしく情けない。
どれだけ努力しても、自分が土佐を思い日本を思う気持ちは、通じないのか!という悲しさと怒りとがないまぜになった感情が高ぶり抑えきれなくなるシーンは、前回までの雑なキレキャラ半平太とは、全く違う。
大友さんの半平太愛heart01を感じた。

龍馬は、敬愛する半平太の苛立ちや怒りは分るが(でも深いところは分らない)、武力で事は解決しない、という信念は決して曲げない。
ふらふらボンなりに、筋は通す男、というわけだ。
ここが、龍馬の魅力のひとつなんだよね。

情報流通や藩士の意識レベルが、他藩と比べ物にならない土佐藩の有様の元凶が、身分制度にあると分っているのに、半平太が身分制度撤廃、自由を我らに!の方向に行かなかったのは、返す返すも残念。
吉田東洋を夜景のキレイな料亭nightに連れ込んで説得し、結託して、土佐藩の旧態依然とした腐った重役たちを買い叩く!×3…いや違った…叩きのめして藩政改革してくれてたらなあ…。
って、そりゃパラレル時代劇になっちまうぜよ。(笑)
だいたい、謹厳実直で融通の利かないMr.ブシドーの半平太には、そういうのはムリだろうけどさ…。

一瞬だけ、破天荒なドリームを観ちゃいました。(笑)

これだけ真っ直ぐなサムライなんだから、政治結社の首領として手下を操って融通無碍に暗躍するなんて、本当は性分に合わないのよ。
でも、攘夷のために、性格に合わない道に進んじゃったから、悲劇の革命児になっちゃったのね。

まあ、そんな妄想bombは置いといて。


今日の昼休みに、龍馬の盟友中岡ファンの同僚M嬢が教えてくれたのだが、史実では、山本琢磨の時計事件の後始末については、武市半平太と龍馬の二人で琢磨を密かに逃がしてやったそうで(後でググッたらwikiにも書いてあった…勉強不足でした…wobbly)、そのように描かれてなかった点は、婆としては、ちっくと哀しかった…。
でも、それをあえて、大儀のために非情な『鬼』になろうと悲壮な決意をして、「泣いて馬謖を斬る」道を選び、退路を断つ半平太を描き、龍馬との進路の分岐点が明確になる…ということにしたのだろう。

と、同時に、ヒーロー龍馬の白さと大きさを強調するためでもあろう。
しかたないよね。
人気者だし、主人公だもん。(←心がこもってない。)

龍馬が時計を返して泣き脅しで、訴えを取り下げてもらったと聞いた時、きっと半平太の心の中では、琢磨の命を助けるという(史実どおりの)選択肢に天秤が傾いて、心が揺れていたのではないかと思う。
でも、ここで、そう描かなかったことで、半平太と以蔵の悲劇の始まりが、見るものに刻みつけられたのではないか。

それにしても、半平太が揺れていたあの場面で、「ちょっと待った!rock」と乱入して来て半平太を鬼の道に引き込もうとする収二郎が、婆には、本当に悪人面に見えたぜよ。
今回は、宮迫氏の悪顔が効いていたなあ。
(宮迫さんファンの方、すみません。褒めてるのよ。)
この凶悪顔の収二郎が、愛する武市先生heart02から忌々しい龍馬を引き離そうとして(違)、半平太を鬼の道に進まざるを得ないように囲い込んでしまったようにも見えた。
まっこと、男の嫉妬は怖いぜよ。(腐?)



龍馬の前で、椿の花を斬り捨てる場面は、厳しく美しい、印象的なシーンであり、半平太の最期を象徴しているかのようでもあった。
本当は花一輪を愛でる優しさがあり、画人としても美しいものを愛する心を持つ半平太なのに、その繊細さを隠して、ひたすら硬直的に攘夷の道を走っていくことになっていく悲劇の一号目、ということかな。

大河ドラマはドキュメンタリーではないし、娯楽作品なので、100パーセント史実に忠実である必要はないと私は思っている。
なので、作品に説得力を持たせてお話を面白くするためなら、多少は演出としてウソがあってOKだとも思う。
(たとえば、『篤姫』での家定の設定とか、『新撰組!』での龍馬と山南が知り合いだったとか。)
なればこそ、半平太が苦渋を滲ませて琢磨に切腹を申し渡さねばならなかったことにした設定が、必ず、この先で生きて欲しい。


今回の半平太を見ていて思い出したのが、大河ドラマ『新撰組!』の土方歳三(山本耕史)だ。
新撰組が肥大し、隊士の質にひどいバラツキで出てきたために、組織の規律を守るため、そして局長・近藤勇を血で汚さないために、憎まれ役汚れ役を一手に引き受け、過剰な血の粛清を進めて『鬼の副長』と呼ばれていた。
この人も、自ら鬼になる道を選ばざるを得なかった人だった。

もちろん、半平太と土方を一緒にする気は全くない。
そして、彼らがしてのけた血なまぐさく凄惨な事を肯定する気もない。
しかし、多くの人々の上に立つ者であるからには、部下を処罰しなければならないこともあるわけで、これが最も辛い役割であり、処断される者の辛苦を共に背負う覚悟でいなければならないはずだ。
私は、二人とも、その覚悟があった人であり、だから付き従う者達に敬慕されていたと思うのだ。(願望と妄想/笑)
半平太に琢磨の処分をゆだねた上士は、その責任から逃げたのである。あいつが一番悪い。(怒)

半平太が琢磨に切腹を申し渡すときの表情、肩に置いた手、まさに苦渋に満ちており、こういった苦悩をいくつも経験し、その黒く苦い思いを一人で飲み込み続けて、黒いカリスマとなっていって欲しいと思う。(そんなことを思う私もオニ)

琢磨逃亡の責めを負って土佐に帰ることになったのに、龍馬には「婆様の具合が悪くなったから…。」なんて言っていたのも、心を和ませてくれる旧友・龍馬が自責の念に駆られないようにと慮っての優しさからだと私は推測している。
もう、門弟達の前では優しい半平太には戻れないと覚悟したから、自分の代わりに龍馬が琢磨を助けてくれたことには、密かに感謝しているのかもしれない。
だけど、その真意は口に出さず、大儀の前では琢磨の命も目先のことだと、好悪的とも言える発言をする。
そうやって、自分を鬼の道に追い込んでいるのだ。
そして、龍馬との心和む時間は、もう諦めようとしているのだ。
…ああ、なんて妄想爆裂な私。(笑)



今週のナイスsmileなお言葉

「僕は君が大好きだ!!」 (by 千葉重太郎)

大友さんは、ちっくと硬派な男たちのドラマを続けて担当しすぎたせいか(笑)、息抜き(?)のラブコメ部分は、ベタのきわみ。

いや、わかりやすいというか、ほほえましいというか…。
この後の龍馬の吹きっぷりや、重太郎のわざとらしい腹痛芝居、そして佐那の一気飲み(不穏なBGMに爆笑)、ストレートすぎるアプローチ、龍馬の慌てふり…など、いやはや、なんというか。

龍馬と佐那のツーショットになると、遠くから「火の用心~」の声がバックに流れたのも絶妙で、作りこまれたコントみたいだったので、私は楽しめましたが。

でも、佐那さんのツンデレや兄上への八つ当たりは可愛いのだが、ちょっと扱いが軽くはないか。(加尾<佐那 な私/笑)

最期に、弥太郎。
岩窟王化して、謎の老人(志賀廣太郎!)から商売の極意を学ぶの巻。
出番は少なくとも、動きが少ない内省モードが殆どでも、さすがの存在感。
多彩な顔を持つ弥太郎に、毎回、目を奪われどおしで、やっぱり『弥太郎伝』なのよね。
次回はいよいよ、東洋の配下として長崎にビジネス留学するそうで。
しかも、歯以外はキレイになって。(歯は龍馬の圧力で汚いままだそうですね。/笑)
楽しみだけど、となると、また半平太の出番が減るのでは…。
いや、出番が少なくても、きちんと描きこんでくれれば、それでいいのだ!(by バカボンのパパ)

それにしても、次回サブタイトルfは『引き裂かれた愛』ですってよ。
昼ドラ?

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