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2010-03-15

婆も沸騰中!~『龍馬伝』第11回「土佐沸騰」

逝ってしまった…。
武市半平太の祖母・智(菅井きん)が逝ってしまったぜよ…。
私の分身(おい!)の婆様が天に召されたからには、今後は黒半平太推進委員として、冷静に武市先生の美しく黒き道の行く末を見届けたいと思ったんだが…。


第11回放送終了後に、「龍馬カッコイイ!弥太郎ダッサー!武市さんカッコ悪!」という、福山龍馬ファン女子の声が聞こえるようだった…。
恐らく、それが制作サイドの狙いだと思うし、視聴率を上げる明解な戦略だと推測するのだが、ちっくと悔しい…。
逆に、ごく少数の(寂)、私を含む武市半平太(史実と『龍馬伝』の双方)に心を寄せる人々は、「あれじゃ、ただの龍馬の引き立て役に見えちゃうじゃん?武市半平太はもっと器が大きいはずだ!」とガッカリしていただろう。
史実では、集まっていきり立つ下士達を鎮めたのは龍馬ではなく、武市先生のはずだそうだが?
第9回「命の値段」でも、史実と異なり、龍馬ひとりで山本を逃がしたという設定にしてあったが、それは今後の展開に必要だからであろうと受け止めることができた。
半平太が琢磨の肩に置いていた手に、彼の心中を雄弁に語らせていたからだ。
無論、大河ドラマは史実に完璧に忠実でなくても良いとは思う。
それが、ストーリーやキャラクターに説得力を与え、面白さや深みを生むならば、そして整合性があるならば、若干の創作があって良いと思う。
だが、今回の半平太は、龍馬の英傑ぶりを際立たせるための存在として、判断を誤り続けてはコッソリ後悔して目が泳ぎまくり、それを察してくれる度量の広い龍馬に助けられるという、器の小さい男として描かれているだけに見えてしまった。
しかも最後には、血判状に捺印しろと迫る始末だよ…。
もう、なにがなんだか…。
龍馬ってば、半平太にも吉田東洋にも、モテモテだ。
私のために争わないで~って?(違)
もちろん、それが今後の展開に生きるならば、涙を飲んで耐えよう。

そう思おうとしているけれど、龍馬を大きい人物、先見の明のある英傑に描くために、比較対象する存在としてのみ武市半平太を配したわけじゃあるまい…とも思ってしまい、なかなか腑に落ちない。
武市が、ある時点で龍馬に越されしまったのは事実だが、それは未だこの時点じゃないはずだ。
だいたい、藩内部の政局に巻き込まれて加尾と別れさせられた事で、世の激流に飛び込む豪胆さを身に着けたとは、ずいぶんと簡単なヒーロー伝説だのう。
福山龍馬だって、そんな描き方をせずとも、前回あたりから、良い凛々しい瞳になってきているのだし、周囲を落とさなくても、大人物の器を描けるだろうに。


…あー、いかん。
半平太ひいきが過ぎて、冷静さを失ってしっまている…。
毎週、作品自体の成長を見守っているドラマに対して、ネガティヴな気持ちだけをぶつけても、精神衛生上よろしくない。

せっかく、前回、なるべく冷静になろうと思って「これでエエでしょう」と受け止めたんだしね。
さんざん、グチグチ書いた後でナニだが、ちょっと頭を冷やして、そんな扱い(?)でも魅力的だった武市半平太については最後に、また触れたい。


雪の中、桜田門外の変勃発。
音が雪に吸い込まれているようであり、臨場感もある映像。
しかし、井伊大老が2回で退場…展開が早いのう。

ちっくと話がそれるが、大河ドラマで桜田門外の変、といえば『篤姫』のそれが印象深い。
梅若さんの井伊も舞台的な濃厚さで素晴らしかったし。
私は、家定公(堺雅人)がお出ましの期間しか『篤姫』を熱心に見ていないのだが、このあたりはまだ見ていた。
完結後に、自分が良いと思った回のDを調べたら、全部が堀切薗さんの回だったので、ビックリしたのを覚えている。
で、その話をランチメイトで堺雅人LOVE仲間のM嬢に話したら、全く同意見だったので、またビックリ。
マイノリティ同士で気が合うのだ。(笑)
堀切薗さんが『龍馬伝』にも入ってくれたらいいのに、とは思ったけれど、なんせ天璋院様の逆鱗…(中略)…だから、ムリだろうし…。
っと、横にそれ過ぎてしまった。

そして!
謹慎が解けたというか、自ら解いた山内容堂。
わずかな時間のご登場なのに、あの濃さ。
舞う雪の中、呵呵大笑する容堂の放つ妖気!
容堂といい、吉田東洋といい、土佐藩中枢は妖が集う魔境なのか…。
見るからに、武市半平太など叶わないといった感じだ。
そこに漂う妖気に、半平太は引き寄せられ、蝕まれるのだろうか。


では、その他の雑感を。

岩崎ファミリーが弥太郎の栄達に酔っている最中に、弥太郎が汚くなって帰郷。
まーた、絶妙なタイミングで、コケコッコー♪と入る。
ほんとうに、毎回、各シーンで感心するのだが、『龍馬伝』は、SEが実に秀逸、洒脱。
で、とろけそうな顔で「丸山の芸者らぁが綺麗で色っぽうて…」と遠い目をする弥太郎…香川劇場、いいですなぁ。
接待と称して豪遊し百両の公金を浪費してしまったというから、やっぱりこの父にしてこの息子、だ。
やはり岩崎ファミリーが揃うと、坂本ファミリーとは別の表出の仕方だけど、同じように逞しさや陽性の空気が湧き出てきて、なんだか元気になる。
そして、この後の弥太郎の、ブシドーと対極の行動が、ダサくて、でも力強い。
みっともないけれど、なりふり構わない彼の行動とその動機は常に首尾一貫している。
相変わらず見栄っ張りだから、龍馬にはいろいろ言い訳するところが、彼の龍馬へのライバル心とか密かな愛情(笑)とかが見えちゃって、カワイイ。
でも、龍馬は「ふーん」って感じで、弥太郎の噂なんて、そもそも気にしてない。
この二人の互いへの思いのかみ合わなさが楽しいし、かつ、徹底的に、弥太郎→龍馬 っぽい感じが、ちっくと切なくもある。
(決して“腐”目線ではない。)

失恋の痛手で(?)ぐんと大きくなって、土佐が、そして侍の社会が息苦しく感じ始めた龍馬は、文句なく格好良く描かれていた。
前述したが、半平太や弥太郎を一段落として描かなくても、こんな顔つきをする福山龍馬ならば、その大きさや、とてつもない伸び代を表現できると思うのだが。
そんな龍馬の器を即座に見抜く東洋。
夜の闇の中に、松明の灯りを受けて浮かび上がる姿も表情も、ちょっとただ事じゃない。(笑)
とにかくひれ伏してしまいそうな、辺りを払う絶対的なパワーを放出していた。
老人力?(大違)
いや、霊力!?
そんな人知を超えた力を放つような東洋をも魅了しちゃう龍馬さんですよ。
そして、半平太率いる土佐勤王党の下士達にも、人気沸騰中!
出た!坂本龍馬最強伝説!gawk



最後に、それでも私の心を震わぜた武市半平太。
池田虎之進の切腹を門弟達に、「これぞ侍の本懐!おまんら喜んじゃれ!」と叫んだ後、門弟達のむせび泣く声を受け止め、攘夷の二文字を見詰める、半平太の背。
己の無力さを、限界を噛み締め向き合っているその背に、ただただ見惚れた。
そして、また不覚にも涙腺が危険水域に!
いかん、いかん、いかーん!(by  ピエール広之丞)

半平太は、己の限界をこの時、はっきりと認めたのだと、私は思う。
だから、自分が最も信頼する人物であり、自分に足りないものを持つ龍馬に協力を依頼したのだ。
矜持の高い半平太にとって、どれだけ辛いことだったろうか。
恐らく、敏い半平太のことだ。
リーダーとしての資質も度量も、近いうちに龍馬に凌駕されるだろうことも既に悟っているに違いない。
それを受け入れて龍馬を土佐勤王党に強引に加盟させようとするのは、それが下士の結束に必要だと理解しているからだ。
彼が自ら選んで勝手に背負ってしまったと言えば、それまでだが、半平太は、白札という下士の上に立つ家に生まれたからには下士たちのリーダーたらねばならぬ、という自負と責任感をち続けてきたはずだ。
そして、随分以前より、ふつふつと湧き上がっていた虐げられ続ける者たちの怒りや恨み悲哀を、なんとかして自爆ではない方向に持って行きたいと考えていただろう。
その方策が、主流だった攘夷の旗印の下に皆を集めて、藩を動かそうという活動、その結果としての土佐勤王党だったと思うのだが…深読みしすぎかのう。(苦笑)

てなわけで、結局また、妄想と願望にまみれた長文を垂れ流してしまったぜよ。
全然、頭が冷えてない。(苦笑)
土佐だけでなく、私の心も沸騰中。

だってさ、自分ちで好き勝手に書かないと、やりきれないんですもん…(泣)

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コメント

ふふふ、土佐やさぐれ同盟のtsumireです。
ほんにもう、好き勝手に書いておかないとやってられねえです。なもんで私も自分ちでいまだかつてないくらいやさぐれてぶーたれてしまいましたよ(ふっ……)。
別に半平太の器が小さかろうが、世界がちゃんと見えてない人だろうが、私怨でばっさばっさ暗殺三昧だろうが、それを納得させてくれるんだったらいいんですよねえ。でも今のままじゃ、ただの書き割りキャラですよ。回りの人間像をきちっと描いてこそ主人公だって生きてくるというのに、一体どうなってるんでしょ。
はぁ〜、年寄りにはきつい展開ですわ……。

堀切園さん、「龍馬伝」チームに入ってくれると本当にいいですよねえ。ま、福山は天璋院様みたいに「私と彼と、どっちをとるの!」なーんて言わないでしょうし。大友Dで撮影の多さ長さにはもう慣れているでしょうしね。

tsumireさん

いらっしゃいませ♪
コメントありがとうございます。

なんだか、悔しかったり寂しかったりで、やさぐれてしまいますよね。
昼間っからビーチでブランデー飲んでやろうかと思ったほどです。coldsweats01

>>回りの人間像をきちっと描いてこそ主人公だって生きてくるというのに、一体どうなってるんでしょ


そうですよね。
これでは、せっかく龍馬の目つき顔つきも精悍に凛々しくなりはじめたのに、勿体ないです。
第11回は、なんだか急いで進めているような感じがしました。なので、全体的に端折ってしまっているようで…。
そのせいなのか、単純明快すぎる龍馬の急なヒーロー化、そのあおりをくって半平太のダメっぷりを雑に描いたあげく、「ねえ、ハンコ押して!」みたいな迫り方ですよ。
第9回でいったん、半平太の人間性にクグッと迫ったうえで「鬼になる」という選択をさせたところで、観る側は大分と納得できたのに、また後退したかんじで、本当に血圧が上がりそうだわ~。

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