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2010-04-15

『龍馬伝』第15回「ふたりの京」~上がったり下ったり下ったり…

えーと、最初に言い訳しておきます。
感想を書く気力がないから、簡単にメモだけ…と思っていたのに、書き出したら愚痴が長くなってしまいました。
『龍馬伝』に関する長文の愚痴なんて目にしたくない方、このまま引き返してくださるよう、お薦めいたします。



第13話で萎えかけていた私の観る気力が持ち直しupwardright、第14話はその余韻で持ちこたえた。
が、待望の第2部初の大友さん担当回だったといううのに、どうしたことか気分がdownwardright上がらなかった。
ついに恐れていた日がやって来てしまったのか?

大友さん演出なのに、登場人物の心情にイマイチ寄り添えなかったのは、私が苦手なラヴ系話がメインだったからだけでもない気がする。

今更、私ごときが言うのもナニだが、『龍馬伝』は脚本と演出の方向性が乖離しっぱなしなので、どんなにセンスと技量と熱意あふれる俳優さんたちとスタッフさんたちが頑張っていても、どこを主眼に観たら良いのか戸惑ってしまい、没入しづらいのである。
…だから視聴率も上がらないのか?sweat02


もちろん、良いところだってありましたとも。
今回のgood job !。


good美術さん
今回に限ったことではなく、毎回good job ! です。
京都の秋を表す紅葉が美しかった。
紅葉の落ち葉も抜かりなく散らされていて、さすがですよ。
盛りの美しさだが、やがて散り行く艶やかな紅葉は、加尾の短い幸福も表していたのだろう。


good弥太郎のノリツッコミ
毎回のように書いているが、安心して楽しめるのは弥太郎のシーンだけ。
良く似合う百姓姿でのノリツッコミの見事さ、香川弥太郎は何をしてもパーフェクト。
これでセクスィー要素が備われば、龍馬なんかメじゃないぜ。(失礼千万。)
家族全員での息の合ったコント(違)も、実に素晴らしい。
可愛いくてリアリストで良く出来た嫁の真の目的は何なのか?
岩崎邸の地下に莫大な埋蔵金でも埋まっているのか?(爆)


good三条様のナイスにヤバイ感じと真っ黒武市
まるで犬にエサを投げて「よーしよし」と言ってるみたいな、三条様→武市の表情や仕草が、もうイヤミでヤバい感じでよろしうございました。
幕末の公家の政局のドロドロさ加減なんかは、たぶん、『龍馬伝』ではすっ飛ばされて、和宮降嫁も弥太郎ナレーションで済まされそうだ。
なので、三条様の今後の扱いも薄そうだな…。勿体無い。
とはいえ、八・一八の政変までは、長州や土佐の攘夷派と利害一致した三条様は上げ潮に乗っちゃった気分でウッキウキup
江戸に向かう輿の中での麿風味なオホホ笑いがイカしてました。
池内万作さん、こういう役ピッタリ。
しかし、三条様と同じく上げ潮に乗っている武市半平太の表情は相変わらず冷静で厳しい。
以蔵を傍に呼び寄せちゃって、キューンとなっちゃう子犬な以蔵をクールに操るダーク武市。
黒半平太推進委員としては、彼にとって、この江戸随行は思い描く遠大なビジョンのスタートに過ぎないからこんなにクールなんだ…と思ってしまう。
日本を外国の脅威から守るために攘夷を実行し、腐った幕府を買い叩く!×3…ではなくて…sweat02、幕府を倒して天皇を頂点とする新体制を敷くために決死の覚悟をもって熱い魂をクールに燃やす武市半平太なのだから…なんて、またまた脚本に足りない部分をつい脳内補完して、勝手に夢を見てしまうのだ…はぁぁ…。(溜息)


good坂本家の籠入りニャンコcat
和む~

そして、今週のビックリ!

eye龍馬を世に出したのは加尾だった?
今回、広末さんの表情が、ますます素晴らしく、とても美しかった。
大友さんも渡辺さんに負けずに女優さんを盛り上げられるじゃん。
(なぜ上から目線?)
で、今回のテーマは、加尾との別れが龍馬を大人にしたPart 2ってことスか。
勝先生を龍馬に紹介したのも加尾タンなんだって。
前回も今回も、結局、別れの決断は加尾。
同じ方向を向いて手を取り合って進めないことを悟った加尾タンが、龍馬を大海に送り出す、ってことですな。
なるほど、このあたりが、龍馬を育てる4大ヒロインとやらをプッシュしたい『龍馬伝』の戦略なんだね。ふうーーん。
だが、ちょっと待てよ。
女の力で大きくなっていくって、「島●作」路線ってこと?
…ま、まさかねぇ…そんなバカな…でも、この脚本、この広報戦略の路線では、ありえなくも…いやいや、無いでしょ、ねえ…sweat01



think今回も残念な予感…。

真っ黒武市先生と幼くて愛に飢えたような以蔵の図は、佐藤健さんの外見や演技が生きていて、とても良いと思う。
以蔵が一途に武市を慕い、婉曲に褒められたら喜びすぎて、宴席ではしゃいじゃってたしなめられたりする姿が痛々しいし、幼さゆえに自分の「手柄」を自慢したくなってしまう思慮の足りなさも、この先に武市から受ける仕打ちの伏線ともなっているはずだし。

定番の粗暴でおバカな以蔵でなく、幼くて純粋な以蔵が、武市を父か兄のように敬慕するあまり人斬りになっていく設定は、以蔵の内面を描写し、武市との関係性をクローズアップする意図であれば良いのだが、ヘタをすると第1部で龍馬を底上げするために武市を格下げして踏みつけたように、今度はカワユイ以蔵の悲劇を盛り上げるために、またもや、武市を単なる卑怯で腹黒いだけの小さい男に仕立ててしまう可能性もある。
いや、残念ながら、すでにその匂いが漂っている。
例によって、突如、謎の急伸を遂げた龍馬が人斬りカミングアウトしそうな以蔵に、まるで子供に言い聞かせるようにLOVE &PEACEを説く。
わけわからんジョーイに夢中になって以蔵を利用している武市半平太なんて、でっかい愛に溢れた龍馬に比べたら、こんまい男ぜよ…って感じにしたいという風向きが強く感じられる。


武市は信念のために冷徹な鬼に変身したことになっているわけだが、その信念の正体が、脚本上、フワフワした描写のまんまで来てしまっているので、そんな嫌な展開にスッポリはまる予感がしてしまうのだ。
その嫌な予感が、私の気持ちを醒めさせてしまったのだった。

黒いカリスマとなった武市半平太は、外側は攘夷のために冷徹非情になりきっているが、深部に熱い魂を宿しているはずだ。
自分をも焼き尽くしてしまうような魂がなければ、鬼になる覚悟なんてできないからだ。
なのに、その魂である攘夷を貫こうという信念が、半平太が攘夷に染まり始めた時から、今に至るまでボヤけっばなしのままだ。
それじゃ、半平太の心に寄り添い続けることは難しい。
彼の心情を勝手に深読みして補完するにしても、限界がある。

これは、半平太に限らない。
外界の動きをショートカットしすぎて、龍馬や武市たちの立ち位置やどの流れに乗っているのかが不明なことも原因だが、脚本上での人物描写が、大味でブラッシュアップを怠りすぎているようなのも、登場人物を理解できない、入り込めない要因だと思う。
俳優陣の理解力と表現力と、編集の力量でもって、なんとか観ている側がついていけるレベルに引き上げていると感じる時もある。

だが、

なんだかわからないけど、旅と女が龍馬を大きくする
なにがなんでもLOVE & PEACEな龍馬だけが真・善・美。

という設定を受け入れられれば、実にシンプルで分かり易いお話になっているのだと思う。
割り切って、真っ当だけど余計な疑問なんか差し挟まなければ楽しく見られるかもしれない。

…私は、そういう見方はできないので、どうしても腑に落ちないことを引きずり続けてしまっているため、どうにもスッキリしない。
胃粘液が減ってきたからではないぞ。(笑)

例えば、収二郎が、妹を犠牲にしても人を殺しても攘夷を実行しなければならないと言ってしまうシーン。
現代の我々からすれば、「ミヤサコ(違)の鬼!!」と思うし、妹の恋を邪魔して青春を奪った挙句、自分は信念を貫きたいから両親の老後の面倒を見ろ、みたいな身勝手発言に「人でなし!」とムカつきもする。
しかし、本来は、このシーン、恐怖や不快感と同時に、攘夷のためなら全てを捨てるほどに普通の青年達を変えてしまう攘夷への傾倒と情熱に対して、「怖いけどすげえよな、攘夷派って」みたいに時代のうねりのパワーに瞠目させられるシーンのはずじゃないのか。
そのような感慨が全く無いのは、土佐勤皇党の青年たちが何だか知らないけど集団で熱くいきり立っている様子だけを映していただけだったし、土佐勤皇党が藩内で大勢力となった後は、武市を除いて、単に浮かれているような、ただイキがっる薄っぺらグループに見えてしまうからだ。
土佐でワアワア騒いでいるときは、彼らのことを片目をつむって観ていられたが、今回、都に進出して朝廷へ接近するまでになったというのに、この人たちの熱い魂がサッパリ伝わらないまま、ここまで来てしまったので、醒めた目で観てしまったのだ。

武市半平太のことだって、弟子たちが「凄えよ、武市先生って!」と賞賛する言葉は聞かされるが、第1部後半で実際に映し出される半平太は、キレキャラだったり目が泳いでダメダメでキックされたり龍馬に助けてもらってたりするので、「あれ?」ということになってしまったのだ。
なんというか、言動不一致みたいな感じを受けていまう。
黒白の半平太に分裂されて説明できることではなかろう。

武市と土佐勤皇党や他藩の攘夷派志士達の魂の根幹を成しているという攘夷に、どうして皆アツイのか、「攘夷を実行」してナニすんの?というところが、第1部において、少しずつでも視聴者の心に楔が打たれていれば、武市たちの妄信と猛進に何がしかの納得感もあり、感情移入もできたろう。
が、もう遅すぎる。

大森南朋さんの演技と、(私の場合は)自分の半平太への思い入れでもって補完して観ているものの、前述したように、半平太たちの熱いはずの魂と推進力がきっちり書かれていないので、残念ながら、完全に半平太に心が掴まれることがないのだ。
今はただ、大森半平太が気の毒にすら感じてしまう有様である。
こんな見方をしてしまうのが、とっても残念なのだが。
それは、実は武市と土佐勤王党に限ったことでなく、龍馬についてもそうなのだ。
惜しい。
まったく惜しい。
これだけの実力派を揃え、皆さん誠意と熱意をもって、きちんと脚本に書かれた役柄を消化吸収しようとして奮戦しておられるのが、よくよくわかるだけに、それが報われないのが本当に惜しい。

そんなわけで、脱藩しそうになっているが、とにかく大森半平太の真摯な演技を見届けるために、半平太退場まではキツくても、頑張りたい。

第2部が『龍馬伝』の“焼け野原”にならないよう祈りつつ、感想というよりグチ終了。

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コメント

今回は大友さんだったので期待して見ていたんですが、やはり脚本のどうしようもないダメダメさ加減はいかんともしがたく、大友さんをもってしてもアレか、、、とがっくしでした。でも見方を変えれば大友さんだったからこれで済んでいたのかも、と思ったりしますねえ。例えば以蔵に目配せで次の暗殺を指示する半平太のシーンなんか他の演出さんだったらもっと直接的な見せ方をするでしょうね。龍馬のまったくもって謎な世界大平和主義者ぶりはもうこの際置いておいて、龍馬と加尾の再会場面にしても情感描写はまあいけてましたもんね……。

……とか、美冬さんのgood job探し同様に、「よかった探し」(byポリアンナ)でもしなくちゃ見てられないんですが(笑)。

こんばんは★
やっと、ウチで感想文をUPできたので美冬さん宅に遊びに来れて、うれしいです。(←小学生の宿題か?)

いや~、やっぱりそうですよねぇ。惜しい。
なんていうか、ここまできっちり分析してお書きになる美冬さんが凄すぎる!
私なんて、もう、やる気が起きなくて(苦笑)
いや、もうやさぐれる元気もないほどです(笑)

>なんだかわからないけど、旅と女が龍馬を大きくする。
なにがなんでもLOVE & PEACEな龍馬だけが真・善・美

そっか~!そういう不文律をきっちり飲み込んだ上で視聴しなくちゃいけないんですね!
っていうかぁ。。。。え~ん(涙)ですよね。

>tsumireさん

いらっしゃいませ♪
筆(?)が滑って愚痴ばかりになってしまった記事にコメントありがとうございます。

>>見方を変えれば大友さんだったからこれで済んでいたのかも

まっ、奥様、オトナな御意見!
そうですよね。
微妙な表情を生かすところは、さすがに大友さんでした。
他のDだったら更に脱力していたかも。
第1部終盤で、あれだけ「もう期待するのはやめよう」と言っていたのに、OPで「演出 大友啓史」の文字を見ただけで「ああ今回はきっと当たりだ。」とワクワクしてしまう自分がいかんのです。
まるで以蔵ぜよ。(笑)
次回も大友さん担当だと思うのですが、なんせ勝先生が本格登場ですので、いろいろ不安ですわ。

>nsnsoさん

いらっしゃいませ♪
不満を書き殴ってしまったのに、コメントを頂戴できるなんて勿体無い…ありがとうございます。

期待するからいけないのですが、それでも今までの大友さんの担当回のたびに「やっぱり、これからも観よう」という気持ちにしてもらえたので、どうしても、大きな期待をしてしまうんですよね。
だけど、脚本がアレでは、いくら大友さんでも限界があるのは当然ですもんね…。
次回も大友さん担当だと思うのですが、勝先生がたっぷり登場するので、あまり期待しないで見られそうです。(完全にひねくれた態度)

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