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2010年5月

2010-05-31

まさにドリーム・ガイド。

『龍馬伝』の感想を書くだけの時間がないので、週末に起きた出来事の小ネタを。

日曜日の昼過ぎ、夫はPC部屋に籠もってJRAへ貢ぐのに余念がなく(つまり日本ダービーの勝馬投票券をネット購入)私は、BraviaさんのHDDにたまった録画プログラムの整理をしていた。
編集してディスクにコピーしたものをHDDから削除して空き容量を作ったものの、もう少し、空きが欲しい。
で、最近、録画したもので要らないlものは削除しようとチェックを始めると、土曜の深夜に、予約した覚えのない番組が録画されているのを発見。
Braviaさんのおまかせ録画が働いたのだろう。
便利な機能だが、たまにトンチンカンなものを録画してくれる。

番組名を見れば、BS-hiの「ハイビジョンシネマ ドリーム・ガイド」なる番組。

再生してみると、6月に放映するオススメ映画を紹介するミニ番組だった。
『真夜中のカウボーイ』『天国の日々』と、洋画の名作が紹介され、「おっ観たいな。あら、リチャード・ギア若い!」とか、『ゲゲゲの女房』の登場人物みたいに独り言を言いまくっていると、次は市川雷蔵の『眠狂四郎』シリーズから4本。
「うわっRAIZO、超カッチョエエ!眼力、すごいわぁ。」
と、うっとり。
流れている紹介映像が、いかにも面白そう。
雷蔵の眠正四郎は、テレビで放送されたのを(たぶん『勝負』)、ずいぶんと昔に観た事があるだけ。
年季の入った映画好きの母も、市川雷蔵は良い!と言っていたし、是非とも4本とも観なくては。

などと、ややコーフン状態になってると、突如として、見覚えのある赤っぽい映像が!
ひゃあああ~劉一華がマンダリンのサンクチュアリで記者会見してるわ!
芝野さんがビーチで、鷲津を口説いてる!
そして、そして。

「この勝負、必ず取る。」 

ソファから転げ落ち四肢をばたつかせ、「きゃああ鷲津っっ!カッコイイっheart04」とわめいていると、夫が「なに?具合悪いの?」と言いながらリビングに駆けつけた。

私は、ラグの上に仰臥したままテレビ画面を指差した。
彼は画面を一瞥すると、憐憫の情のこもった眼差しを私に向け、無言で去っていったのだった。
もちろん、これは実話です。(恥)

『ハゲタカ』ファンの皆様は、とうに御存知のことであろう。
このミニ番組『ハイビジョンシネマ・ドリーム・ガイド』で紹介されているとおり、映画『ハゲタカ』がNHKハイビジョンで放映される。

NHK-BSハイビジョン
6月24日(木)  午後10:00~午前0:15

(参照 http://www.nhk.or.jp/bs/genre/movie_7later.html

      
ハゲタカ廃人のブロガー様たちの御宅をはじめ、ネット各所で見て、知っていることではあったが、突如、『ハゲタカ』と鷲津に遭遇すると異常行動をしてしまう私である。
そして、もちろん6月24日は、観ますよ!
禁断症状が酷かった頃ならまだしも、BDが手元にあるというのに、阿呆ちゃうか!のお叱り、ごもっとも。
だけど、鷲津がリアルタイムで電波に乗って我が家にやってくるんだから、そりゃお迎えしなくちゃ。
……はいはい、完全に崩壊してます。wobbly

…鷲津政彦に関しては、御意見無用どすえ。
(真木お龍のドスの利いた声でヨロシク。)
あ、似非京都弁は堪忍え。

2010-05-28

『龍馬伝』第3部にアランが登場!!(※追記あり。/ハゲタカ人事もう1件)

5月27日付で発表されたので、ご承知の方が多いと思いますが。

大河ドラマ『龍馬伝』
グラバー役に、ティム・ウェラードさんが決定したそうです。


番組HP⇒ http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/news/cast/index.html

ん?
ティム……?
もしや、と思い写真をよーーく見たが、顔認識能力が極度に低い私には自信が持てず、検索してみたら、ビンゴ!
 ⇒ ティム・ウェラード (wiki

そうですよ。
ドラマ『ハゲタカ』で、鷲津政彦(大森南朋)の片腕として、いつも鷲津のそばにベッタリ(大いに語弊ありな表現)で、世の鷲津LOVE女性達を羨ましがらせたというアランを演じていらしたティムさんじゃあーりませんか!
知らなかったけれど、ティムさんはスコットランドのご出身なんですね。
スコットランド人のグラバーが、メリケン訛りじゃガッカリぜよ、ですもん、ピッタリですね。

「Time is money. が我々の信条ですから。」とか流暢な日本語で、龍馬と丁々発止の商談を繰り広げるのか?
楽しみです。

またしても、嬉しい『ハゲタカ』人事。
鷲津…じゃなかった、武市半平太との接点が無い役なのは寂しいですが、タッキー(滝藤賢一)の小松帯刀とともに、ちっくと楽しみぜよ。

武市先生が見事に御腹を召された後も、たまには観るかのう。



♪:;;;:♪:;;;:♪ 以下、5/28夜の追記です。♪:;;;:♪:;;;:♪

『ハゲタカ』人事を、もう一件。

東洋テレビの野中P役の小市慢太郎さんが、『龍馬伝』第23~28話に御登場されるそうです。
武市先生と関わる役ということで、楽しみですよ。

所属事務所HP⇒ http://www.clioneinc.com/profile/koichi.html


小市慢太郎さんオフィシャルブログ『思い立ったが吉日』 

も確認したら、『龍馬伝』ご出演の旨、記されていました。

……しかし、小市さんのブログは、独特の“小市マン”ワールド炸裂で、私のような凡人には、ちっくとついていけないっス…。
いやー、クリエイティヴな方って凄いなあ。

2010-05-26

わが家の鬼太郎

以前、記事に書いたが、GWから『ゲゲゲの女房』を観ている
朝のドラマを毎回、楽しみに観るなんて、何十年ぶりか…いや、もしかして初めてかも?

と、いうわけで強引に。

Kitaro

鬼太郎と父さん。
ビミョー……sweat02

これは、陶器の貯金箱なのだ。
先日、夫婦で出かけたときに、通りすがりの小さな陶器店の店頭に置いてあったのを、夫が目ざとく見つけて、即、ゲット。

何を隠そう(?)、夫は貯金箱を集めるのが趣味。
10年くらい前に、香港出張で金の豚の貯金箱を買ったのを皮切りに、今では60個にもなった。

国内外の出張先や旅行先で、御当地貯金箱(?)を探しては買い求め、ちょっとしたお出かけや買い物先でも、面白いデザインの物はないかな~とアンテナを立てているらしい。
お陰で、我が家には貯金箱を陳列する棚があるくらいなのだ。
それぞれの中には、彼が貯めた500円硬貨が入っている。
夫は常々、「ボクが死んだら、この貯金箱と中身を全部、君にあげるよ。」と言ってくれている。

……って、遺産はそれだけかいッッ!!
節税スキームを考える必要は全くなさそうだ。
良かった。(爆)

2010-05-25

『龍馬伝』第21回「故郷の友よ」~ストレートど真ん中

雑な視聴者なので、いつも1回視聴の荒っぽい記憶に基づく雑感しか書いていないのだが、今回はいつにも増して、ざっくりです。
時間が足りないのが第一の理由なのだが、武市半平太と富の朝餉のシーンを思い出すだけでウルウルしてしまい、とてもキーボードに向かえないから、という恥ずかしい理由が隠れているのだ。sweat02


前回、大友さん演出なのに何故かスッキリしなかったので、誰が演出担当なのかを前提にして観るのは極力しないように、ニュートラルに観よう…と心に決めていた。
とはいえ、担当が、私の中ではドSなDという決め付けをしてしまっている渡辺さんであることは既知だったので、冷静に観られるかどうか不安ではあったが…。
更に、NHKが「泣ける!」と感動の保証(笑)まで押し売りしてくれていた回だったので、余計にクールになるべし、と心を引き締めて観たのであった。

で、実際に見終わっての感想は、「あら、良かったじゃない!?」というものであった。
いやー、渡辺さん、今回はSを我慢してくださってありがとうございました。(笑)

いくつか疑問点や物足りない点はあったが、ま、置いといて。
最大の見せ場である武市夫妻の朝餉のシーンを初めとして、観る側の感情を揺さぶる要素を含むシーンが幾つもあったため、セリフも演出もどストレートだったところが、かえって素直に良かったと感じられたのだろう。
まずハードルを下げて観ていた、という点も良かったのかもしれない。
それから、前日に『トリック』2本立て、という荒業をしてアクが強すぎる堤監督シャワーを浴びた後だったので、スッキリした『龍馬伝』第21回が染みたのかも。(笑)

特に、武市夫妻の朝餉のシーンは、凝ったことをしないで、役者さんの表情と居室での引きの絵だけで静かに表現するという直球さが、夫妻それぞれの覚悟と互いへの慈しみとに集中できて、ズンと伝わってきてしまい、もう涙がどんどん流れてしまった。
このシーンの素晴らしさは、大森さんと奥貫さんという、こういデリケートな場面を演じたらピカイチのお二人の名演に尽きる。
つまり、演出がオレ流を我慢して、役者に委ねた、ってことではないのかと勝手に思っている。
あの静かな夫婦ふたりの語らいの朝餉の場面に、増幅や装飾は余計なだけだものね。

半平太が自分の捕縛の時を察知して、富に自分は愚直に生きることしか出来ないのだ、と吐露して、弱さをさらけ出す。
今まで夫の凛々しさも弱さも、高揚も屈辱に伏す姿も、そっと見守ってきた富は、静かに受け止める。
夫妻のシーンは、今までそう多くなかっけれど、ここだけで、これまでの夫妻の思いや強い絆がちゃんと伝わったのも、お二人の演技があればこそだ。
2人の会話は、文字にすると気恥ずかしいくらいに直球なのだが、それゆえに、お2人の素晴らしい表現が、台詞に深いものを含ませて、文字を大きく超えたのだと思う。

「夏が終わる前に桂浜へ行こう。海がきらきらして美しいろう。」
と半平太が富に優しく言ったときには、もう、目頭が熱~くなっちょった。
やば…もう、涙が流れ出てしまう…。
隣の夫にバレないようにタオルを目の下にあてがったものの、たぶんバレていたに違いない…。
そして、「冬にになったら、そうじゃのう…。」
「どこにも行かんと、ここで2人で過ごしたいがです。」
で、もう、涙、涙、涙…。
うえーん、こうして文章に起こしているだけて、ウルウルする…。
訪れないであろう2人の幸せな未来の絵を描く半平太の言葉に耳を傾け、涙を堪え薄く微笑む富。
痛ましいけれど愛情に満ちた2人の姿。
捕縛に来た役人が荒々しく声を掛けると、半平太は端然と座したまま、静かに「妻と朝餉をしていましたたき。」と答える。
……うわ、もう嗚咽を隠せない!
何も変わったことなど無いかのように、静かに立ち上がる半平太。
「富、ちっくと出かけて来るき。」
「はい」と、いつもどおりに夫の身支度を整え見送る富。
そして、「行ってらっしゃいませ。」と三つ指をついて送り出す。
武市半平太夫妻の愛と覚悟が滲んだ、美しい別れのシーンでした。
おや、隣の夫もさりげなくティシューで鼻をかんでいる…。
そして、「武市さんも奥さんも、素敵たね。」と呟いてました。
その通り!

と、観ているときは福田大先生とNHKの思う壺だったわけだが、こうして思い出しながら色々と書いていると、私のように鈍感な人間でも、脚本上、今まで武市半平太があんなに葛藤したりブレたりしていたのも、ここからの終焉の盛り上げにつなげるためだったのでは?ということは理解できる。
でも、別に蹴られたり人格分裂したりダメダメ感タップリの小物だったり…までする必要はないと思うのだが。
弟子や信奉者たちの前では、文武両道に優れた立派な侍であり冷徹なリーダーであっても、ある時点までは、非情な判断を下すに当たっては悩むという描写があるのは、人間臭い武市を押し出したかったということであれば、当然だとは思う。
しかし、半平太の描き方に、本当に人間味を出そうという思いいれみたいなものが、あまり感じられず、だた主人公を引き立てるシステムの一部品として必要以上に落とされているように映るところばかり強調されていたのが、残念だ。
とはいえ、武市夫妻の朝餉のシーンは、恐らく『龍馬伝』ベストシーンに、必ずや挙げられる名場面、名演であったことは確かだ。
これのまでのことは、もう文句を言わないようにしたい。(できるかしら…。)

この他に、印象に残った場面をちっくと挙げてみる。

eye 弥太郎がおまけを思いつく場面
なぜ牛と鶏と目が合って、閃いたのか?
何か意味があるのでしょうか。なんだか気になっちゃって。(笑)


eye 龍馬を諭す勝先生
しょっぱなから露出大サービスな龍馬さんだったが、元気そうなのは表面だけで、半平太や以蔵のことが心配でならず、「とうしたらええがじゃ!間違っちゅう!」の嵐。
京の勝を訪ねて思いをぶつけたとき、勝先生が龍馬に武市の覚悟について語るシーンは、グッと来た。
テツヤ氏が苦手な私だが、ここでの勝の熱さや言葉にこめた重みは、氏ならではだったと思う。お見事。
そして、龍馬さんよ、勝や長次郎に言われないと武市の覚悟がわからんのか!
この人は自分で深く思索して何かをつかむ、というよりは他者から教えられて気づくんだな。
だけど、一部と二部の間に凄みのある男になったりしていたはずなのに、またコドモに戻っている気がするぜよ。


eye 半平太と弥太郎
久々のツーショットは、切ない会話だった。
香川さんが半平太の口真似をした時には、良く似ていてビックリ。
本当に何をしても巧い人だ。
弥太郎との邂逅の前、一人佇みお城を見詰める半平太は、なにかつき物が落ちたような静けさと哀しみを湛えていた。
しかし、けっして哀れではなく、毅然としていた。
覚悟が出来た男の顔。
なんというか、余計なものが削げて、彼の深部が現れてきたようだった。
弥太郎もきっと、それを感じ取ったのだろう。
ガラにも無く、「武市さんも好きに生きてみいや!」と揺さぶる。
ここも、観ているときはグッと来ましたよ。
だけど、ふと考えると、この2人に、こういう会話が成立する深い関係があったっけ…?
いやいや、そういうツッコミ目線はいけない。
今は、半平太の最期までを見届けるのみ。


good 新撰組、クールに登場
まるでPVみたいにカッチョ良く、クールに登場しましたよ。
無言で以蔵をジリジリと取り囲む近藤局長率いる新撰組。
ジャーン!という登場でなかったのが、渋くてよい。
御馴染みの浅葱色に白いだんだら模様の羽織でなかったので、あのデザインを採用する直前ということですね。
(武市半平太投獄と、新撰組への改名は同時期だったかな…。)

さて、次回は男前・真木お龍と共に新撰組が本格登場。
はーらーだ近藤局長、どんな感じでしょうか。楽しみです。

2010-05-23

まるっと!個人的『トリック』祭!

阿部寛さんを贔屓にしている。
ファンと自称できるレベルではない。
出演作やメディア露出を全てチェックしているわけでもなく、生アベちゃんを見るために出かけていったりもしない。
生来、奥ゆかしいヤマトナデシコなのだ…というのはウソで、要するに引きこもりだし熱意が少なめなのだ。
なので、『ハゲタカ』を観るために片道2時間以上かけて深谷に行ったときは自分でも驚いたし、ロケ場所に一人で(家族を巻き込んだこともあっが)突発的に行ってしまった時には、我ながら呆れた。
決して会えない架空の人物、それも存在する時空がとても狭い人物に惚れるというのは、かえって恐ろしいほどのパワーを生み出すということらしい。(溜息)


話を戻そう。
鷲津に対するような情熱や渇望はないが、アベちゃんは私の心を穏やかに晴れやかにしてくれる大事な存在。
というわけで、『トリック』祭と称して、二番勝負(?)を敢行。
一日のうちに、劇場版と、先週放送されたドラマの新作SPを続けて観た、というだけのことなんたが。


劇場版『TRICK~霊能力者バトルロイヤル』

現在、なかなか身動きがとれない状況なので、この週末、やっと映画館で観る事ができた。
ドラマ『トリック』放映から10周年になるのを記念して、テレビ朝日が様々なスポンサーを獲得しての映画化。
大々的にプロモ&タイアップしていたので、阿部ちゃんの重圧も並大抵ではなかろう。
久々にチーム『トリック』が結集し、堤監督以下、皆さんノリノリで制作されたのがよーーくわかる作品になっていた。
いちおう(笑)ミステリだし、このシリーズのテイストは、説明すると台無しなので、ストーりーに関わる感想等は控えておく。
ドラマの第一シーズンが一番面白いと思っている私としては、そのエピへのリンクがあったところが、ちっくと嬉しかったぜよ。


脱力感あふれる作風、今や様式美の域に達した(笑)お約束のベタで狙いすましたギャグ。
山奥の寒村に伝わるおどろおどろしい因習、あやしい方言、随所に隙間無く配されている小ネタ。
どこをとっても、あの『トリック』ワールド。
劇場版らしく、爆破あり炎上ありの派手な仕掛け。
ゲストスターも豪華だ。
中でも、メインゲストの松平健さんは、テレ朝制作ならではの“上様”ネタを含め、ケレン味たっぷりに、かつ重厚に演じておられた。

もう一人のメインゲストは、佐藤健さん。
おっっ、今さら気づいたが、W健さんだ。読み方は違うけど。
彼のことは『龍馬伝』の岡田以蔵役で初めて注目したのだけれど、大河とは別の宇宙のような、アクの強い堤幸彦ワールドでも光っていた。
因習に縛られる村を憂い、自らの抱える秘密と闘う純朴で誠実な青年になりきって、怪しい方言を操り、濃すぎる共演者たちにひけをとらない存在感だった。

そして、スピンオフ『警部補・矢部健三』で忙しかったのか、活躍が少なめだった矢部(生瀬勝久さん)と部下の秋葉(池田鉄洋さん)も、御馴染みのヅラネタ全開。
というか、ヅラネタだけだったような…。
もっと活躍して欲しかったなぁ。
ゲストも大人数だし、いろいろとテンコ盛りだったから、出番が減ってしまったのかしら…。
なので、せっかく平泉成さんも出演されていたのに、サラリーマンNEOチームの3シヨットが殆ど無かった。

そして、もちろん主役のお2人のキャラも炸裂。
我が上田次郎は、相変わらず、でくの坊で日和見で、最高に愛おしい。
相棒の自称天才マジシャン山田に美味しいところを殆ど持っていかれていた気もするが…ま、それはいつものことか。(笑)
いろいろ大掛かりだったし、お約束のベタな世界に悲恋も絡めてあり、華のある役者さんたちの芝居も楽しめたのだが、ちっくとサッパリしていたかもしれない。

あと、劇場版の時に何故か必ず入れたがる主役2人のラヴ風味が、不要なんたよなあ。
ドラマ版の時同様に、利害関係の一致という点が優先し、利用しあうドライだけどマヌケな相棒関係が私は好きなのだ。



『TRICK 新作スペシャル2』  (5/15 放送)

こちらは、ドラマSP。
録画しておいたのを、映画鑑賞後に帰宅して即、観たぜよ。
ストーリー上の時間の流れとしては、ドラマSPの後に劇場版の話が来るのだが、どちらを先に見ても、大丈夫だと思う。
また、小ネタのリンクはあるものの、ストーリーは独立しているので、片方だけ見ても、これまた問題なし。
でも、『トリック』ファンなら両方観れば、更にオイシイというわけ。

ドラマのほうは、テレ朝の宣伝番組でメイキングを少しみていたので、ちょっとだけ予習済み。
メイキングでは、堤監督の悪ノリぶりが楽しかった。
ギャグや妙な動きを、自ら実演して俳優さんに伝えるのだが、現場でのヒラメキで、それがどんどん変更され、怪しさが増大していくのだ。
監督が一番楽しんで現場を盛り上げているので、役者さんやスタッフも乗せられて、山奥での長時間の撮影を頑張っている雰囲気が和やかで良かった。

話の深さやヒネリ、アッと驚いたり突っ込んだりな殺人のトリックは、劇場版より新作SPのほうが見ごたえがあったと思う。

横溝正史テイストの、湿気の多い、おどろおどろしい舞台設定と過去の因縁と憎しみが生む悲劇 + 御馴染みの脱力風味と隙間なく詰め込まれた小ネタ、お約束のギャグ……という『トリック』ワールドは、こちらのほうが完成度が高かった。
劇場版では派手さや華やかさを、ドラマではじっくりと人間の業の深さと哀しさと滑稽さを描く、というように堤監督はキッチリと方向性を分けたのだろう。

なんといっても、メインゲストの浅野ゆう子さん vs 手塚理美さんが濃厚に演じる女の怨念・情念のドロドロが物凄く怖い。
浅野さんのメーテル風衣裳や、残酷な歌詞の子守唄が迫力十分。

劇場版では、イマイチ活躍度が低かった上田先生も、こちらでは鮮やかな(というほどでもないかも?)科学的推理を決める一方で、山田を容赦なく利用しようとする小物ぶりも発揮。素敵でした。
矢部さんは、ドラマのほうでは見せ場もあって、生瀬さんの達者ぶりを堪能できた。


余談だが、劇場版でもドラマの新作SPでも、強欲な山田母の、お約束の書道教室での妙な書の数々を目にして、『龍馬伝』で長州の久坂の伝説(!)の「脱藩」の文字や、彼の部屋に貼り回してあった書を、『トリック』からの習慣で、ついチェックしてしまったことを思い出した。(笑)

長々と書いたが、私としては、阿部ちゃんが動いている姿を目に出来れば、それで幸福なので、とにかく、観られて良かった。(笑)

2010-05-21

裏・『龍馬伝』?~4コマ漫画「サカモト」

数日前の昼休み、ランチ仲間で幕末マニアのM嬢から、なかば強引に(笑)、「家に帰るまでは読まないでね。」という言葉と共に、一冊の文庫本を手渡された。
連休明け、彼女に『南極料理人』のDVDをお貸ししたので、そのお返しにオススメのマンガを貸してくれたのである。
人前で読むと危険なくらい面白いのか…と期待を膨らませて、帰宅するなり、さっそくに本を開いた。
最初の一篇で、秒殺。

サカモト (新潮文庫) 山科けいすけ 著

内容(「BOOK」データベースより)
激動する幕末という時代に、彗星のように快男児・坂本龍馬があらわれた―。京を舞台に繰り広げられるのは、熾烈な闘争か?渦巻く謀略か?それとも血で血を洗う“爆笑”なのか!幕臣の勝海舟、薩摩の西郷吉之助、長州の高杉晋作、そして新撰組を率いる近藤勇、土方歳三、沖田総司ら、歴史上の英傑が総登場。ギャグの鬼才がおくる抱腹絶倒の四コマ漫画。日本の夜明けは近いゼヨ。

と、いうのがamazonに掲載されている内容紹介。
更に私の拙い文章で説明を加えてみよう。
ギャグマンガ、それも4コマの説明をするくらい無粋で無意味なことも無いのだが…。

たとえば。
「開国派に天誅を!」と息巻く攘夷派の武士達に「もっと大きな視野をもて。」と諭す龍馬。
龍馬は続ける。
「月の裏側には宇宙人の基地があるぜよ!宇宙人は空飛ぶ円盤にわしらを連れ込んで人体実験をするぜよ!」
それを龍馬に吹き込んだのは勝海舟であった。

く、くだらねぇ…。
でも、可笑しい…。
こんな感じで、龍馬と勝のキャラ設定が絶妙。
龍馬に次々にトンデモ知識を吹き込む勝先生。
それを鵜呑みにして周囲の志士に吹聴する龍馬。
これ、『龍馬伝』のお2人で実写化したら、ハマる気がする。

しかし、このサカモトの、良く言えば天衣無縫でマイペースなところ…辛口に言えば、KYでジコチュウなのに何故か人気者なところは、意外と某大河ドラマでのサカモトのキャラと通じるところが多々ある…と思ってしまう私。
いやいや、これくらいの図太さがなければ亀山社中を率いる国際ビジネスマン・サカモトとして成功しないし、一介の脱藩浪人の身でありながら各雄藩から一目置かれてその間を縦横無尽に動けなかっただろうってことですよ。(逃)

他の登場人物たちも強烈だ。
小心者のコスプレイヤー、桂小五郎、
電光石火の炎の革命戦士・高杉晋作
薩摩をこよなく愛する傑物・西郷吉之助どんと愛犬
愛憎がもつれるオフィシャル人斬り集団・新撰組。

各キャラは相当にデフォルメされているが、そのキャラ設定には史実や通説を絶妙に落とし込んでパロディとして消化していて、そこがおかしい。

ちなみに、私が愛する新撰組の山南さんも、孫のように心配している土佐勤皇党の武市半平太も、登場しない。
いじる余地のないキャラなんだろうな。
良かったような、寂しいような。

岡田以蔵も、Sリオのキャラみたいな三頭身で、ちっくと登場しているぜよ。
愛らしい姿で子供のようにピュアな人斬り…って、まさか『龍馬伝』の以蔵の設定は、この『サカモト』由来じゃないだろうねえ。(ないない)
勝海舟との初対面での以蔵の第一声がすごいぜよ。
「こんにちはー、ボク岡田以蔵でーす。」

この後の展開が、『龍馬伝』を彷彿とさせる。
うーーん、これもテツヤ氏と健くんで脳内実写化したら、すごくはまって大笑いしてしまった。

更に、龍馬と丁々発止の商談をする死の商人グラバーや
龍馬の命を狙う謎の刺客・でーく東郷(苦笑)なども登場。
東郷に龍馬暗殺を依頼したのは誰か?
意外だけど理由に納得の依頼者の正体に(笑い過ぎて)涙が出る。


馬鹿馬鹿しさ満載の『サカモト』の中で、唯一、私がしんみりしてしまった場面がある。
桜花の下で龍馬が、花吹雪の向こうに散っていった土佐の朋友たちの幻影を見る…という場面。
キュートな以蔵の幻の隣に、凛々しく涼しげな面影…これは武市先生ですろうか……weep


激動の幕末を駆け抜けた男たちへの愛とツッコミに溢れたギャグマンガだ。
しかし、どなたにでも勧められる作品では無い。
幕末の志士や英雄、新撰組の熱烈なファンの方々、真面目に歴史上の人物のイメージを崩される事が許せない方々は、決して手にとってはいけません。
馬鹿馬鹿しいこと、くだらないギャグを、おっもしろ~い!と受け流せる方は、楽しめると思う。

そもそも、M嬢が私に貸してくれたのも、私が中学~高校時代に熱い幕末オトメたちに囲まれていながらも、全く影響されなかったことや、『新撰組!』でも『龍馬伝』でも、史実と違うとか、キャラのイメージが…という真面目なことを一切いわない適当人間だということを知っているからなのだ。
熱い人に読ませたら、成敗されてしまうかもしれないから気をつけないと。(笑)
あ、それから鹿児島県人の方々、山口県人の方も読まないほうが…。
あら、ずいぶんマーケットが狭い作品かしら。

こうなると、面白いと噂の、ヤングジャンプで連載中の『新説! さかもっちゃん』も気になる。
立ち読みしちゃおうかのう。
真面目すぎて煙たがられていて、愛称は「ピーター」だという武市半平太をチェックしたいもんね。
でも、どうイジられているのか、ちっくと不安ぜよ。(笑)

2010-05-18

『龍馬伝』第20回「収二郎、無念」~教えて、龍馬さん

日々、減退している記憶力のことを考え、できるだけ放送翌日には『龍馬伝』の感想モドキを書き上げるようにしているのだが、第20回は、日曜の夜に下書きメモを書こうとしてPCの前に座っても、小ネタは書けても、書きたいことの中心が見つからなかった。
昨日も、何をどう書いていいかわからず、時間も無かったので断念。

どーして?
教えて、龍馬さん。

てなワケで、下書きメモにちょっこし(←出雲弁ですけど)加筆したものを投稿。
かなり迷いながら書いたので、読みにくいし、随分イヤな事を書いてしまった。
ま、単なる愚痴ですので、ご容赦下さいませ。
『龍馬伝』に関するグチなんて、まっぴらごめんだ…と思われる方は、このまま引き返していただくことをオススメいたします。



゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

武市半平太の右腕、平井収二郎の最大にして最期の見せ場の回ですよ。
オープニングの「演出 大友啓史」の文字を目にして、見せ場の回が大友さんの演出回で良かったね>ミヤサコさん…と思ったり、でも脚本の出来によっては、どうなるかわからんぜよ…とくに土佐での半平太は脚本に散々いぢられるからなぁ…と思ったり。
まったく、どんだけ心配しなきゃならんのだ。(とほほ…)
で、第20回を観ての私の感想は。

物語に没入できなかった。

の一文につきる。

前回、武市半平太に集中しすぎてしまった反動なのかもしれないが、パートごとには面白いと感じる所はあるものの、気持ちが切れてしまったり、モヤモヤ感があったりで、全体を通して入り込めなかったのだ。
観る側(自分)の問題かもしれないけれど、なんというか、消化不良というか、気持ちの座りが悪いという感じのまま45分間が過ぎていった。


勿論、大友さんならではの、美しく凝った映像を堪能できたし、容堂や初登場の横井小楠を小道具を使って濃厚なクセモノぶりを盛り上げたり…というところも楽しめたし、各人物の心情をじっくりと、かつ、観る側に委ねる余白を持たせて映していくところも良かったし。
なのに、どうしても45分間集中が続かなかった。
うーーむ。自分でも何故か、ようわからん。
教えて、龍馬さん。



eye兄上は好感度アップだが…

大阪の勝塾に龍馬を連れ戻しにやって来た権平さんが、長次郎の作戦(?)に乗っかって体験入学して若人達と汗を流した結果、弟の進路を認める……という流れ。
活力ある若者たちの中で権平さんの好もしい人柄と良い兄貴ぶりが充分に描かれていて好感度upwardright だし、塾生達に龍馬が一目置かれている様子を兄上が目の当たりにするのも、まあ良いでしょう。
だけど、大阪に帰ってきた龍馬が権平に10年後の再会を約し、二人で語り合うシーン、確かに感動的な場面なのだが、あれはちょっと、ミエミエすぎる気がしてしまった。
『龍馬伝』だから、龍馬の「その時」に向かって全てが描かれているわけだろうけど、それが見えすぎじゃ、ちっくとシラける。


shadowラスボス容堂&ホラー象二郎、ノリノリどすえ

なんでニセ京言葉かは自分でも不明だが。(笑)
容堂の陰険さが、更に濃厚になってきた。
イケズぶりが、どんどんインフレしていって、この先どこまで行くか?
どういて皆、こんなイケズな大殿様LOVEなのさ。(笑)
冒頭のトコロテンを啜るシーンとか、クワガタを遊ばせるシーンとか、もう怖いというか不気味で効果バツグン。
トコロテンをゆーっくり啜るのは、武市をじっくりと追い詰めて楽しもうってことか?
2杯目(?)のトコロテンが、鮮やかなカットグラスの小鉢に入っていたが、あれは島津様からの贈り物かな?
とか、深読みも楽しかった。
それにしても、近藤さんたら、めっちゃ楽しそうなんですけど。
第20回を観た後で、久々に番組HPをチェックしたら、近藤さん、あのクワガタに挟まれたそうで…クワガタに収二郎の魂が乗り移っていたのかもよ。
不気味といえば、カムバックした後藤像二郎さん、ホラーチックな照明で陰影ができたどアップ顔で歯をむき出してニヤーッと笑ったり、収二郎を嬉しそうに容赦なく責めたり。
完全にイッちゃった感じだけど…将来、龍馬と絡んで行くときはどうなっているのだろろうか。心配。


happy02嫁のヒミツ

いやー、やはり弥太郎が居るとホッとするパートがあって良いねえ。
坂本家の女性軍にコテンパンにやられていたのも、安定感があってよろしかったが、なんといっても今回は愛妻・喜勢の嫁入り理由ですよ。
あの家、あの弥太郎に、あんな美人で良く出来た嫁が来るには相当の理由があるだろうと期待(笑)していたが…。
相続と復讐絡みな黒い理由とか(←番組が違う)、幼いときに妖怪から助けてくれたお兄さんだから(←これも番組が違う)じゃなかったのね。

eye 書かれているが描かれていない

出演者のみならず演出陣にも龍馬のことを講釈しておいでと噂の勝テツヤ先生がテツヤ節全開で、悩める龍馬に、物事は異なる視点から観れば違って見えるのだ…と説き、でも、そのへんはサラッと流して福井にお使いに出す。

おつかい龍馬くんが春嶽から千両の融資を引き出す場面。
あれは龍馬ストーリーでは、たいてい入ってくるエピソードだけど、ちっくと納得感も爽快感も足りなかった。
あんなに簡単に大金をポンと出すほどの説得力や魅力が龍馬の弁舌にあったかというと、正直、それほどでもない。
それどころか、その後の横井小楠との対話で吹っ飛んでしまった気がする。
いつも渋くて素敵な春嶽サマheart01の隣で、『ハゲタカ』の飯島さんみたいに不遜にボリボリとお菓子だか豆だかを噛み砕いている横井。
それにしても、『龍馬伝』の頭脳派は、エキセントリックな人物設定が多いねえ。

話が逸れるが、横井役の山崎一さんは、『警部補・矢部謙三』最終エピソードに、カルト教団代表役、しかも『TRICK』の最初のエピソードから続いている役で登場されていた。
すごいタイミング。(笑)

横井が説く
「今まで値打ちのあったものが古びて用無しになった」
「世の中の流れから見れば、一人の人間など芥子粒」
は、ドライすぎるが、真理かもしれない。
だけど、それでは、武市たち攘夷派が命を賭して貫こうとしている誠や志って何の意味があるぜよ?
ということを、龍馬さんは悩み考えていく…と思いたいのだが、残念ながら、そうではなさそうだ。

そもそも、“世の中の流れ”が、この作品では殆ど描かれていない。
龍馬に関わりの無い外界の動きはある程度切ってしまったほうが分かり易いが、肝になるところまですっ飛ばすと、後で困るのに。
時間をかけなくたって、必要なところは描けるだろうに、背景描写を怠りすぎているから、世の中の流れって何さ?状態なのだ。

それともう一つ、常々思うところだが。
今のところ、この作品の根底にあるのは、現代日本の価値観だけで幕末に散っていった志士たちの判断は「間違っていた」「だから命を落とした」という決め付けではないか、と思えてしまう。

確かに、脚本は龍馬に
「いろんな人がいて、いろん思惑がある。」とか、
「武市さんたちは土佐のため、大殿様のためを思って…」
とか言わせて来た。
そして、武市にも、自分は「間違っちょらん!」とキッパリと言わせている。
後藤と城で再会して東洋暗殺について突っ込まれたときにも、武市は毅然とした態度で臨み、目が泳いだりしていなかった。
武市は、自分達には大儀があり、あの判断に間違いはなかったと確信している。
それもまた、勝の言うところの違った視点なわけだ。
勝から龍馬にそういう教えがあり、わざわざ福井でお行儀の悪い横井にシニカルな真理をぶつけられたのも、物事を多方面から公平に見る龍馬、そういう視点のドラマですよ、というのを打ち出したいからなのだろう。
だけど、それはポーズでしかないんじゃないか?と思えてしまうのだ。

加尾に、兄の切腹後に龍馬への手紙で無念語らせているので、収二郎が切腹させられたのも、武市たちが間違っちょったからだ!と言う一方的な視点しか感じられないのだ。

武市と収二郎が獄中で対面するシーンは、南朋さんと宮迫さんの素晴らしい熱演で、二人の男の思いがしっかり届く良いシーンだった。けれど、収二郎が武市に託した「自分は幸せだった」という言葉が、収二郎の本心からのものだと感じられたというのに、加尾の手紙の恨み節と龍馬の咆哮で、それが帳消しになってしまった。
何より、私が無念なのは、対面シーンで武市さんに「わしが勤皇党を作ったからおまんがこんな目に…」みたいなことを言わせてしまったところだ。
あー、それは一番、言っちゃダメな言葉ですよ、武市さん!
それを言っちゃ、収二郎も他の党員も、みんなの核が崩れちゃうでしょう。
前回の、武市が己の信念と侍の誇りを通すために土佐に戻る潔い後姿が台無しになりかねないところだった。
収二郎が立派な侍らしい真摯さでフォローしてくれたから、なんとかなったけどねえ。
リーダーとして、部下を守れなかった自責の念があるのは当然だけど、別の表現をさせるべきで、あの言葉は武市が心の奥深くに収めて、墓に持っていく言葉なのよ。
あの場面で、こんなことを武市に言わせるのは、脚本が、「ほら、武市さんは間違っちゃったって後悔してるよ。だから収二郎は無念だったんだ。気の毒だねえ。」と言っているのに等しいわけですよ。
こういう視点だけで描いていることは、今までの武市と土佐勤皇党を貶める扱いで分っていたことではある。
しかし、ここに来てl龍馬が「武市さん達は悪くない」と言い出したので、妙な違和感が出てきた。

いくら主人公をグローバルな視野を持つ先進的人物として持ち上げているように見せていても、多角的な視野をもって脚本自体が書かれていないから、「しゃらくせえ」と感じてしまうのよ。

せっかく、透明感ある福山龍馬なんだから、公平に様々な観点から物事を捉える人として描いたら説得力があるだろうに。
善悪や正誤という単純な二分化をしたり、薄っぺらな平和主義を押し付けたりするのではく、様々な考えや価値観があるという大きな視野で物語が描かれれば、主人公と違う考えを持つ武市たちをはじめとする至誠の志士達の思いもちゃんと伝わるだろうし、歴史を一方的な視点から断罪するのではなくて、視聴者に「どう思いますか?」と問いかけをする存在の主人公になっていくと思うんだけど。

と、ダラダラ書いていて、気づいたのだが。
今回、待望の大友さん担当回にも係らず消化不良とか気持ちの座りが悪いとか感じたのは、脚本に表面的に書いてあることが、その根底にある価値観や意図と添っていないからなのだ。
どれだけ「間違っていない」「悪くない」「違う視点で」というセリフを登場人物に言わせても、それと真逆の着地点だけが透けて見えてしまっているから、シラけるのだ。
ま、今更のことだけど、今回、特に強調されてしまったので、座りが悪く感じたのだろう。

やれやれ、また長いグチになってしまった…。

2010-05-16

遅れ馳せながら…連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』

現在、我が家で最も流行っている言葉は
「世の中は金だ。」でも「おまえは誰なんだ!?」でも
「ちっくと」 でも 「~ぜよ」 でも
ましてや、「ちなみに」でも 「スキーム」でもない。

「ちょっこし」

である。 

少し、とか、ちょっと、いう意味の出雲弁だそうだ。
暖かくて可愛くて、どこか懐かしいような響きを持つ言葉。

何故、我が家の流行語第一位に躍り出たかというと、連休中にNHKの連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』にすっかりハマッてしまったからだ。
(番組HP→ http://www9.nhk.or.jp/gegege/index.html )

『ゲゲゲの女房』のヒロイン夫妻が島根県出身なので、夫妻の会話に、「ちょっこし」が、しばしば登場するのである。
「ちょっこし買い物に出かけてきます。」とかね。


もともと、連続ドラマを、あまり観ない私。
(と言いつつ、今期は相当、みているけど。)
NHKのテレビ小説を観るなんて、いったい何十年ぶりだろうか。
唯一無二の天才クリエイター・水木しげると、彼を支えてきた糟糠の妻の話に興味があったし、自分が新婚時代に住んでいた調布が舞台になっている、という点には魅力を感じていたが、なにしろ、片田舎に住んでいるので、毎朝7時過ぎには家を出なければならず、8時からのドラマを毎日観るのはムリ。
かと言って、録画してまで観るほどでもないな…と思い、4月末までは観ていなかった。
ところが、この連休初日に、朝、NHKを点けっぱなしにしていたら、『ゲゲゲ…』が始まり、ついつい観たら、続きが気になって翌日も…となってしまって、連休明けからは、月~土に録画して毎日、夕飯時に夫婦揃って観るのが楽しみな日課になっている。


『ハゲタカ』みたいに物凄い誘引力があるとか中毒性があるとか、『新参者』みたいに自分の贔屓の役者さんが出ている、ということでもない。
なのに、毎日みたくなる。
次回が気になる。
どうしてだろうか。
それは、「ちょっこし」という言葉の響きと同じく、このドラマの隅々までに、暖かみや優しさや、どこかホッとする懐かしさがあるからなのだ。
現在放送中のエピソードに登場する紙芝居や貸本漫画というものを、残念ながら、私は体験していないのだが、それでも、やっぱり懐かしいのだ。
昭和という時代の空気感が、懐かしいのかもしれない。
ドラマ全体のトーンが明るくのんびりしていて、見ていて和めるし、前向きになれる。

主演のお2人(向井理、松下奈緒)が清潔感ある美男美女なのも、目の保養になって嬉しい。
見合いでスピード結婚した村井夫妻が、次第に心を通わせ、公私共に強い絆で結ばれるパートナーとなっていくストーリーの、まだ序盤。
少しずつ距離を縮めながら、互いを尊重して思いやる新婚夫妻の姿が微笑ましくて、応援したくなる。
先日は、初めての夫婦喧嘩(?)シーンがあったが、これまた、初々しくて可愛らしいったらないのだ♡
でも、ベタベタ甘いのではなく、清清しくて、物足りないくらいのラブ感が、爽やかで好感が持てる新婚さんなのだ。

おっとりして人当たりが柔らかだけれど、芯が強く前向きな布美枝の可憐さと、ガツガツしないポジティヴな姿勢が、とっても魅力的だ。
凄絶な戦地体験を経ながらも、屈託ない笑顔を見せ、妻をさりげなく慈しむ茂の懐の深さも素敵。
特に、爽やかイケメン・向井さんが茂を演じることで、温厚だけれどユニークな芸術家肌キャラの印象が強い現在の水木御大の濃厚なイメージが、良い具合に薄まって、朝ドラのヒロインの夫に相応しいテイストになっていると思う。
それだけでなにく、執筆シーンの鬼気迫る表情も、力みはあるけれど、かえってそれが迫力になっていて、キャスティング、大成功。

本格的に観始めた第6週「アシスタント1年生」が、布美枝が茂の真のパートナーとなる第一歩だったと思う。
それも、このドラマにハマった原因のひとつかも。


主演のお2人は初々しく、ひたむきに誠実に役に取り組んでおられて、役と共に成長しているのが伝わってくる。
ベテランの巧者が若い2人を支え、個性豊かな脇役が彩りを添えていて、安定感とバラエティ豊かな楽しさがある。
また、朝ドラらしく、脚本も演出もしっかりしていて奇をてらわず、安心して主人公に感情移入して観ることができる。
時折、登場する深大寺の風景も、かつて調布に住んでいた私には懐かしい。
調布出身の二大スターといえば、近藤勇と水木しげるだもんね。


また、いきものがたりのテーマソング『ありがとう』も、ドラマのカラーにぴったりの優しさと希望に溢れた曲だし、窪田ミナさんの温もりあるBGMも素敵だ。

このまま、毎日みることになりそう……かな?

     

2010-05-13

ランチ@『深川浜』

深川散歩の途中で、名物・深川丼のランチ。

せっかく初めて深川に出かけるのだから、名物の深川丼や深川飯を食べてみたいと思った。
有名なお店が門前仲町駅周辺に複数あるようなので、事前にネット上でレビューをいくつか読んだ結果、深川不動堂参道近くのこちらにお邪魔することにした。


深川浜
東京都江東区富岡1-8-6 井関ビル1F
http://r.gnavi.co.jp/a868905/

Dsc03418

お店は、参道横の静かな小道沿いにある。
正午少し前にお邪魔したが、2~4人がけのテーブルは満席で、相席用の大テーブルに案内された。
その後も、私達同様の観光客が次々と来店したが、うまく客か回転していたので、常に9割程度の席が埋まっている感じだったようだ。
漁師小屋風(?)の内装。
しかし、とにかく店内が暗い。
暗いところでは視力が出ない私には、全部ぼやけて見える。(笑)
土日祝日のランチは、「深川丼セット」、「深川飯セット」、「深川丼と深川飯のハーフセット」の3種類のみ。

ちなみに、
 深川丼 … あさり汁かけごはん
 深川飯 … あさりの炊き込みご飯
だそうです。

深川丼のほうが美味しい…という記事を目にしていたので、深川丼セット(¥1.260)をお願いした。
けっこう大きい丼で登場。
小鉢2品(青菜のおひたしとひじきの煮物だったような…記憶があやふや…)と漬物がついてくる。

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こちらの深川丼のあさり汁は、八丁味噌をブレンドしてあるそうで、確かにコクのあるしっかりした味付け。
具は、あさりと葱と油揚げで、たっぷりとまではいかずとも、まずまずの分量のあさりが入っていた。
なかなか美味しいけれど量が多いのと、味が濃い目であさりの旨みが弱まっている気がして、正直、途中でちょっと飽きた。
(私は濃い味がダメなので…)

とりあえず、名物をいただけたので、満足。
でも、1回食べたら、もういいかな。

ご馳走様でした。

深川不動堂と富岡八幡宮

前記事の続き。
森下から門前仲町まで大江戸線で移動して、深川不動堂と富岡八幡宮へ。
深川不動も隣の富岡八幡宮も、江戸を舞台にした時代小説によく登場する場所なので、馴染み深い気がするのだが、実際に来たのは初めて。


深川不動堂
(東京都江東区富岡1-17-13)
http://www.fukagawafudou.gr.jp/

深川不動堂の参道の両側には和菓子店や飲食店が並んで活気がある。
下町散策の人気スポットだけに、大盛況。
行列が出来ているお店もあった。
Dsc03416

まずはお参り。

お参りを済ませて、境内をぶらぶらしていると、突如として、プオォォォという音が本堂から聞こえてきた。
何事かと見ていると,、鮮やかな法衣に身をつつんだお坊さんが法螺貝を吹き鳴らしながら、お堂から歩み出て来られる。
「おっ、なんだなんだ!?」と境内にいる参詣客が注視する中を法螺貝を高らかに吹き鳴らしつつ、境内にある稲荷神社へ向かっていくお坊さん。

不動堂の世話係(?)の方が、「開運出世稲荷において開運招福の祈願がございますので、どうぞ、ご自由に参列ください」と案内しておられる。
社名からして、随分ありがたそうだし、せっかく遭遇したので参列してみるか…と思ったものの、ご祈祷にどれくらい時間がかかるか不明だったので、参列者の最後尾について、しばし瞑目して手を合わせただけで、さっさと撤収する信心の無い私。
ま、形だけでも参加ってことで。(笑)


これぞ、神仏習合?
こういうところ、日本は大らかで良いかも。

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続いて、すぐお隣の富岡八幡宮へ。

富岡八幡宮
(東京都江東区富岡 1-20-3)
http://www.tomiokahachimangu.or.jp/

こちらも盛況だったが、不動堂より随分と境内が広いので混雑しているという感じでもない。
緑が多くて、ホッとする。

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大鳥居のそばに立つ伊能忠敬の像。

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忠敬は深川に住み、測量旅行に出発する際には必ず富岡八幡宮を参詣していた縁から、平成13年にこの像が建立されたとのこと。
この方の人生と偉業も、大河ドラマになってもおかしくないけど……スイーツ大河が受ける昨今、難しいかしら。ロケばっかりだし。
井上ひさしさん作の『四千万歩の男』を原作にできるだろうし、いいんじゃないかなぁ。
なんて事を考えつつ、不動堂の参道のお店で、揚げ饅頭やきんつばをゲットして帰路についたのだった。
(お菓子の写真は撮り忘れた…美味しかったですよ。bleah

         

2010-05-12

隅田川テラスと芭蕉記念館史跡展望庭園


ふるいけや かはずとびこむ みずのおと (松尾芭蕉)

清澄庭園を散策後、少し北上し、萬年橋を渡ったところで隅田川河畔の河川テラス(隅田川テラス)をぶらぶら。

川風が爽やか。
川辺からの眺めは広々して、開放感がある。
時折、ジェットボートやジェットバイクが通りずきた。
快晴の空の下、川面を疾走する様子は、気持ち良さそう。

隅田川テラスは、浅草から明石町(聖路加病院のあたり)まで続いている。
当初は門前仲町まで歩くつもりであったが、結局森下あたりをサクッと歩いただけ。
油断して、対UV防衛網が脆弱なまま外出してしまったので、心配になったのである。(今更だけど。)

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こちらは新大橋。

深川は、松尾芭蕉が住居および創作活動の場とした芭蕉庵があった土地ということで、江東区立芭蕉記念館が萬年橋近くにある。
(残念ながら、この日は時間の都合により訪問できなかった。)

芭蕉記念館の分館になっている史跡展望庭園。
庭園といっても、いわゆるポケットパーク。
 (庭園HP→ http://www.kcf.or.jp/basyo/sisekitenbouteien.html )

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庭園内の松尾芭蕉像。
後ろにあるのは、清洲橋。
いくつかのテレビ番組で紹介されていたことがあるので、御存知の方もあると思うが、この像は夕方になると回転して川の方を向くそうだ。
ただし、回転する時間には庭園は閉まっているので、間近に様子は見られない。

庭園にある小さな池には、何匹もオタマジャクシが泳いでいた。
無事にカエルに育って、この池に元気良く飛び込んでね。
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静かだし、川辺の眺めが飽きないし、なかなか楽しいお散歩ルート。
(参考→ http://www.jolly-job.com/fukagawa/ )

今度は、紫外線対策を万全にして人形町まで歩こうかな。

2010-05-10

『龍馬伝』第19回「攘夷決行」~桜の花と侍の背中

花の命は短い。
咲き誇った攘夷の花は、散るばかりで結実することは無いのか。
武市半平太と、彼が率いる土佐勤皇党は、落花となるだけの運命なのか。

実は、武市半平太に集中しすぎてしまい、他の人物については茫洋としか記憶がない。
確認のために部分的に再視聴したい時以外、滅多に複数回を見ることをしない雑な『龍馬伝』視聴者(だから雑感と言っている)なのだが、先ほど、武市と龍馬が京都の藩邸で語り合シーンのみ、もう一度冷静に観てみようとしたら、鼻の奥がツーンとして、涙が一粒ポローリ。
これじゃダメじゃん。(笑)
開き直って、いつもどおり1回視聴の記憶だけで雑感を書いた。
半平太のこと以外は、殆ど書けてないうえに、いつもどおり、異常に長いのだが、もう1回観て、文章を整理する時間も元気もないので、このままアップぜよ。
まずは、小ネタから。


eye また“Buy Japan out !”か?

『ハゲタカ』ファンお待ちかね(?)のクラリスがアメリカ公使になって幕末日本を買い叩きにやって来ましたよ。(大違)
オープニングで出演者に「イアン・ムーア」と出たときには、思わず「おおー」とうなってしまった。
昨年の『外事警察』ではCIAの極東担当責任者コンラッドとして日本で暗躍していたし、日本から旨い汁を吸おうとするメリケン人役が多いかも。
イアン・ムーアさんは、『ハゲタカ』では大友さん、『外事警察』では梶原さんとお仕事されているし、『篤姫』にも出演されたりで、NHKで重用されているので、いずれ『龍馬伝』にご出演されるだろうと思っていた。
イギリスの方だし、グラバー役かも?なんて予想していたが、ハズレ…。
そういえば、長崎編では、村松官房長官(余貴美子さん)と有馬局長(石橋凌さん)の『外事警察』の腹黒いカップル(大違)も登場予定。楽しみだ。
『ハゲタカ』人事に続いて、『外事警察』人事が行われているということは、演出陣の中で梶原さんの発言力が大友さんに次いで強いのかしらん?それはナイスだ、とか邪推してしまう。
いや、そういうことを考えて観るのは邪道です。
邪道だけど、勝手に邪推するのは楽しいよね。(笑)


eye 眉無し慶喜公が爆裂

前回までは、なんだか「その他大勢」ぽかった一橋サマが、今回は、キャラ大爆裂ですよ。
タナテツ、張り切ってるなあ。(笑)
しかし、慶喜公だって、モッくんが演じて大河のカッコイイ主役だったこともあるというのに(あまり観てなかったけど)、今回は、ヴィジュアルと性格が、あんなですけど。
諸方面からのクレーム対策は大丈夫なのか?
幕府の、腐っても徳川(笑)というか、腹黒くて強かなんだけど、もはや長期展望が利かなくなっている体質を擬人化したキャラってこと?
ま、タナテツの出番は大政奉還まで、まだまだありそうじゃのう。


cherryblossom 桜と武市半平太の美学

さて、ここから本題。
さすがに梶原さんだ。
大きく動き始めたのに、脚本上、これまでの伏線や積み重ねが足りないがため、薄くなってしまったり、唐突な感じが強くなりそうなエピソードを、なんとか堅くまとめてくれた。
それにしても、今回の演出担当が梶原さんで本当に良かった。
もしも、ドSな渡辺さんが担当だったら、私のように武市半平太に心を寄せて観ている人間は、目を覆ったり七転八倒したりする惨劇が展開されていた可能性が高いセリフが満載の脚本だったと思うからだ。
試しに、終盤の半平太と龍馬の二人の対話シーンを、渡辺Dが、セリフはそのままで演出したと想像してみてくださいな。
……友を思い必死に忠告する龍馬と対比して龍馬をupするために、現実を直視できず主君を妄信し続ける愚かな小さい男・半平太がヒステリックに叫んだりしてdown…なシーンが展開されていたかもしれない。恐ろしや…。
それが、梶原さんの演出のおかげで、半平太と龍馬の間に流れる二人だけの空気、2人の心情が、ちゃんと描かれた和解と別れの場面になっていた。

龍馬に匿われていた以蔵と収二郎と再会して、二人を叱責する場面も同様。
梶原演出だから、あの場の四人それぞれの苦悩に満ちたデリケートに動いていく表情を生かして、息苦しくやり切れない想いが充満する場面になっていた。
武市は、リーダーとしての落胆と2人への怒りを吐き出した後、なんだか迷子になった我が子を迷子センターに迎えに来たお母さんが心配のあまり怒っているような表情も垣間見せていた。
いや、さすがに深読みだろうけど(笑)、深読みできるくらいに、それぞれの気持ちの陰影が見えるようになっていたと思うのだ。
そして、龍馬の言葉に対して、「そんなこと、言われなくても分かってる!」とばかりに怒って去るけれど、あれは2人の弟子の気持ちを汲めなかった自分への怒りも、攘夷実行が危ういと疑ってしまっている自分への叱責でもあったと思わせる、半平太の複雑な思いを浮かび上がらせていた。
脚本に書かれた台詞を、表面的になぞらせるような演出だったら、それこそ、半平太が狭量で身勝手な悪人に貶められてしまうセリフがオンパレードだった。
それを、梶原さんの演出が、補正してくれていたのだ。


編集で救ったのかも?と思われる場面もある。
いつの間にか戻ってきていた弟子たち(いったいどこへ消えていたのか。容堂の作戦で大規模な合コンでも開かれていたのか?)から、収二郎の裏切りを聞かされて、前回同様武市先生が寄り目で意識朦朧としてしまったときには、「梶原さんまでも…」と一瞬がく然とした。
しかし、武市の(設定上では)幕末の大物志士らしからぬ恥ずかしいシーンをわざわざ2回続けてやるということは、脚本家から、かなり細かく、かつマストの描写として指定が来ていたシーンだったのだろう。
まあ、前回の回廊でぶっ倒れた時と違って、2度目の謁見時に大殿様の真意は自分の望む方向にないことを感知してしまって辛い思いをしているところに、燃える男・久坂に容堂の動静iについて突っ込まれて焦ったりしている最中に、腹心の弟子に離反されたショックから気が遠くなってしまったのだろうとわかる場面ではあったが。
この『龍馬伝』脚本の武市半平太は、ストレス耐性が弱すぎるので、婆は心配が絶えない。
まあ、それだけ容堂の陰険な心理作戦が、じわじわ確実に武市の心身を痛めつけているということを示したかったのだろう。
ラスボス、恐るべし…ということだ。

そして、この半平太がフラフラになる場面と交互に、高知城で呵呵大笑する容堂の絵をカットバックし、弥太郎が容堂の本質を語るナレーションをかぶせるシーンは、ベタだけど、良かったと思う。
あのナレーションは、桜田門外の変以降、半平太ら攘夷派の勢いに乗っかって、単なる隠居ではなくなり藩政への影響力を復活させたという史実の容堂の動きをすっ飛ばして(フィクションありのドラマだから別に良いが)、それを補う描写なり説明なりが、今までなかったので、突如として大殿様が猛威を振るい始めたように見える唐突感を埋めようという、苦肉の策かもしれない。
しかし、派手なお召し物の大殿様が、舞い散る桜の花びら(武市たちか?)を杯に受けて、上機嫌で飲み干す絵と、フラフラになっている半平太の絵と、ナレーションとの相乗効果が高く、印象深いシーンた。


第17回は、梶原さんの『龍馬伝』初演出回だったので、脚本に頭を抱えながら、現場では様子を見ながら動いておられたのではないかと思うのだが、それでもあれだけバランスと流れの良い納得感の高い仕上がりになっていた。
そして、今回は、バランス良くまとめる、という所から一歩出たように感じた。
上述の半平太と龍馬の長いツーショットシーンを観ての感想だが、(私の勝手な想像では)梶原さんは、大森半平太が好き(登場人物としてですよ!/笑)なので、ちゃんと半平太の核である「侍」としての信念と美学を描きたい!という意思を持ってこの回を演出されたことを感じられた。
あくまでも偏った私見と願望ですけどね。
そもそも、ここには偏った私見と願望しか書いてないんだけどsweat01

京の都を彩る桜の美しさが、哀しく切なくもあった。
盛りをわずかに過ぎて、舞い散る桜の儚さと潔さ。
武市半平太の運命を表しているのかもしれない。
大友さん担当の「ふたりの京」での紅葉と同様に、ベタだけど、美しく切ない情景描写が効いていた。
春らしい鳥の声も、いいタイミングで入るし。
藩邸の大広間に差し込む柔らかい陽光と、その光が生み出す影。
その中で、2人きりで語らう武市と龍馬。
相変わらず、美術さんも音効さんも照明さんも、 good job ですよ。
この素晴らしい背景と、大森南朋さんの微妙な表情や声音の変化が相まって、武市の、侍としての矜持と美学、己が散っても筋を通す覚悟が、言外から伝わってきた。

理想を追って、ひたむきに真っ直ぐ走ってきた武市は攘夷のために黒くなり血で汚れても、結局、朝廷や幕府や容堂らに夢を見させられて、権力者や政治の世界に生きてきた者達のしたたかさや腹黒さに敵わなかった。
と、言ってしまえば、簡単だ。
が、半平太は、理想家であるというよりは、まず立派な侍であること、という価値感が土台になっている人で、だから主君に忠義を尽くすことを何よりも重んじ、主君を疑うことは自らが拠って立つところを否定することになるわけだ。
だから、土佐藩士であることから逃れるつもりもない。
5月10日前後の半平太は、龍馬に意見されずとも、容堂が自分の思い描いてきたような人物でないことも感じているし、幕府が姑息な手を使って帝との攘夷決行の約束を不履行したことからも、時勢が攘夷派の手中から逃げたことも分っているはずだ。
でも、やっぱり信じたい。
自分のためにも、自分を信じてついてきた弟子達のためにも。
そして、リーダーとしての責任をとり、侍として潔い生き様を示すためにも、土佐に戻らなくてはならない。
たぶん、半平太は自分の未来を予感している。
収二郎が陥れられたことを知ったときに、暗澹たる未来を受け容れる覚悟が出来たのだろう。
あるいは、攘夷のために鬼になり、以蔵を初めとする弟子達の手を血で汚したことで自分も血にまみれた時に、事が起きれば、土佐勤皇党の首領として、全てを引き受ける覚悟は出来ていたのかもしれない。

だからこそ、幼馴染としての龍馬に、収二郎と以蔵への率直な謝罪の言葉を伝えるのだけれど、決して自分の敗北を認めたり弱音を吐いて助けを求めたりしない。
そして、土佐に戻って事態を好転させることが出来ると信じていると龍馬に諭すように語るのだ。
もう自分は引き返せない。
弱い姿は見せられない。
誰にも。
龍馬は、武市の覚悟をひしひしと感じ取ってしまって、必死で説得して涙と鼻水が大洪水だ。
福山さんも、渾身の熱演で南朋さんに応えていた。

この二人のシーン、長かったけれど、本当に良かった。
武市が桜がひらひらと散る中を、颯爽と足早に去っていく後姿を見送りながら、龍馬の心境に同調してしまい、不覚にもウルウルしてしまった。
ああ、やっぱり大森半平太は目だけでなく、背中で語るシーンが良い。

あー、今からこんなじゃ、第2部最終回はどうなるんだ>自分
婆は孫の最期をちゃんと見られるのだろうか。

それより、第2部最終回までに、何回ドSなDの担当があるのか?
そっちのほうが心配ぜよ。

2010-05-09

清澄庭園

連休中のお出かけレポ、その2。

清澄庭園に初めて行って来た。
なぜか、今まで一度も足を運んだことが無かったのだ。

連休中の某日。
せっかく天気が良いので、渋い下町散歩にでも行ってみようかと思いついたが、ご贔屓の阿部ちゃん主演ドラマ『新参者』の舞台になっている人形町は混んでいそうだし、どこがいいかな…と下町散歩のガイドブックをパラパラめくって、未体験ゾーン深川界隈を行き先に決定。
清澄庭園~森下~門前中町あたりを歩くことにした。


清澄庭園
 (江東区清澄3-3-9)
 開園受付時間: 9時~16時30分
 入園料:  一般・中学生以上  150円 
 詳細→ http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/index033.html


清澄庭園の開園時間9時に到着できるように出発。
大手町で半蔵門線に乗り換えたのだが、途中の三越前駅で、何故か足がムズムズして(水虫ではない!)、降りそうになってしまった。
今日はマンダリンオリエンタル東京にも常磐橋にも行かないんだからねっ……と足に(笑)言い聞かせ、清澄白河駅で下車。

地上に出ると、車道も歩道も閑散としていて、静かだった。
清澄庭園の入り口近くに、このような看板が。

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紀伊国屋文左衛門の邸宅だったというのは伝承で、確かではないそうだ。
享保年間に久世大和守の下屋敷になっていたが、明治に入った頃には荒廃していたらしい。
岩崎弥太郎は、社員の福利厚生や賓客の接待のために、荒廃していたこの地を買い取り、造園したそうだ。
弥太郎の死後に庭園が完成したが、関東大震災の時に、周辺住民の避難場所となったことから、岩崎家では庭園の防災機能を重視して一部を東京市に寄贈し、公園+庭園とされたとのこと。
先日、訪問した根津美術館の創立者の根津嘉一もそうなのだが、明治の大富豪には、自らが得た巨万の富を社会に十分に還元していた人が少なくない。
新しい日本を創っているのだ、という自負があったからだろう。

庭は大きな池を中心とした回遊式のつくり。

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ぽつぽつと、入園者がやってきて、思い思いに池の周りや中ノ島を巡る小道を歩いたり、鮮やかな花々を写真にとったりしている。
数は多くなかったが、紅白とピンクの牡丹が花盛りだった。
牡丹は姿だけでなく、香りも艶やかだ。
さずかに“百花の王”。

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朝食(?)中のところを失礼して撮影。

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各所に全国の名石が配されていて、それぞれに「伊豆石」などの名札が立っているのだが、残念ながら未だ石を愛でる境地に至っていない(?)私は、「ふうん」と軽くスルー気味でカメラも向けずに通り過ぎてしまった。


藤が見ごろだったが、こちらの藤棚は立入禁止区域にあり、少しはなれて藤のお花見をした。
藤花は、蜂に大人気。
こちらでも、大きい蜂がひっきりなしにやって来ていた。

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池の小さな中之島に橋で渡ってみると、島の近くの石の上に甲羅干し中の亀さんズがいるのが見えた。

大混雑。

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かなーり、無理やりな状態のようだが、押し合ったりはせず、じっと日向ぼっこをしているようだった。
ご苦労さんというか、微笑ましいというか…。
この池の亀たちで一番多のは、ミシシッピアカミミガメという外来種で、夜店等で売られているミドリガメが大きくなったものらしい。
飼いきれなくなったものを、こっそり放したものが、繁殖したようで、在来種の亀が駆逐されそうな勢いなのだとか。
東京都公園協会HP参照)
ペットは責任を持って飼うべし。

隣接する公園の広場には、花菖蒲田もあり、6月上旬が見ごろとのこと。
その頃、また来てみたい。
広場には、八重桜の花が大分残っていて、風が吹くたびに舞う花吹雪が美しかった。

見ごたえのある素敵な庭園でした。
さすが、弥太郎だ。(違)

2010-05-08

ヨックモック青山本店 『BLUE BRICK LOUNGE』

根津美術館を出たところで、表参道ヒルズに久々に行って、おのぼりさん気分を満喫しながら、母の日プレゼントになりそうなものでも探そうかと、衝動的に決定。
ということで、来たときと同じく表参道を真っ直ぐに歩いて戻ろうとしていたのだが、ヨックモックのウィンドウに、こんなもん発見。

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「龍馬伝どーもくん 缶入ロールクキー」(12月末迄販売予定)
http://www.yokumoku.co.jp/products/special.html#special08


この商品自体は、NHK放送博物館のショップでも見たし、渋谷のNHKスタパや東京駅八重洲地下街のNHKキャラクターショップでも売っているはず。(ヨックモック各店舗でも売っているだろう。)

だが、表参道の風景と龍馬(どーもくんだけど)のミスマッチが楽しくて、写真を撮ってしまった。
そのまま通り過ぎるつもりが、ハナミズキが満開のテラスがとっても気持ち良さそうだったので、ついつい、お茶することに衝動的に決定。
やたらと衝動的に行動しているように見えるかもしれないが、決してそんなことはない……と思いたい。(笑)


ヨックモック青山本店
http://www.yokumoku.co.jp/store/aoyama-honten.html


紫外線が気になったが、初志貫徹(オオゲサ)して、テラス席に案内していただいた。
ちょうど、ハナミズキの下のテーブル。

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ヨックモックのロゴは、ハナミズキの花をモチーフにしているそうだ。
同社のHPを拝見して、初めて知った。
http://www.yokumoku.co.jp/topics/tpx25.html

青山本店のシンボルツリーのこのハナミズキは、今年2月に植え替えられた2代目だとか。
こんなに綺麗に咲いているということは、無事にこの場所に根付いたということ。
これから毎年、お客さんやお店の方々、前を通る人々の目を楽しませてくれるだろう。

つい1時間余り前に、軽いランチを食べたというのに、ケーキセット(\1,155)を注文してしまった。
「マカフル」と紅茶のセットにした。
マカフルとは、マカロン+カラフルの造語で、青山本店の限定商品だとか。
マカロンにカスタードクリームとフルーツ、生クリームを挟んだ華やかなフレッシュケーキ。(詳細はこちら
ストロベリー、抹茶、カシス、アプリコット、ハニーレモンがあった(と思う…sweat02)。
ストロベリーのマカフルをオーダー。
マカロンが好きというわけではないが、軽めかな?と思って。(笑)

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予想通り軽くて、ペロッといただけてしまった。
なんという食欲であろうか。我ながら恐ろしい。sweat02
お味については、マカロン経験値が低い私には語る資格が無いと思うので書かないでおく。(まあ、普通です。)
ポットサービスの紅茶はたっぷり3杯はあり、時おり吹く優しい風に乗ってハナミズキの花弁がテーブルにふわふわと落ちてくるのを眺めつつ、ゆっくりお茶をいただけた。
ケーキセット代は、お花の下のティータイム代、ということかな。
御馳走様でした。



おまけ。
表参道の歩道の花壇に咲いていたチューリップ。
赤いチューリップって、元気が出る。happy01

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2010-05-07

堺雅人さんが御出演の”龍馬伝”とは。

以前より、京都で撮影の目撃情報がある等の噂を目にしていた堺雅人さんご出演の龍馬関連番組の正式発表が連休前にあったのだが、弊プログは僻地だし、コアなファンの方々のブログで逐一、情報が発信されているので、いわゆるファンブログでもない当方では記事にするつもりは無かった。
駄菓子菓子(オヤジギャグ、すみませーんsweat01

連休中に私蔵の『南極料理人』と『クヒオ大佐』のDVDを観ちゃったもんだから、最近は、トリック祭絶賛開催中&日本橋界隈で殺人事件を捜査中でもある阿部ちゃんと、死ぬほどカッチョ良かったり死ぬほどカッチョ悪かったりしてハラハラさせられっぱなしな武市半平太の二人に気持ちが集中してしまい、やや寵愛度が下がっていた堺雅人さんへの乙女心が、ここへ来て大炸裂してしまったのである。
で、放送前日ではあるが、明日の夜に放送予定の堺雅人さんご出演のテレビ番組をご紹介しちゃおうというわけだ。



土曜プレミアム『知られざる“龍馬伝” 世紀の英雄・坂本龍馬 最大の謎と秘密の暗号』

5月8日(土) 21時~23時10分
フジテレビ系列

詳細はこちら と こちらで。

どうです、この節操の無い番組タイトル。
平気で“龍馬伝”の三文字を入れる厚顔ぶりは、さすが軽佻浮薄を国是とするお台場電波城らしいですな。

でも、超真面目で仕事に関することは徹底的に調べる堺さんかナビゲーターとしてご出演されるのだから、タイトルはどうあれ、内容は誠実なドキュメンタリーになっていると期待している。

龍馬の足跡を追ってみて、龍馬に魅了されたという堺さんだが、「魅力がありすぎて演じるにくい。実はドラマを観るほうが楽しみ。」と仰っていて、 『龍馬伝』視聴者でもあるらしい。
スポニチ より)

堺さんもご覧になっているならば、『龍馬伝』を観る意欲も高まる。
(単純だ。)

確かに、堺さんは龍馬って感じではないかな。
幕末+堺さんといえば、山南さん、そして家定様。
更に、12月公開の『武士の家計簿』も加わりますよー。
『ハゲタカ』の村田さんこと嶋田久作さんも、大村益次郎役で御出演です!

更に更に、次回主演映画『日輪の遺産』も順調にクランクイン。
スポーツ報知 より)

お仕事は順風満帆な堺さん。
後は、華やかな恋の噂でも浮上してくれるといいんですけどね。
(余計なお世話?)

2010-05-06

根津美術館の庭園&NEZUCAFE

前記事の続きです。

一通り、美術館内での鑑賞を終えて、もう一つのお楽しみ、庭園散策。
緑滴る、とか、手が緑に染まりそうな、とかいう表現が相応しい景色。

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空気が澄んでいる。
耳障りな音もしない。
小道を迷うように右に左に、上ったり下りたりして進んでいると、温かみのあるお姿の石の仏様達とばったりお会いして、しばし前に佇む。

藤棚の藤は今年は裏年なのか、花房が短め。
藤花の下で、甘酸っぱい香りを胸いっぱいに吸い込んでいると、大きな蜂がブンブンと飛び回ってお仕事に精を出していたので、場所を譲った。

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行く先々で、蜘蛛やトカゲにも遭遇。
整えられているけれど、野性の息吹と力が強く感じられるお庭だ。

じっくり好きなだけお庭を楽しみたかったのだが、庭園内の通路は人一人が通れる幅の所が多く、何時までも止まっていると後ろがつかえてしまう。
素敵な石仏やお花など、立ち止まって、ずっと観ていたい場所がいくつかあったけれど、思うに任せず。
もう少し空いていそうな頃に再訪しようかと思う。

屏風の中だけでなく、庭園のカキツバタも咲き始めていた。

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私が訪問したのは連休前半だったので、今は、もっとたくさん咲いているだろう。


前後するが、庭園散策前に、庭園入口にあるNEZUCAFEへ。
お昼には少し早かったけれど、恐らく全国から観光客が押し寄せているであろう連休中の表参道のカフェやレストランは混みそうなので、こちらのカフェで軽食をいただくことにした。
大きな窓から庭園の新緑が見渡せて、とても気持ちが良い。
窓の一面に沿って、カウンター席もある。

ミートパイ(¥650)とコーヒー(¥600)をお願いした。

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パイは、温めて供されるので、バターの香りが良く、サクサクして美味しくいたたけた。
フィリングもまずまずのお味。
サラダも、特筆するほどではないが、悪くはない。(偉そう。)
なんといっても、一番の御馳走は窓からの眺め。

美術館賞や庭園散策の合間に、ゆっくりと静かな時間が過ごせそうなカフェだ。

2010-05-05

国宝燕子花図屏風@根津美術館

せっかくの連休だったが、都合により遠出できなかったので、都内こお出かけhappy01
そんな都内おでかけレポを何回かにわたって書いてみます。


新創記念特別展 第5部
琳派コレクション一挙公開

国宝燕子花図屏風

根津美術館 (東京都 南青山)
4月24日~5月23日
http://www.nezu-muse.or.jp/index.html

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3年半の改修期間を経てリニューアルした根津美術館には、初めて行った。
改装前には、遠い昔、独身時代に表参道での母の買い物に付き合いがてらに1回だけ訪問したことがあるけれど、今回は本当に久しぶり。

良く晴れた朝の雰囲気を味わいたくて、地下鉄の明治神宮前駅から20分くらいかけて、表参道を真直ぐ歩いて、根津美術館へ。
青山に来ること自体、1年ぶりくらいだろうか。
しかも、ここ何年間は飲み会で青山に来るだけだったので、明るい時間に来たのは、もうどれくらい前か不明だ。(とほほ…)
道沿いのスタイリッュなビルや店舗、行きかうファショナブルな人々を眺めつつ、気持ち良くお散歩気分で、てくてく歩く。
根津美術館からも近いプラダのショップは、水晶の館のようで、立ち止まって“鑑賞”してしまう。


新しい美術館のアプローチ沿いの外郭に竹が植えられていて、外界との隔てになっている。
このアプローチを進むうちに、徐々に美術館の静謐な空気が身体に入り込んで来るようだ。

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開館時間の少し前に到着したのだが、すでに受付を待つ人の列ができていた。
が、さほど長い列でもなく、10時開館と同時に手際よく受付が進み、あっとと言う間にホールへ。
入るとまず、目に飛び込んでくるのは、一面のガラス窓を通して見える庭園の光るように明るい緑と、それを背景にして飾られている石仏や仏頭。
仏様たちに迎えられているようでもある。

庭園から見た美術館本館。
ご覧のとおり、切妻屋根の家屋風の外観で、高さを感じさせず、庭園ともしっくり馴染んでいる。

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そう広いわけではないけれど、ホールの天井が高く、開放感があるつくりだ。

展示室に入ると、導入部は少し混んでいたが、次第に人垣が解け、混みあっている作品の前も、少し待てばじっくりと鑑賞できた。
目玉の燕子花図風の前も、人がビッシリ…というほどではなく、混んでいても、少し待てば自分が観たいポジションで鑑賞できたし、正面に設えてあるベンチに座って、離れて鑑賞することもできた。
金を背景に群青と緑青だけで表された意匠的な燕子花の群生が心地よいリズムを持って配されている。
これまで、映像でも写真でも、この屏風絵を観て来たけれど、実物を観るのは、実は初めてなのだ。
やはり、実物を間近に目にすると、その洗練されたシンプルな美しさに圧倒され、同時に、光琳が調度としてこの美術品を制作したことが実感できた。
光琳というアーティストの類稀なモダンなセンスと研ぎ澄まされた美意識に感嘆するばかりだ。
光琳は、天才的な芸術家だけれど、仕事以外では、遊蕩三昧のダメ男だった、というところも魅力的。
もちろん、恋人や夫にはしたくないタイプだけど、友達に、こういうヒトがいると刺激的で良いな。
絶対に借金を申し込まれそうだけど。(笑)

琳派コレクションということで、光琳のその他の作品、酒井抱一や鈴木其一の屏風絵や軸、光琳の真面目な弟・乾山との合作の皿も展示されていて、全体の点数は決して多くは無いけれど、少数精鋭の作品をじっくりと鑑賞できて、贅沢な目の保養になった。

光琳には工芸品の傑作も多い。
今回の展示品の中で、特に私が欲しくなった(笑)作品は、梅図刀掛。
もちろん、掛ける刀なんて所持していないのだが、自宅の和室に飾りたい。
刀なんてぶっそうなものと似つかわしくないくらい愛らしい梅花が全面に散りばめられていて、とても風雅なものだ。
日本刀は美術品でもあるから、さぞかし美しいこしらえの太刀を掛ける為に、洗練された趣味人のセレブが発注したんだろう。
梅がイメージフラワー(?)の武市半平太に似合うかも…。
と、ガラスケースの前で妄想していたのは、ここだけの秘密だ。(笑)

ホールに戻って階段を上がると中二階の休憩スペースを経て、コレクション展示室。
ここの古代中国の青銅器コーナーの中央にある「饕餮文方盉(とうてつもんほうか)」 三点が特注の三つ又(?)のガラスケースに収められていて、目を引く。
(解説はこちら
“饕餮(とうてつ)”と言えば、古代中国の世界観をベースにした傑作ファンタジー「十二国記」シリーズのファンの方々には御馴染みの最強にして最凶の妖魔だが(未読の方にはチンプンカンプンですね、すみません。)、この青銅器に表されているのは、古代中国の神だそうだ。
が、やはり恐ろしげな姿をしている。
洋の東西を問わず、古代神やその眷属には、荒ぶる神とか獣神が多いが、この“饕餮(とうてつ)”は、まさにそれだ。

私は、この展示室の双羊尊がとっても気に入ってしまった。
すごーく可愛いheart01
これも欲しい。(こらこら)

観覧券のデザインに使用されている。
らぶりぃheart04

Soyo

たぶん以前、来館した時に観た事がある気がするのだが…うーーん、はっきりしない。(笑)

また、「燕子花図屏風の茶」と題した茶道具の展示室では、昭和6年5月に燕子花図屏風をお披露目した茶会を再現した茶室を模した展示ケースもあり、お茶の心得が殆ど無い(高校で茶道部に2年弱在籍しただけ。)私にも興味深く鑑賞できた。

このあと、根津美術館の大きな魅力である素晴らしい庭園へ。
(長くなるので、別記事に分けます。)
そして、庭園散策後にはミュージアムショップへ。
ショップも充実していたので、例によってクリアファイルとかメモ帳とか、ふだん使えそうで上司や同僚へのプチプレゼントになりそうな文房具をあれこれ買ってしまった。


新創(新装ではない)根津美術館を訪問して強く感じたことは、この美術館は、展示品を通して美を体感出来る場であると同時に、美術館の建物も庭園も、全てを含んで美術館自体が素晴らしい芸術作品である、ということだった。
庭園が表情を変える違う季節にぜひ、また訪問したい。

2010-05-04

『龍馬伝』第18回「海軍を作ろう!」~劉一華より××なのは誰だ?

あーあ…。
日曜日の深夜に、『龍馬伝』第18回の雑感を6割くらい書いて途中で保存しようとしたら、またPCがストライキ。
おかけで書いたものが全部消滅してしまった。
時間がたっても、もう、頑張って書く気力がない…。
辛うじて残っていた部分にちっくと補筆してアップするぜよ。

...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。

いきなりですが、ここで問題です。

Q.大河ドラマ『龍馬伝』において武市半平太をイヤらしいくらい徹底的にいぢめることに悦びを感じているドS男は、次のうちの誰でしょうか?

A1. 脚本家
A2. 第18回演出担当ディレクター渡辺さん
A3. 山内容堂
A4.  近藤正臣さん
A5. 『龍馬伝』の真・善・美を一人で担う最強ヒーロー龍馬

正解は、1.2.3.です。
この3人は、映画『ハゲタカ』の劉一華よりもドSだ!
ただし、4.の近藤さんも、容堂と一体化しているときは、3.に入るので、半分は正解(笑)。
5.の龍馬は、本人には全くその意図はないが武市の神経を逆なでしたり、第三者の言葉を通して間接的に武市の心をえぐったりしていますが、それを悦んではいないの該当せず。

せっかく前回からのニューカマー梶原Dの大歓迎会・絶賛開催中だったのに、また武市さんがいぢめられキャラに逆戻りぜよ。
阿部ちゃんの大露出でいい気分にもなってたのに、意気消沈…。

憧れの(?)大殿様と対面できて菓子を拝領するという、人生最大最高の誉れの後、裃姿で弟子達の前で無様にぶっ倒れてあんな顔させるなんて、あざといことせんでもよかろう。
あんな場面など無くして、半平太が後刻、一人自室で大切なお菓子を見詰めて押し頂いた後て大切にしまったりする(もちろん、土佐の富さんへのお土産にするのだ)ほうが、この後の容堂の容赦無いいたぶりが際立つし、武市半平太の急転直下の失墜と悲劇は美しく盛り上がるし、視聴者の涙を誘えると思うんだけどねえ。
(ベタな想像しかできなくてすいません。)

この期に及んで武市半平太の小物感を盛り上げて、いったい何のメリットがあるのだろうか。
「朝廷を動かすまでになったが、ここからは下り坂」みたいな余計なお世話のナレーションが入っても、白ける一方だし。
武市たち攘夷派が主流であることや、彼らには日本を守るためという大儀があり、列強の脅威が迫っていて事は急を要すると言う焦燥感に苛まれていることは、説得力ある背景や土台の積み重ねなく、ペラペラの説明台詞で語られてきたので、武市が何を言っても何をやっても、時代錯誤な頑固オヤジがスベッているようにしか見えなくなっている。
そんなふうに、ある意味、以蔵より不憫な武市先生に追い討ちをかけて、あの扱い。
脚本家と渡辺Dは、月曜よる8時の赤坂から出張してきた千葉定吉先生(違)から、武市半平太のことを
「うんと懲らしめておやんなさい。」 (by 徳川光圀)
とでも言われたのかと疑ってしまうくらいだ。

日本と土佐のために粉骨砕身で働いた武市が、いわゆる政局に巻き込まれて失墜する悲運に見舞われるという今後を思えば、その悲劇を粛々と描いていけば、それで十分すぎるほど、ドラマチックではないか。
このタイミングで、また武市先生を踏み台にするようなことをしなくても、自らの針路を定めた龍馬の活躍は描けるだろうに…。

武市関係の愚痴を書いても、結局、過去に書いてきたことの繰り返しなので、このくらいにしておいてやろう。(何様?)

とりあえず、その他私が注目したポイントを箇条書きで。


eye 弥太郎の出番無し!
もちろん、ナレーターとしての登場はあったが。
弥太郎がいなかったので、尚更にテンションdown
会えないことで、香川弥太郎の魅力を、改めて知らされた。
お休みの回の間は、丹下段平になっていたのだろうか。(笑)


happy02 アドリブ?脚本どおり?
「やらしてくれよ。高かったんだからさぁ~」 (by 勝麟太郎)
「いかん、いかん、いかん、いか~ん!」 (by 龍馬/copyrightピエール滝)


shadow 容堂の謀略始動
…なんだけど、意外とフツーというか、セオリーどおりの内部からの切り崩しによる武市潰し&勤王党崩し作戦。
もっと身の毛もよだつ作戦かと期待していたが、意外と直球でつまらん。
……って私が一番ドSか。
話がそれるが、近藤さんは今後、大型娯楽時代劇の豪華絢爛なラスボス役のオファーが多数ありそうだ。ハマりすぎている。
それにしても、土佐勤王党はリーダー武市も攘夷に妹を売り飛ばしたNo.2収二郎も、大殿様に対して疑心なさすぎ。


gawk テツヤ節の猛攻をひとりで受けて呆然の以蔵
以蔵くん、別の意味で不憫。(笑)
勢いづいて授業を始める勝テツヤに完全に圧倒されてしまい、思い切り影響されそうな素直さ。
ちょっとイヤな言い方になるが、以蔵は、自分の芯というものが無いまま来てしまった人だ。
だから、自分に目を向けてくれた武市や龍馬を兄のように慕って、彼らの言葉を真直ぐに飲み込んでしまう。
自分なりにそこから取捨するとか、発展させるということは、して来なかった…というか出来なかったのだろう。
勝の傍らに短期間でもいることで、自我が目覚めて変わっていくのか否かと、武市との関係性の変化も気になる。

このエピソードでも、佐藤以蔵の幼い風貌を含む、粗野なんだけどナイーヴという人物造形が、とても有効に働いている。
でも、『龍馬伝』放送後民放に変えたら、チークのCMで可愛く微笑む佐藤健くんが登場し、ちっくと調子が狂った。
いやいや、人気者ですからね、しかたありません。


eye おまけ
私がついつい注目してしまうナイスな3人。

松平春嶽サマ。
相変わらず渋くて気品があって大物感があって素敵すぎる。
横顔が強くて美しくてセクシーです。
一橋慶喜。
相変わらず、娘に眉毛を貸しっぱなしのまま京都出張だったらしい。
(家庭の事情はコチラ。)
そろそろ、タナテツにも、仕事をさせてあげて欲しいんだけどなあ。
三条実美。
相変わらず、イヤミで妖しいインテリセレブ臭がイカしている。
池内万作さんの、この得がたい雰囲気、亡き父上から受け継いだものであろう。(褒め言葉ですよ。)

あら、龍馬と勝塾のこととか、なぜか可愛いお嬢さんにモテモテな長次郎はんのこととか、書いてなかったけど、まっいいか。
次回はどうなるやら。

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