« 遅れ馳せながら…連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』 | トップページ | 裏・『龍馬伝』?~4コマ漫画「サカモト」 »

2010-05-18

『龍馬伝』第20回「収二郎、無念」~教えて、龍馬さん

日々、減退している記憶力のことを考え、できるだけ放送翌日には『龍馬伝』の感想モドキを書き上げるようにしているのだが、第20回は、日曜の夜に下書きメモを書こうとしてPCの前に座っても、小ネタは書けても、書きたいことの中心が見つからなかった。
昨日も、何をどう書いていいかわからず、時間も無かったので断念。

どーして?
教えて、龍馬さん。

てなワケで、下書きメモにちょっこし(←出雲弁ですけど)加筆したものを投稿。
かなり迷いながら書いたので、読みにくいし、随分イヤな事を書いてしまった。
ま、単なる愚痴ですので、ご容赦下さいませ。
『龍馬伝』に関するグチなんて、まっぴらごめんだ…と思われる方は、このまま引き返していただくことをオススメいたします。



゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

武市半平太の右腕、平井収二郎の最大にして最期の見せ場の回ですよ。
オープニングの「演出 大友啓史」の文字を目にして、見せ場の回が大友さんの演出回で良かったね>ミヤサコさん…と思ったり、でも脚本の出来によっては、どうなるかわからんぜよ…とくに土佐での半平太は脚本に散々いぢられるからなぁ…と思ったり。
まったく、どんだけ心配しなきゃならんのだ。(とほほ…)
で、第20回を観ての私の感想は。

物語に没入できなかった。

の一文につきる。

前回、武市半平太に集中しすぎてしまった反動なのかもしれないが、パートごとには面白いと感じる所はあるものの、気持ちが切れてしまったり、モヤモヤ感があったりで、全体を通して入り込めなかったのだ。
観る側(自分)の問題かもしれないけれど、なんというか、消化不良というか、気持ちの座りが悪いという感じのまま45分間が過ぎていった。


勿論、大友さんならではの、美しく凝った映像を堪能できたし、容堂や初登場の横井小楠を小道具を使って濃厚なクセモノぶりを盛り上げたり…というところも楽しめたし、各人物の心情をじっくりと、かつ、観る側に委ねる余白を持たせて映していくところも良かったし。
なのに、どうしても45分間集中が続かなかった。
うーーむ。自分でも何故か、ようわからん。
教えて、龍馬さん。



eye兄上は好感度アップだが…

大阪の勝塾に龍馬を連れ戻しにやって来た権平さんが、長次郎の作戦(?)に乗っかって体験入学して若人達と汗を流した結果、弟の進路を認める……という流れ。
活力ある若者たちの中で権平さんの好もしい人柄と良い兄貴ぶりが充分に描かれていて好感度upwardright だし、塾生達に龍馬が一目置かれている様子を兄上が目の当たりにするのも、まあ良いでしょう。
だけど、大阪に帰ってきた龍馬が権平に10年後の再会を約し、二人で語り合うシーン、確かに感動的な場面なのだが、あれはちょっと、ミエミエすぎる気がしてしまった。
『龍馬伝』だから、龍馬の「その時」に向かって全てが描かれているわけだろうけど、それが見えすぎじゃ、ちっくとシラける。


shadowラスボス容堂&ホラー象二郎、ノリノリどすえ

なんでニセ京言葉かは自分でも不明だが。(笑)
容堂の陰険さが、更に濃厚になってきた。
イケズぶりが、どんどんインフレしていって、この先どこまで行くか?
どういて皆、こんなイケズな大殿様LOVEなのさ。(笑)
冒頭のトコロテンを啜るシーンとか、クワガタを遊ばせるシーンとか、もう怖いというか不気味で効果バツグン。
トコロテンをゆーっくり啜るのは、武市をじっくりと追い詰めて楽しもうってことか?
2杯目(?)のトコロテンが、鮮やかなカットグラスの小鉢に入っていたが、あれは島津様からの贈り物かな?
とか、深読みも楽しかった。
それにしても、近藤さんたら、めっちゃ楽しそうなんですけど。
第20回を観た後で、久々に番組HPをチェックしたら、近藤さん、あのクワガタに挟まれたそうで…クワガタに収二郎の魂が乗り移っていたのかもよ。
不気味といえば、カムバックした後藤像二郎さん、ホラーチックな照明で陰影ができたどアップ顔で歯をむき出してニヤーッと笑ったり、収二郎を嬉しそうに容赦なく責めたり。
完全にイッちゃった感じだけど…将来、龍馬と絡んで行くときはどうなっているのだろろうか。心配。


happy02嫁のヒミツ

いやー、やはり弥太郎が居るとホッとするパートがあって良いねえ。
坂本家の女性軍にコテンパンにやられていたのも、安定感があってよろしかったが、なんといっても今回は愛妻・喜勢の嫁入り理由ですよ。
あの家、あの弥太郎に、あんな美人で良く出来た嫁が来るには相当の理由があるだろうと期待(笑)していたが…。
相続と復讐絡みな黒い理由とか(←番組が違う)、幼いときに妖怪から助けてくれたお兄さんだから(←これも番組が違う)じゃなかったのね。

eye 書かれているが描かれていない

出演者のみならず演出陣にも龍馬のことを講釈しておいでと噂の勝テツヤ先生がテツヤ節全開で、悩める龍馬に、物事は異なる視点から観れば違って見えるのだ…と説き、でも、そのへんはサラッと流して福井にお使いに出す。

おつかい龍馬くんが春嶽から千両の融資を引き出す場面。
あれは龍馬ストーリーでは、たいてい入ってくるエピソードだけど、ちっくと納得感も爽快感も足りなかった。
あんなに簡単に大金をポンと出すほどの説得力や魅力が龍馬の弁舌にあったかというと、正直、それほどでもない。
それどころか、その後の横井小楠との対話で吹っ飛んでしまった気がする。
いつも渋くて素敵な春嶽サマheart01の隣で、『ハゲタカ』の飯島さんみたいに不遜にボリボリとお菓子だか豆だかを噛み砕いている横井。
それにしても、『龍馬伝』の頭脳派は、エキセントリックな人物設定が多いねえ。

話が逸れるが、横井役の山崎一さんは、『警部補・矢部謙三』最終エピソードに、カルト教団代表役、しかも『TRICK』の最初のエピソードから続いている役で登場されていた。
すごいタイミング。(笑)

横井が説く
「今まで値打ちのあったものが古びて用無しになった」
「世の中の流れから見れば、一人の人間など芥子粒」
は、ドライすぎるが、真理かもしれない。
だけど、それでは、武市たち攘夷派が命を賭して貫こうとしている誠や志って何の意味があるぜよ?
ということを、龍馬さんは悩み考えていく…と思いたいのだが、残念ながら、そうではなさそうだ。

そもそも、“世の中の流れ”が、この作品では殆ど描かれていない。
龍馬に関わりの無い外界の動きはある程度切ってしまったほうが分かり易いが、肝になるところまですっ飛ばすと、後で困るのに。
時間をかけなくたって、必要なところは描けるだろうに、背景描写を怠りすぎているから、世の中の流れって何さ?状態なのだ。

それともう一つ、常々思うところだが。
今のところ、この作品の根底にあるのは、現代日本の価値観だけで幕末に散っていった志士たちの判断は「間違っていた」「だから命を落とした」という決め付けではないか、と思えてしまう。

確かに、脚本は龍馬に
「いろんな人がいて、いろん思惑がある。」とか、
「武市さんたちは土佐のため、大殿様のためを思って…」
とか言わせて来た。
そして、武市にも、自分は「間違っちょらん!」とキッパリと言わせている。
後藤と城で再会して東洋暗殺について突っ込まれたときにも、武市は毅然とした態度で臨み、目が泳いだりしていなかった。
武市は、自分達には大儀があり、あの判断に間違いはなかったと確信している。
それもまた、勝の言うところの違った視点なわけだ。
勝から龍馬にそういう教えがあり、わざわざ福井でお行儀の悪い横井にシニカルな真理をぶつけられたのも、物事を多方面から公平に見る龍馬、そういう視点のドラマですよ、というのを打ち出したいからなのだろう。
だけど、それはポーズでしかないんじゃないか?と思えてしまうのだ。

加尾に、兄の切腹後に龍馬への手紙で無念語らせているので、収二郎が切腹させられたのも、武市たちが間違っちょったからだ!と言う一方的な視点しか感じられないのだ。

武市と収二郎が獄中で対面するシーンは、南朋さんと宮迫さんの素晴らしい熱演で、二人の男の思いがしっかり届く良いシーンだった。けれど、収二郎が武市に託した「自分は幸せだった」という言葉が、収二郎の本心からのものだと感じられたというのに、加尾の手紙の恨み節と龍馬の咆哮で、それが帳消しになってしまった。
何より、私が無念なのは、対面シーンで武市さんに「わしが勤皇党を作ったからおまんがこんな目に…」みたいなことを言わせてしまったところだ。
あー、それは一番、言っちゃダメな言葉ですよ、武市さん!
それを言っちゃ、収二郎も他の党員も、みんなの核が崩れちゃうでしょう。
前回の、武市が己の信念と侍の誇りを通すために土佐に戻る潔い後姿が台無しになりかねないところだった。
収二郎が立派な侍らしい真摯さでフォローしてくれたから、なんとかなったけどねえ。
リーダーとして、部下を守れなかった自責の念があるのは当然だけど、別の表現をさせるべきで、あの言葉は武市が心の奥深くに収めて、墓に持っていく言葉なのよ。
あの場面で、こんなことを武市に言わせるのは、脚本が、「ほら、武市さんは間違っちゃったって後悔してるよ。だから収二郎は無念だったんだ。気の毒だねえ。」と言っているのに等しいわけですよ。
こういう視点だけで描いていることは、今までの武市と土佐勤皇党を貶める扱いで分っていたことではある。
しかし、ここに来てl龍馬が「武市さん達は悪くない」と言い出したので、妙な違和感が出てきた。

いくら主人公をグローバルな視野を持つ先進的人物として持ち上げているように見せていても、多角的な視野をもって脚本自体が書かれていないから、「しゃらくせえ」と感じてしまうのよ。

せっかく、透明感ある福山龍馬なんだから、公平に様々な観点から物事を捉える人として描いたら説得力があるだろうに。
善悪や正誤という単純な二分化をしたり、薄っぺらな平和主義を押し付けたりするのではく、様々な考えや価値観があるという大きな視野で物語が描かれれば、主人公と違う考えを持つ武市たちをはじめとする至誠の志士達の思いもちゃんと伝わるだろうし、歴史を一方的な視点から断罪するのではなくて、視聴者に「どう思いますか?」と問いかけをする存在の主人公になっていくと思うんだけど。

と、ダラダラ書いていて、気づいたのだが。
今回、待望の大友さん担当回にも係らず消化不良とか気持ちの座りが悪いとか感じたのは、脚本に表面的に書いてあることが、その根底にある価値観や意図と添っていないからなのだ。
どれだけ「間違っていない」「悪くない」「違う視点で」というセリフを登場人物に言わせても、それと真逆の着地点だけが透けて見えてしまっているから、シラけるのだ。
ま、今更のことだけど、今回、特に強調されてしまったので、座りが悪く感じたのだろう。

やれやれ、また長いグチになってしまった…。

« 遅れ馳せながら…連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』 | トップページ | 裏・『龍馬伝』?~4コマ漫画「サカモト」 »

『龍馬伝』黒半平太推進委員会」カテゴリの記事

コメント

いやあ、ほんに今回はすっきりしないというか、これだという芯がないというか、折角の大友さん演出回なのに困ったもんです(←何様?)。リアルタイムで見ている時はまだよかったんですけど、見終わったらなんかとらえどころがないっつーか、あれは一体なんだったの!?という気分になってしまったというかねえ(溜め息)。

半平太の「勤王党を作ったばかりに」って言う台詞もねぇ。大事な幼なじみの死に面しているからこそ出てきた台詞だとは思うけど(そして多分他の人には絶対言わないであろう台詞だとは思うけど)、あの台詞で言わしちゃダメですよね。もっと言葉を選べよ! 福田! ほんとに、もうっっ! と思ってしまいましたよ〜(遠い目)。

しかし大友さんなのに今からこんなに消化不良なんじゃ、あと7回あるのに、大丈夫なんでしょうか、私達(笑)。

>tsumireさん

いらっしゃいませ♪
コメントありがとうございます。

オープニングで大友さんの名前を見たときには、まさか消化不良の症状が出るとは思いませんでした…。
いや、各パートごとには、大友節が効いていて良かったとは思うのですが、tsumireさんがおっしゃるように芯が無い感じでしたね。
まさか、脚本をどうにかする気が無くなってしまって、御自分の作る映像にだけ注力されてしまったなんてことはないだろうなぁ…。
全体に散漫な印象が残ってしまって残念でした。


>>あの台詞で言わしちゃダメですよね。もっと言葉を選べよ!

そうなんですよ!
彼はシステマティックに視聴率を取れると思っている方程式に当てはめて書いているだけなんですね。
幕末とその時代に生きていた人たちにも、彼らの必死な思いにも興味が無いんですよ。
幕末に思いいれが薄い私ですら、あの時代に命賭けで事をなそうとした人たちや、それを支えた人たちへの敬意がゼロな脚本には、脱力しっぱなしです。
せめて、人間を描こうという気持ちがある脚本であれば、登場人物の行動・言動に納得できるはずなんですけど。
あー、こんなんじゃ、第2部終了と同時に脱藩濃厚ぜよ。


>そもそも、“世の中の流れ”が、この作品では殆ど描かれていない。

そうそう!これですよ、これこれ!(笑)
今まで私の中でモヤモヤしていた原因は、これだったんですよ、きっと…
美冬さん、ありがとうございます。
いくら収二郎が、勤王党が夢のようだった、よかったとか言っても、そのシーンが見当たらないから、あれれ??ってことになっちゃうんですよね。ただ、みんなで「おぉーっ!」とか言ってる、むさ苦しい男たちの集団(失礼)にしか見えなかったんだけど…
nanakoさんとこにもグチってしまったんですが(苦笑)、龍馬のシーンは希望の光が満ち溢れてて、逆に半平太のシーンの絶望的な暗さってどうよ!?これって脚本の陰謀??などと疑ってしまう私って…(;一_一)
南朋さんが熱演してるのに、感動的シーンなのに、もっと素直に見ようよ…っておもうんですけどね(ため息)

>ここに来てl龍馬が「武市さん達は悪くない」と言い出したので、妙な違和感が出てきた。

まだ、「武市さんは親友じゃが、わしは武市さんの考え方はまちごうちゅうと思う」とか言った方が、つじつまがあうのでは?実際、史実でも龍馬は半平太のことを「まじめすぎて退屈な男」と言ってるそうだしね。

第2部が終わったら脱藩しちゃいそうだな(苦笑)
(でも気になるから見てしまいそうだけど)
あ、そうそう、ネットニュースでみたんだけど、高杉晋作役は伊勢谷友介さんですって。
大友さんの息のかかった(←どういう意味)俳優が選ばれたんですね。

>ぶるーうぉーるさん

ようこそ~♪
コメントありがとうございます。

>>いくら収二郎が、勤王党が夢のようだった、よかったとか言っても、そのシーンが見当たらないから、あれれ??ってことになっちゃうんですよね。

そうなんですよね。
そうだ、収二郎への愛がないので(笑)、そこを記事に書き忘れてました。
ぶるーうぉーるさんのナイスコメントで、ヘボ記事の穴を埋めていただけて良かった♡
ありがとうございます。

土佐勤皇党が大きな力を持っていたこととか、収二郎が藩政改革をしてようとしたとか、セリフで説明されていただけだし、収二郎の活躍の様子も全然見えなかったですもんね。

宮迫さんの熱演で、収二郎の言葉に説得力が出ましたけれど、脚本で背景の積み重ねがされていれば、もっと良いシーンになった可能性が高いですね。

>>逆に半平太のシーンの絶望的な暗さってどうよ!?これって脚本の陰謀??


いよいよ、福田大先生が狙う武市を最高潮に盛り上げる投獄→切腹へのカウントダウンですからね~。ますます、悲壮感をあおってくることでしょう。

>>高杉晋作役は伊勢谷友介さんですって。

おお、白州次郎ですね。(笑)
うーーん、長州は燃える男系列(松陰・、久坂)と涼しいイケメン(桂、高杉)に2分されるようですね。(笑)


コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/114892/48381220

この記事へのトラックバック一覧です: 『龍馬伝』第20回「収二郎、無念」~教えて、龍馬さん:

« 遅れ馳せながら…連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』 | トップページ | 裏・『龍馬伝』?~4コマ漫画「サカモト」 »

フォト

超お手軽ゲーム

最近のトラックバック

無料ブログはココログ