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2010-10-31

『バルビゾンからの贈り物』@府中市美術館

過日の記事(府中の森1で見つけた小さな秋♪)で触れたように、府中市美術館に行ってきました。
ちょっと時間が経ってしまったけれど、とりあえず、簡単な感想を。
 

Fuchu


府中市美術館開館10周年記念展
バルビゾンからの贈り物~至高なる風景の輝き

 府中市美術館
 開催期間  2010年9月17日~11月23日
 


同美術館創立10周年を記念しての展覧会。
日本の「洋画」の草創期の作家たちが大きな影響を受けたバルビゾン派の作品と、明治から昭和の日本人画家たちの風景画を、その影響がわかるように展示してある。

どちらかと言えば、地味で静かなテーマの展覧会なのだけれど、それだけに美術館スタッフの企画・プレゼンの力のこもり方や工夫がわかって、とても好感が持てる素敵な展示でした。
一枚ずつに、丁寧で詳細な説明文が添えて展示してあるのも嬉しい。

このところ、東京都庭園美術館×有元利夫の幸福な一体感、サントリー美術館×鍋島の多角的なプレゼンテーションの素晴らしさで、美術館と展示作品とテーマの相性や美術館の企画力・プレゼン力について感嘆することが続いたのですが、今回も府中の森公園内の美術館でのこの美術展、本当に良くマッチしているし、構成も分かりやすいように考えられている企画・展示だと思いました。


自館所蔵作品の他、国内外から多数の逸品の貸与を受けて、とても充実した内容でした。
クールベ、コロー、ミレー、テオドール・ルソーらや、印象派のルノワール、モネ、ピサロ等のビッグネームの作品をじっくり楽しむことができるほか、村山 槐多など、「この人の作品とここで会えたか!」という作家の作品との嬉しい驚きを伴う出会いもありました。
武蔵野の森の面影濃い府中の森公園にある府中市美術館で開催される意義が良くわかる、滋味あふれる良い展覧会だと思います。
風景画がお好きな方には、特にお薦めです。
そして、鑑賞前後には、府中の森公園を散策していただければ、作品と公園の木立や小道がリンクして感じられ、感動もひとしお。


私は特に夕景の絵に心惹かれました。
例えば、この一枚。

Yuichi

  高橋由一 「芝浦夕陽」 1877年(金刀比羅宮蔵)


かつて、東京の芝浦でこんな夕景が観られたのか、という驚きと、夕陽の色の温かみある美しさと、近景の小舟から想像される漁民の暮らしに心動かされながら、しばし見つめていました。
ちょっと哀愁もあるような。

風景画の醍醐味は、自然の描写だけでなく、そこに込められた情感に触れて共感する、というところにある、というのが私の勝手な解釈。
その醍醐味を味わえた作品でした。


それから、ちょっと嬉しいサプライズだったのが、こちら。

Yaju

 高島野十郎 「霧と煙のニューヨーク」1930年 (府中市美術館蔵)

いやー、高島野十郎を観られるなんて、予想していなかったので、ちょっと驚いてしまい、何度も作者名を顔を近づけてガン見してしまいました。
タイトルといい、なんだか渋い映画の一場面みたい。(笑)

私か訪れた日は、さほど混んでいなくて、一枚一枚をじっくりと鑑賞できて、更に気になった作品は戻って再度観ることもできたし、更には公園で緑も満喫できたし、大満足の半日でした。


同美術館を訪れるのは初めてでしたので、美術館自体についての感想も。
開館の1時間以上前に府中の森公園に出かけて、朝の散歩を楽しんだ後に入館。
広く取った窓から外光がたっぷり差しこみ、公園の緑が目を癒す、とても素敵な美術館でした。

1階ではワークショップや市民展覧会が開催されていたり、新進気鋭のアーティストの公開制作用のガラス張りのアトリエがあったりと、美術教育・普及を担う府中市のアートセンターの役割も果たしているのがわかります。
こんな素敵な場があるなんて、府中市に移住したい~~!


2階が企画展・常設展の会場。
1階カウンターでチケットを買い求めると、チケットの半券が栞として利用できると一言添えて渡して下さいました。
チケットの上部に小さな穴が開いており、カウンターの上には、その穴に通すためのリボンが配布用として籠に入れて置いてありました。
素敵なサービスです。
鑑賞を終えて1階に下りる階段前には、帰りのバスの停留所の位置を分かりやすく示した地図も用意してあって、なんて親切なんだ!


ロケーションやスタッフの皆さんの対応も含めて、気持ち良く過ごせる、魅力あふれる美術館でした。
また訪問したいと心に決めて、府中駅に向かう「ちゅうバス」に乗ったのでした。

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