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2011-01-09

『相棒~劇場版Ⅱ』

一週間たってしまったが、元旦に観た映画の感想。


ここ数年、元旦は地元でひっそりと初詣をする程度で、家にこもっていたのだが、今年は、ついでかあって、珍しく映画を観に都内に出かけた。
夫が『相棒 劇場版Ⅱ』を観たいと言っていたのと、私がTOHOシネマズだけで販売されている『チェブラーシカ・アートブック』を買いたかったという2つの目的を達するため、都下某市駅前にあるTOHOシネマズへ。


早めに出発して、午前中の初回を観る前に、シネコンの近くにある神社で初詣も済ませた。
由緒正しく大きな神社なので、朝の9時でも、けっこう混んでいた。
参道には、ずらーっと屋台が出ている。
「チョコバナナ」と「バナナチョコ」は違うのか?とか、「ラーメンバーガー」って何だろう?とか、左右をキョロキョロしながら食べ物の屋台にハゲしく興味を示す私を呆れたように見る夫。

「…今朝、お雑煮食べたばかりでしょ。」
「別に食べたいって言ってるんじゃなくてぇ…」
そんなアホな会話をしつつ、本殿前の行列の最後尾へ。
まだ行列はそれほど長くなかったので、5分くらい並んだだけでお参りできた。
家内安全に加えて、『ハゲタカ』続編絡みで何か進展があるようにと、映画『ハゲタカ』の上映が近場でありますようにとお祈りしましたよ。
こんなにお願いしたのに、お賽銭ケチったから、ダメかなあ。
でも、ドラマ『ハゲタカ』の公式HPも閉鎖されちゃったし、あとは神頼みしか……(泣)


さて、劇場に向かうと、元旦の朝から結構な人出。
念のために前日にwebで座席予約しておいて良かった…。
『相棒』は、長く続いている人気ドラマなので、場内は老若男女がほど良くブレンドされた客層に見えた。
入場するときに、右京さんのポストカードをいただいたが、「神戸くんのはないのかなー」と呟いていた私をお許し下さい。
(もちろん、右京さんも好きですよ。)
私は及川さんのファンではないが、神戸くんのキャラが結構好きなのだ。


映画を観た晩、今度は『相棒 元旦スペシャル~聖戦』を観た。
私たちは『相棒』は好きだけれども、熱心なファンというわけでもない。
ドラマも大がかりなスペシャルよりは、通常の話のほうが好き。
なのに、なぜか『相棒』祭だった元旦の我が家…。


そんな私の、ゆるーい感想を。
ネタバレは無しですが、テーマに関して述べている部分があるので、念のために折りたたんでおきます。
問題ない方のみ先へどうぞ。

『相棒~劇場版Ⅱ』

ストーリー
2000年のテレビ初放送から10周年を迎えた大ヒット刑事ドラマ「相棒」の劇場版第2弾。主役コンビの水谷豊と及川光博のほか、ゲスト陣には小西真奈美、小澤征悦らがそろう。警視庁本部内で、警視総監や副総監ら幹部12人を人質とした立てこもり事件が発生。犯人からの要求がないまま時間だけが過ぎていくなか、いち早く事件に気づいた尊と右京は、鑑識の米沢らの協力を得てある奇策に出る。
映画.com より)

テレビ朝日の大人気ドラマの劇場版だけに、テレ朝での事前プロモーションが尋常ではなかった。
水谷豊さんまで深夜バラエティの企画に参加させらていたくらいだったものね。
繰り返し宣伝スポット映像を観ていたせいで、スクリーン上にテレビで観た場面が出るたびに、「ああ、ここはそういうことだったか。」という邪念のようなものがよぎってしまった。
私のような天邪鬼には、宣伝のし過ぎは逆効果なのかもしれない。


そして、テーマ的には、『外事警察』のことを思い出した。
更に、シリアスな場面なのに、『警部補・矢部謙三』も思い出してしまって、ちょっと吹き出しそうになった箇所が…。
そんなことを思い出したのは自分だけかと思ったら、鑑賞後に夫も、「あのシーンのあれは、矢部謙三だよね。」と言っていたのでちょっと安心。
あるいは、似たもの夫婦なだけなのか?
とまあ、諸々の邪念だらけで観てしまったのである。



全体的な感想としては、やたらと爆発しまくって走り回っていた前作よりも、『相棒』の世界観にマッチしていたと思うし、面白かった。
突っ込みどころや穴はあるけれど、目をつぶれる範囲かな。
というか、そもそものところが突っ込んでしまうと成立しないしね。
そこを割り切れれば、大丈夫。(偉そう)


『相棒』シリーズを知らない人でも理解できると思うし、面白いと感じるだろうとは思う。
しかし、この後も続くドラマの流れの中にある話であり、主人公・杉下右京と神部尊の二人のこれまでを知っていなければ、終盤のあの事件直前の会話や事件の衝撃が理解できないと思う。
まあ、大人気ドラマだから、ドラマファンだけが観るのでも十分、ということで作ってあるのだろうけれども。


ゲストキャラの役者さんの使い方も贅沢(あるいは勿体無い?)だし、全ての役者さんが良いお仕事ぶりであった。
映画ならではのスケール感もある一方、ドラマのお馴染みキャラも少しだけでも登場させていて、くすっとできる場面もあり。
右京の至極まじめなのに軽妙なシーンもあったし、神戸のセクスィーシーン(笑)もあり。
全方位的にサービスが行き届いていたと思う。
人気シリーズならではのお約束を守りながら、大きくてシリアスなテーマを描こうという意欲は伝わった。
そして、エンタテインメント性と、現実社会の問題を提起する社会派の側面を併せ持つ『相棒』の魅力は生きていたとは思うけれど…。
うーーん。
けれど、なのだ。


国家のために個人の幸福を犠牲にすることは許されるのか。
不変の正義、絶対的な正義はあるのか。
絶対的な正義だけを標として突き進む右京の明日はどっちだ?
という物語なのだと、私は受け取った。

言いたいことはわからんでもないが、犯人たち(という表現をしておく)の動機と計画実行手法に少々、強引さと違和感があった。
それに、警察官僚トップはみんな腹黒いみたいな話にも飽きた。


他の作品と比べるのは良くないと分っているけれど…。
テーマ的に、共通する部分があるNHK土曜ドラマ『外事警察』は、もっと立体的かつ緻密で濃密な作りだったし、人間というものの複雑さ不可解さ不気味さを、観ていて胃が痛くなるくらいの緊迫感を持って容赦なく見る者に迫って来た。
多くの人々に愛されている『相棒』に、エグみの強い『外事警察』のテイストを求めるつもりはない。
しかし、『外事警察』みたいな作品を観てしまった私には、本作は、国益という大義名分の皮を被った既得権益 vs 個人の幸福、というところの描き方は、ラスボスのキャラを含めてステレオタイプすぎて、少し物足りなかった。


しかし、主人公達の姿には、感情を揺さぶられた。
頑なに真実を追い求め、信念を貫きブレないがゆえに自分も他者も追い込む右京と、クールに見えながら青臭く熱い神戸、二人の真っ直ぐな姿は、痛ましいくらいで、胸がつまった。
二人は、人間と正義を信じている。
だから、ハラハラしながら見守りたくなる。

そして、なんといっても大河内監察官が良かった。
この人は、ドラマでもどんどん大きな存在になってきていて、人間味が出てきたキャラだ。
以前は、ポーカーフェイスなクールガイなのだが、神経質で野心もある…というキャラだったと思う。
イライラするとラムネ粒をガリガリ噛むクセも、最近はすっかり影を潜めているようだ。
今回は、冷徹な顔と、何を守るべきか苦悩する顔の両方を見せていて、その狭間でゆれる様が人間くさくて魅力的だった。
そういえば、神戸くんが大河内さんと秘密のデート(えっっ)をする時には、ドラマ『ハゲタカ』で鷲津が飯島さんを小切手で釣ろうとした(違)銀座のダイニングバー「水響亭」をよく使っているな。
きっとミッチーの熱心なファンの皆さまも、水響亭を訪問していらっしゃることだろう。
私は『相棒』に水響亭が登場するたびに、店内の様子をガン見している。
もちろん、デューデリの下準備のためだ。
(なかなか行けないのう…)


さて。
本作は、完了したドラマの後日談、あるいはエピソードゼロ的なものではない。
長期間継続中の人気テレビドラマシリーズの、現在進行している時間と直接に繋がっている。
しかも、その流れに大きな石を投じるような衝撃的な出来事が起こるのだ。
そんな大きな転換点を、あえて劇場版に持ってきて、ドラマとどうつなげるのかが、とっても気になる。
特命係の二人はこの先どうなるのか。
現在、放送中のseason 9の最終話あたりで、つなげるのかしら。
まさか、パラレル扱いってことはないよね?sweat02


さてさて。
改めて、観終わって感じたことを一言で表現すると


「憎しみからは何も生まれないわ。」 by 三島由香

なのであった。
相変わらず、『ハゲタカ』フィルターがかかっている私である。

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コメント

神戸くんカードもらいました♪
武士の家計簿では上映後「我が家の懐具合」について談笑する姿があちこちに見られたものですが
これは見事に無言だったな〜
鷲津さんも徹子には敗北するかもしれん(川原さんの竜馬格好いいのに…もちろん伊丹も)
櫻井脚本の大河内さん好きですよ
櫻井世界で亀山・小野田・右京の決着見たかったな

なかりんさん

いらZしゃいませ♪
コメントありがとうございます。


>>神戸くんカードもらいました♪


いいなぁ~~私も神戸くんのポストカードのほうが良かった…。
二人で行って二人とも右京さんのポストカードを渡されたので、どうせなら二人揃えたかったです。


>>鷲津さんも徹子には敗北するかもしれん


鷲津は、相手にお構いなく根掘り葉掘り追及する徹子さんの前では無言になってしまいそうです。
神戸君+ミッチーは両ヴァージョンとも完敗でしたね。
伊丹さん達の回は見逃してしまいました。残念。
イタミンは亀ちゃんがいなくなってからは、ちょっと不遇…。

>>櫻井世界で亀山・小野田・右京の決着見たかったな


櫻井さんの脚本の回は私も好きです。
最近だと、『ボーダーライン』は、容赦なく辛くて現実にありそうな物語でやりきれなかったですね。引き込まれて、揺さぶられました。
やっぱり脚本は重要ですねえ。


こんにちは 美冬さま

昨夜気になって先月録画しておいたシーズン9の第10話「予兆」を見ました。まだ見ていなかったんですよね。ただ予告編の「警察庁長官直々の呼び出しですか
」という神戸くんのナレーションが頭の隅に残ってい映画を見た時にアノ場面の後にアッと思った訳です。ちゃんと金子長官との直通ラインがもうあったんですね。

そうすると今晩の第11話でアッサリ映画のネタバレがありそうですね。

いま、実家で両親がテレビ朝日の「同窓会~ラブ・アゲイン症候群」を見ているんですが内容はともかくキャストが濃くてびっくりです。

確実にデジタルテレビにしてから両親の番組選択が変わりましたね。

「相棒」では「権力」というものが描かれていますよね。(「ハゲタカ」では「金」ですかね)人間って弱いものですから一度得たモノを手放すまいとし、
なお良いモノを求めて行動するのではないでしょうか。

突き詰めると『欲』ですかね。それが「相棒」では「警察庁」VS 「警視庁」だったり、「キャリア」VS 「ノンキャリア」という風に描かれているとは思いますが。

どうも右京さんの求める『正義』がわからないというか余りにも達観し過ぎているいるように感じてしまうんです。右京さんも『自我』という『欲』にある意味とりつかれているとも言えますが。

まあいずれにしてもテレビ朝日は「相棒」を大事になが~く続けていきたいんでしょうね。いいなあ~っと思ってしまいますね。

書いているうちに相棒がはじまりました。「ボーダーライン」も未見でした。
派遣切りというとアカ…(長くなりそうなので自粛)

むぎこがしさん


ようこそ♪
コメントありがとうございます。

>>シーズン9の第10話「予兆」

そうなんですよね、この話の終わりから映画の冒頭につながるんですよね。
タイトルにも、意味があったわけですね。
さきほど第11話をみましたが、映画ネタは未だ関わってこなかったみたいですね。
うーむ、どのくらいのところで映画とドラマの時間が繋がるんでしょうか。
まったり待つことにします。


>>どうも右京さんの求める『正義』がわからないというか余りにも達観し過ぎているいるように感じてしまうんです。


右京さんは絶対にブレないですね。
私も「ここまでかたくなにならないほうが…」と良く思います。
でも、真実を追及し、正義だけを標とするという自分のルールから絶対に外れない人が警察にいてほしいというのも、視聴者の夢でもあるということだと思うんです。
そこを汲んで、こういう人物像にしてあるんだと私は解釈しています。
ただ、こういう人には感情移入できない。
だから、視聴者の感情の受け皿の薫ちゃんや尊くんがいるんですね。
尊くんは、次第に青臭いところが出てきたので、なかなか良い感じになってきました。むふふ。
青臭いといっても、演じるミッチーは40過ぎ。
マツコ・デラックスより年上なんですよねえ。(なぜ比較?)


>>テレビ朝日は「相棒」を大事になが~く続けていきたいんでしょうね。
>>いいなあ~っと思ってしまいますね


なんたって、金の成る木ですもんね。
簡単には手放しませんよ。
NHKの『ハゲタカ』に対するドライさとは大違いですわ。
ドラマHPの復活求む!

こんばんは 美冬さま

そうですね~絡みませんでしたね~。ちょっと残念。

まあ、「赤い激流」からの流れからいうと山あり谷ありですかね。来週はまた各シーズンに必ずあるオトボケ気味な相棒ですね。楽しみです。

私の相棒に対する不安はいつか神戸くんにミッチーばりの女装をさせてラムネこと大河内さんがポッと頬を赤らめるとか、イタミンが惚れてしまうとかやらないで欲しいということですかね。

どうもこの頃の相棒はサービス精神が旺盛過ぎるような気がしてしょうがないんですが。

「ピルイーター」をはじめに見た時は日本の連ドラでもこういう話が出来るようになったんだなとある意味感慨深かったですが。


ところで明日はWOWOWで「クヒオ大佐」と「今を生きるネイティブアメリカンを訪ねて」というドキュメンタリーを放送しますね。私は伊達さんは好きですがDVD-BOXを買うほどの愛はないので(←酷い)せっせと録画します。ワタシは航さんと鳴海先生に慰めてもらいます。

むぎこがしさん


ようこそ♪
コメントありがとうございます。

>>「ピルイーター」をはじめに見た時は日本の連ドラでもこういう話が出来るようになったんだなとある意味感慨深かったですが


『相棒』シリーズの伝説、衝撃の問題作(でもないけど…)と言われる「ピルイーター」…。
もう記憶がおぼろで、何年前かもわかりませんが、私は『相棒』の2hdは、再放送で遅れて見たんじゃなかったかなーと思うのですが…。
平日の午後、ぬろーい時間帯に再放送であの回を観た時、驚愕のカミングアウトに思わず、「やっちまったな!」と叫んだのを覚えています。(笑)
その後、大河内さんの例の設定に触れる話が無かったようなので、あれは無いことになっているのかと思っていました。
ただし、私は『相棒』の全回を観ているわけではなく、しかも年々加速度的に記憶容量が減っているので、実はそういエピソードがあったのかもしれませんが。
そんなわけで、すっかり大河内さんのあの設定を忘れかけてました。
なので、劇場版での神戸くんと大河内さんがお稽古しした後の某セクスィーシーン(爆)を観てふいに、「そういえば大河内さんて…」と思いだしました。
そして、「神戸くんが危ないかも!…」とドキドキした後で我に返り、「もう~監督さんたら、狙いすぎ…」と思いましたが、これがサービスなのかどうかは受け手の嗜好次第でしょうけどね。(笑)


>>ワタシは航さんと鳴海先生に慰めてもらいます。


まあ、羨ましい~~
限られたチャンネルしか見られない私からすれば、航にぃとも鳴海先生とも会えるむぎこがしさんは贅沢者ですよー。
そのうえ、向井くんはメディア露出大ですし、幸せですねえ。
ただし、萌え過ぎ注意ですぞ。

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