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2012-02-19

ジャン=ミシェル・オトニエル:マイウェイ@原美術館

※画像を多く掲載している記事です。


フランスの現代美術作家、ジャン=ミシェル・オトニエルの日本初個展を原美術館で観てきた。

Myway2

邸宅美術館の空間とオトニエルの作品が作り出す世界を存分に楽しんできた。


昨年、パリのポンピドゥーセンターで開催され、3ヶ月で20万人が訪れたという展覧会の世界巡回展。
今回は、原美術館の規模と空間にあわせて再構成したという。
なるほど、実に贅沢に立体的に、美術館の空間と作品が生かされていた。

なお、この企画展では、会場で渡される作品リストに記されている注意点を守れば、写真撮影OKという太っ腹。
(常設展示など撮影禁止もあるので、要注意。)
あの原美術館の素敵な空間ときらめくガラスアートの共演をカメラで切り取って持ち帰れるなんて、夢のようじゃありませんか。
ということで、カメラやスマホ等で作品を撮影しておられる方が多数だった。
なお、この記事に掲載している展示作品の写真は、連れが撮影したもの。
私のなんちゃってコンデジは、こういうのは無理なので…。

Myway

エントランスの展覧会タイトルも作品となっている。
ここからが、夢想想的でカラフルなオトニエルの世界だ。

初期作品から最近の作品まで網羅されているので、オトニエルが表現するために使ってきた素材と表現方法の変遷を見られる。

オトニエルは1964年フランス生まれで、現在はパリを拠点に活動している。
1980年代から、硫黄、鉛、蜜蝋といった素材を用いた作品を制作していたが、1993年よりガラスを用い始めた。
現在は、ヴェネツィアのムラーノ島で制作するガラス玉を用いた作品が主となっているようだ。


そういえば、昨年、資生堂ギャラリーでムラーノ島で活動されている三嶋りつ惠さんの個展を見たが、三嶋さんの作品は、全て透明のガラスで、古代の祭祀器のようで、神秘的で静謐だった。
(関連記事は こちら)
その後、サントリー美術館のヴェネツィアングラスの展覧会でも三嶋さんの作品を見たし(記事は書いてなかった…)、昨年から今年にかけて、現代作家のヴェネツィアングラスづいているな…。

ガラスを用いる現代美術作家の多くがそうであるように、オトニエルもガラス工房の職人たちとチームを組んで作品を創り上げるスタイルをとっているそうだ。

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チーム制作ということもあってなのか、ガラスの儚ない美しさと、繋がりのある形状から立ち上る力強さが、不思議と同居しているように感じられたのだ。
この展覧会が今の日本で開かれることによって、その意味が増しているのかもしれない。
深読み?


美術館2階の階段を利用した展示。

Kuro

黒が響き合う。


愛らしくロマンティックな作品も。
「私のベッド」という作品。(2002年)

Bed1

Bed2

こんなベッドに横たわってみる夢はどんな夢だろうか。
2階に上がると、上からも鑑賞できる。

Bed4

Bed9

うっとりする…。

大型の立体作品が中心なので、近寄って細部を見たり、引いて全体や展示空間との調和を感じたり…いろいろな角度から楽しめる。

昼間は自然光が窓から入り、作品に表情を与えていた。

Bed6_2

Bed8

Ha

裏庭にも作品が。

Niwa1

Niwa2

水曜は20時まで開館しているので、照明による輝きも楽しめそう。


食虫植物か未知の海洋生物のような印象を受けた作品。
天井から吊り下げられていたので、尚更に不思議な生き物のように見えた。

Mudai1

Mudat2

ムラーノガラス特有のしっとりと官能的な輝きと色彩、そしてオトニエルによる有機的な造形のせいか、ガラスの硬質感は感じられず、ぬらりとして柔らかそうで、つい手を伸ばしそうになってしまうので、その衝動を抑えるのに、苦労した。(笑)
もちろん、作品に触れてはいけません。

初期作品は、ちょっとグロテスクな印象のものも…。

Me

初期のものは、苦悩や葛藤をはっきりと表出しているものが多いように思えたが、現在のものは詩的で抽象的で洗練されている印象を受けた。
いや、ものすごく的はすれなことを書いているのかも…。(汗)


「涙」というタイトルがついていた作品群。

Namida1

ひとつずつ観ていくと、血のような赤が使われていたり、何か生物のようなカタチのものがあったり、鋭い針のような形があったりして、綺麗な色や輝きながらも痛々しさが感じられる。
でも、温かいし懐かしいような感覚も。
ガラスという素材だからだろうか。


薄口美術ファンの私は、現代アートで、こんなに感応することは珍しく、会場を2周して、うっとり&じっくりと鑑賞した。
ガラスのアート作品に興味がある方や現代美術がお好きな方はもちろん、私のように現代美術を観る機会が少ない方も、気軽に素直に楽しめると思うので、オススメですよ。


たっぶりと鑑賞した後は、館内の「カフェ・ダール」へ。

Cafe1

原美術館に行くと、必ず寄るお気に入りの場所だ。

Cafe2

さすがに寒いので、テーブルは全て室内に入れてあった。
お昼前には満席。
週末限定のワインのフルボトル付のバスケットも、あっという間に完売御礼していた。
私たちは、あまり時間がなかったので本日のパスタと、カヴァをグラスで一杯。

Cafe3

Cafe4

展覧会の余韻にひたって、外を眺めつつ、ランチをいただいた。食事を終えてカフェを出ると、順番待ちの方々がずらーり。
いやー、本当に人気なのね。


楽しく刺激的な時間を過ごせて、大満足。
オトナ同士のおデートにも、オススメ。

ジャン=ミシェル オトニエル: マイウエィ
会場: 原美術館 (webサイト) 
会期: 2012年1月7日(土)~3月11日(日)
※詳細は美術館webサイトを御照覧下さい。

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