« 氷雨の常磐橋 | トップページ | 奈良まほろば館 »

2013-02-26

日本橋三越の天女像

日本橋三越本店。

「やあ、久しぶり。」
威風堂々たるライオン像が出迎えてくれた。

Mitsu01

私が子供の頃、母が進物を調える時には日本橋の高島屋か三越かどちらかに出かけていた。
小学校高学年までは、たいてい、買い物の邪魔になるので私は父や弟ととお留守番だったけれど、年に何回かは私もお伴させてもらえた。
そういうときは、ちょっとおめかしさせてもらえた。
幼稚園から小学校低学年ごろは、ワンピースに共布のボレロ、リボンのついた黒い靴、白いベレー帽もかぶっちゃって、手にはお気に入りの藤の小さなかごバッグを提げて、ウキウキして出かけたのを覚えている。
誕生日の時期だと、綺麗なハンカチとか子供用の小さな手提げバッグとかリカちゃんの可愛いワンピースなどを買ってもらえてテンションMAXだったなあ。
嬉しすぎて、帰宅するなり発熱したこともあったくらいだ。
イベント月でない場合も、大食堂でお子様ランチやプリンアラモードを御馳走してもらえて、幼いころから食いしん坊だった私は、とってもとっても嬉しかった。

私は、高島屋のクラシックなエレベーターや、優雅なエレベーターガールに魅せられていたけれど(弊ブログ 2009年10月12日の記事で言及)、エンタメ好きの母は、大ホールでのパイプオルガン演奏などがある三越のほうが贔屓だったらしい。

昔のデパートは、単なるショッピングセンターではなくて、「おでかけ」する特別な場所、ハレの場所だったのよ。

あれからウン十年。
日本橋三越本店の華麗なエントランスホールに足を踏み入れると、今でも、そして、いつだって、「わあ~♪」と声を漏らしてしまう。
立ち止まって、重厚な大理石の階段や高い吹き抜けをうっとりと眺めていると、幼かった自分のワクワクした気分が胸の中で立ち上がり膨らんでくるのを感じるのだ。
これもアンチエイジングの一種…ということにしておこうかしらね。(笑)


この大ホールにそびえたつ壮麗で巨大な像。

Mitsu02

目の当たりにするたび、その大きさと、うねるような生命力あふれる造形に圧倒されてしまう。
三越の依頼を受け、佐藤玄々が製作した「天女像」だ。
なんと製作に10年もかけたという大作。
(詳細は ⇒ こちら )

こんなに大きいのよ~~!

Mitsu03

階段をのぼりながら、後ろをじっくりと鑑賞した。
これだけ壮大なのに、実に繊細に緻密に細工されていて、惚れ惚れした。
以前 『美の巨人たち』で取り上げられたのを見て、作者・佐藤玄々の並々ならぬ情熱に打たれ、「次に機会があれば、是非つぶさに鑑賞しよう。」と心に決めていた。

斜め後方から見上げると、鯱鉾みたいな形状かも??

Miysu04

Mitsu05
この像が完成し、日本橋三越でお披露目されたのは昭和35年のことだ。
これだけのものを発注した三越もすごいが、決して妥協せずに十年の歳月をかけてこの傑作を作り上げた佐藤玄々の職人気質と高い美意識に感服。
久々に観て、改めて度肝を抜かれましたぞ。

« 氷雨の常磐橋 | トップページ | 奈良まほろば館 »

art」カテゴリの記事

here & there」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。
ただただ、スゴイ!!!
三越本店ってこんな風に」なっていたんですね。
今度東京行ったら、高島屋と合わせて見に行こうっと。

美冬さん、こんばんは。

不思議だなぁ………
わたしよりだいぶ年下のはずの美冬さんから、同じ匂いがしてくるんですけど(笑)

わたしは田舎育ちですが、それでも地元のデパートに買い物に連れて行ってもらうのは、とても楽しみでした。(とはいえ、ほとんど見るだけで、何も買ってもらえないことが普通だったけど)

あの頃、デパートで食事をしたりデザートを食べたりすることがとても嬉しくて、そしてそんなわたしにお決まりのように父親が「おいしいか?」と笑顔で聞いておりました(笑)

食堂もお客さんで一杯だったなぁ。(いまはさびれて見る影もありません)

さて三越ですが、いつの頃か忘れましたが、この像を見たことがあります。
ただただ圧巻で、東京ってすごい!と思いましたね。
(ハリウッド映画なら、間違いなくCG処理で倒されちゃうな)

>昔のデパートは、単なるショッピングセンターではなくて、「おでかけ」する特別な場所、ハレの場所だったのよ。

ほんと、そうでしたね。今の若い人たちに「ハレ」の場所ってあるのかなぁ。
高級ホテルのレストランとかかしら。
(でもそんな場所でも、食事もせずつまみもとらず、ただただ白ワインを飲む男………
くそーっ、しぶいぜ!  あっ、いかんいかん妄想がだだ漏れ)

今は色んな物をネットで安く買ってしまうわたしですが(出不精ということもあり)、それでもたまにデパートに行くと、気持ちだけは若返ってわくわくしてしまいます。
(とはいえ、洋服や高級ブランドのフロアーはほぼ素通りで、最近はもっぱらリビングのフロアーで、食器やキッチン雑貨に目をキラキラさせていますが(笑))

こういう像や建物を見せられると、デパートの底力を見せつけられた気がしますね。

はるちんさん

いらっしゃいませ♪
コメントありがとうございます。

そうなんです~~
目の当たりにすると、ただただ見上げて「ほおお~」と感嘆するしかない感じです。
日本橋ご訪問の際には、ぜひぜひ、三越と高島屋で古き良きデパートの華麗な雰囲気をお楽しみくださいませ。
……って、別に関係者じゃないんですが。(笑)
周辺に映画『ハゲタカ』縁の場所もたりますし、ショッピングやグルメも楽しめますし、いいですよね。日本橋。wink

suikaさん

いらっしゃいませ~
共感していただけて嬉しいですhappy01


>>わたしよりだいぶ年下のはずの


ほほほ、それは大いなる誤解ざます。
私、suikaさんと変わらないオトナな年頃です。sweat02
昭和のデパートは、やっぱり特別感がありましたよね。
一方、イマドキのデパートは、内外のファストファッョンショップが1フロア独占していたり、赤いハゲタカ(?)にM&Aされた家電量販店が存在感を示していたりで、これはこれで、現代のビジネス界を端的に表わしているわけですが…。
と、『ハゲタカ』の影響まるだし……(笑)


>>(でもそんな場所でも、食事もせずつまみもとらず、ただただ白ワインを飲む男………
>>くそーっ、しぶいぜ!  あっ、いかんいかん妄想がだだ漏れ)


あの真似は庶民で小心な私には無理ですぅ。
もおーっ、さすがに渋いんだから~っっ。(落ち着けって……)
ま、普通の中年男ならは、待ち伏せしている間に、バーテンダーもフロアスタッフも脚が長い美人ぞろいのマンダリンバーで存分に目の保養をしたんだろうなー、とか想像しちゃいますが、鷲津はそういう想像を寄せ付けないですな。
あ、決して真面目なセンパイ以外に興味ないとかいう腐った方向性じゃないですよ。happy02

>>もっぱらリビングのフロアーで、食器やキッチン雑貨に目をキラキラさせていますが(笑))

おお、ここも「あなたは私なんだ!」
私も食器やキッチン雑貨、見て歩くだけで気分が上がるんです~
見るだけのことが多いのが寂しい限りですが。bearing
たまにデパートに出かけても、買い物するのは地下でばっかりなんです。


コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/114892/56847119

この記事へのトラックバック一覧です: 日本橋三越の天女像:

« 氷雨の常磐橋 | トップページ | 奈良まほろば館 »

フォト

超お手軽ゲーム

最近のトラックバック

無料ブログはココログ