『龍馬伝』第3部~

2011-11-29

『しゃべくり007』で中岡慎太郎×近藤勇が『龍馬伝』トーク

まさか今頃になって『龍馬伝』絡みの記事を書くとは思わなかった。
放送終了から1年もたって、ですよ。
と自分でも苦笑してしまったのだが、妙に嬉しくなったので、昨日のことではあるが、ざくっと記事にしてみる。
記憶が薄くなっているところが多々あるので、不正確な点があるが、そのあたりは見逃してやってつかあさい。


昨夜(11月28日)、取り込んだ洗濯物を畳みながら仕分けしつつ、テレビをザッピング(←ながら人間の私のよくある姿…)していたら、華々しく上川隆也さんが画面に現れた。
スーツ姿の男たちに迎えられて、ちょっと恥ずかしそう。

「んん? なになに?」と思わず凝視。
画面に番組名表示をすると、『しゃべくり007』と出ている。
あー、迎えていたスーツ男たちは、『しゃべくり007』のMC陣でしたか。

毎回観ているわけではないが、ザッピングしていて、たまに気になる人がゲスト出演していると、途中だけ観たりする番組だ。

今回のゲストである上川さんが、こういうトーク系バラエティ番組に出演されるのって珍しいような気がする。
どうせ、何かの宣伝のために引っ張り出されてしまったのだろうが、ちょっと興味を引かれて観たくなった。
さっそく(笑)、家事を途中で投げ出して、テレビ前のソファにどっかり座って、完全に観る体制に。


上川さんのことは、お芝居がうまいし、役の空気や存在感をちゃんと出せる魅力的な俳優さんだとは思っているが、それ以上の関心はないので、お仕事以外の側面を何も知らない。
番組では、好きなアニメ(アニメーション、とキッチリ仰るのが、律儀でイメージどおり。)のことなど熱く語り、意外とオタク系気質かも…という印象を受けた。
また、徳井さん相手に若かりしころの失恋エピソードをなぞった即興劇(コント?)をする羽目になり、そこへホリケンと泰造さんが乱入してきてどんどんシュールな展開になっていくのだが、全く慌てずにあわせていったのは、さすが舞台出身者。
これには、MC陣も感心していた。
若いころから稽古でエチュードを散々やっただろうから、ま、朝飯前ってところなんでしょう。
それにしても、とにかく真面目で紳士的な態度をくずさないまま、ちゃんとボケもできて、懐が深い方。素晴らしい。
MC陣が推薦する鍋料理を試食評価する企画では、平明な言葉で端的にご自分の表現で料理の感想を述べらていらして、その言語表現力と明晰さにも唸った。

という感じで、上川さんの好感度が上がったわけだが、それとは別に、記事タイトルに書いたとおりの場面が番組中にあり、ちっくと嬉しくなったのである。


『龍馬伝』での共演があった上川さんと原田泰造さんが、『龍馬伝』最終回でのエピソードを、とても楽しそうに語っておられたのだ。
原田さんによれば、現場の上川さんは自然な感じで、先輩芸人のように「昨日のしゃべくり007面白かったですね~」などとメイク室で話しかけてこられて、泰造さんは相当に嬉しかったらしい。
また、上川さんは、ご自身のことを、役作りをするというより現場で相手の役者さんと一緒に創っていくタイプだと語っていらした。

で、『龍馬伝』最終回で中岡慎太郎(上川さん)と近藤勇(原田さん)が市中で切り結ぶ場面のことが話題に上った。
あの場面は、新撰組ひいきの私には、ちっくと不満もあったが、お二人の熱演で、印象に残る迫真の場面であった。

事前に詳しい動きは決めず、リハーサルをしながら、自然に真剣勝負の空気が出来上がっていったそうだ。
で、演出の大友さんもヒートアップしてしまい、「原田さん、上川さんを噛んじゃいましょう!」となり、「上川さん、痛がりましょう!」とエスカレートしていったとのこと。
なんだか、眼に浮かぶなあ。(笑)

そう語りながら、おふたりは「本番、面白かったですね!」と本当に楽しげなのである。
弊ブログでは毒を吐くことも多かった『龍馬伝』だが、一本筋の通った美意識に貫かれた美術やライヴ感を大切にする撮り方は大好きだったし、現場の良い緊張感や熱気やワクワクする盛り上がりは、画面越しに伝わって来ていたもの。
うんうん、創っている方々、演じている方々が自らに妥協を許さない情熱を持っていて、創意がしっかりしていたから、少々(でもないか?)の不平不満があっても、毎回観ていたし、ヘッポコ感想も書けたんだよなあ。
などと、あたり前のことを、改めて思う。
だってさ、放送終了して1年経っても、あんなふうに俳優さんたちが現場でのことを覚えていて、楽しそうに語りあう作品って、やっぱり魅力があるってことだもんねえ。
うん、やっぱり、いいドラマだったよね。
改めて、『龍馬伝』を全部みて良かった…と思ったのだ。

そういう、自分でもよくわからないような感慨が溢れてしまったので、一日遅れだけど記事にしちゃいました。

うーーん……、孫が喜んでいるのを見る祖母の心境かしら。

なんか変な記事になっちゃったな。
ちょっと恥ずかしい。(笑)

2010-12-08

『龍馬伝』よろよろ完走しての感想ぜよ。

Ryu

いきなり、記事には関係ない写真で恐縮です。
箱根神社境内の九頭龍神社新宮の龍神水(…確か…)。
先日、箱根に行った時に、「おっ龍だ!ブログネタになるかも~」と反応して写真を撮ってしまいました。

龍つながり、ということもありますが…。
『龍馬伝』視聴と雑感書きをふらつきながらも完走したので、まずはパワーのあるお水を一口、ということで。(笑)


★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜


と、いうことで、『龍馬伝』を観終わっての、ぼんやりした思いをまとめてみた。

な~んて改まって書いたが、当初、第48回の感想記事の中に書いたものの、最終回の感想から外れてしまった部分を切り離して、少し縮めただけ。
(そう、怖ろしいことに、実はもっと長かったのだ。)
『龍馬伝』ネタの一応のピリオド(あるいは最後のツッコミ?)を一本書いて区切りにしようかな、と。


『坂の上の雲』第2部が始まると、諸々わすれそうなので、5日までにアップしたかったのだが…。
4日は『武士の家計簿』を鑑賞した後、堺雅人応援仲間と半日も語りあってパワーを使い果たしてしまい、5日は『武士の家計簿』の鑑賞雑感を書き、6~7日は珍しく風邪気味でPCモニタを観るだけでも辛くて…。(今日は復調up

『龍馬伝』最終話放送から1週間以上経過しているし、内容は薄いので、ご興味がおありの奇特な方のみどうぞ。
かるーく読み流していただければ幸甚です。




『ハゲタカ』チームのスタッフ・キャストの多くが制作に携わるということで大いに期待して観始めたのに、気づけば、物足りなさ・勿体なさや納得がいかない点についての不満が多くなってしまった。
(あくまでも、私の好みや幕末・維新についての考え方に合わなかったということなので、『龍馬伝』サイコー!と思っておいでの方々に異を唱えるものではない。)

第2部までは、放っておけないキャラになってしまった武市半平太のことで気が揉めてしかたなかった。
半平太亡き後は、どんどん気持ちが離れてしまったけれど、脱藩するきっかけもなく惰性半分で観ていたような気がする。
で、怒涛の第4部で、人が変わったような(笑)後藤象二郎に瞠目しているうちに最終回。
文句を言いながらも、魅力的な登場人物たちと、キャラクターに命を吹き込んだ役者さんたちの繊細な感性と頑張りに引っ張られて観続けていた。
要するに、キャラ頼み・演者頼み、というところがあったのは否めない。
でも、それすら成立しないドラマが多く有るのだから、これだけでも『龍馬伝』は魅力有る作品だったといって良いのではないだろうか。

お正月に第1回を観た時点では、「さすがに大友組らしく斬新な大河にしようという意気込みは感じられるけど、あの勢いで力み過ぎな感じで突っ走っていけるのかしら…。それに、大河ファンには高齢者が多いだろうから、ああいう映像は不評かもしれない。」と少し不安を感じてしまい、ここから大友さんの母のような気分になってしまった。(実に迷惑な視聴者だ。)
それに、自分自身も1年近い長丁場を視聴完走できるか疑わしいと思っていた。
何せ、私はとても飽きっぽいのである。
なので、連続ドラマも滅多に観ない。
大河ドラマで全回観たのは、大昔、母と二人で趙カッチョエエ渡辺謙にハマった『独眼竜政宗』と、傑作幕末青春群像劇『新選組!』の2作品のみ。

最近の大河ドラマだと、『篤姫』は堺雅人さん演じる徳川家定公がお隠れになり、堀切園Dが圧…じゃなかった篤姫様に(中略)た後はフェードアウトし、『天地人』も阿部ちゃんだけが目当てだったので(こども店長は可愛かったが)、謙信公がお亡くなりになったら完全離脱。
(だって『天××』は観るに耐えなかったんだもん。)
要するに、私にとってはツッコむだけの関心も愛情も持てない作品だったのだ。

一方、『龍馬伝』については、毎回のように文句を言いつつ、結局、全48回を観る事になった。
文句を言うために観ていたわけではないので(笑)、次回が気になり続けて観ていたわけだ。
予告編の編集が相当に巧みだったというのもあるけれどね。
しかし、『龍馬伝』の特徴(?)の一つであるところの、手放しで賞賛できる時と、「勿体ない」「なんだかなあー」「神南電波城の外周を20周走って反省しろ!」と言いたいような出来の時との間の乱高下ぶりに、なんだか心配になってしまい、見捨てられずに最後まで来てしまったというところもある。


全回を観たけれども、残念ながら、満足感やドラマへの没入具合は、『独眼竜』と『組!』には及ばない。
『独眼竜』の伊達政宗(渡辺謙さん)の問答無用の格好良さに酔ったように龍馬には酔えなかった。
(福山さんは文句なく格好良いし熱演されていたが、龍馬伝の龍馬のキャラ設定とヒーローとして祭り上げるために周囲を下げる手法に納得いかず。)
脚本家の作品への熱い愛が感じられ、すべての登場人物に血が通っていた『組!』のように、作品世界に入り込み、登場人物と一緒に泣いたり笑ったりできなかった。
それは、事前の煽り方のマズさとか、脚本の問題も大きいのだと思う。
宣伝戦略について言えば、例えば「四大ヒロイン」についての気分の悪いキャッチフレーズとか、「第4部はミステリー」とか、ああいうのを見るにつけ、申し訳ないが、失笑・冷笑するしかなかった。
もちろん、ああいうのがウケるとか、イケてるとか勘違いして良かれと思ってのことだとは思うのだけれど…。

脚本については、もう何も言わないでおく。
今までの記事で散々に言わせていただいた。



さて。
後半は、だいぶ気持ちが離れてしまったものの、それでも脱藩せずに全48回を観たということは、『龍馬伝』に何かを感じ、ひきつけられていたからだ。
つまり、『龍馬伝』は好きな作品だったし、自分にとって記憶に残る作品だったと思う。
では、いったい何が私を引き止めたのか。


「青臭いことを言うようですが…」  by  芝野健夫


スタッフ・キャストの『龍馬伝』への熱い愛、そして高い美意識とプロ意識にやられた、ということだと思っている。
役者さんを含めた創り手の熱い想いと結束力が伝わる作品ではあった。(脚本は除く。)
ただし、熱さの表現のつもりなのか、やたらと怒鳴ったり、いろんな液体sweat02を垂れ流しているのをそのまま放送したり…というのは、私は、あまり好ましく思えなかったけれど…。
怒鳴ったり垂らしたり(笑)する表現があっても良いのだけれど、始終だとね…。
 

やや文句めいたことを書いてしまったが、『龍馬伝』には、それまで自分が観た大河とは一線を画す新しさがあり、それが魅力となっていたと思う。
と、抽象的なことを書いても伝わりにくいですな。
ということで、簡単に、キャスト&キャラ以外で、私が『龍馬伝』の魅力だと思っている二点を具体的に挙げてみる。

まず、一つは、ヴィジュアルと音(音楽と効果音)の素晴らしさ。
極端な言い方をすれば、『龍馬伝』は、言葉以外で語る作品だったのではないかと私は思っている。
要するに言葉の力がとても弱い作品だったという印象だ。
映像や音が、言葉を陵駕する場面が圧倒的に多かった。

特にヴィジュアルの美しさには、毎回のように魅了されていた。
深みと奥行きと迫力満点の動きあるダイナミックな映像、構図や照明の美しさ、絶妙な色彩、衣装、小道具、セットなども含めた美術全般の作り込みとハイセンスさ。
これに加えて、音楽と効果音も見事。
とにかく言葉以外の雄弁さは凄かった。
これだけ他の要素の密度が濃くてクオリティが高ければ、多少は台詞が薄っぺらでも、良い印象が残るものだ。
さすがに、どうにもならないことはあったが…。
それから、やたらと(笑)登場する動物も、楽しいアクセントになり効果的だった。

「これ凄いでしょ!?面白いから、一緒に観て観て~~」という声が聞こえそうで、とにかく、映像には絶対の自信があるんだろうなあ、とも感じた。
それゆえに、「自分達の創る映像に酔っている」とか、「絵がウザい」…という印象を与えかねないというリスクもあったと思う。
何にでも好き嫌いはありますからね…。


それから、もう一点は、ライヴ感。
これは、大友チーフDが様々なインタビューで仰っていて、出演者の方々もスタジオパークや他の機会で言及されていたように、役者の生の表情を活かす長回し多用や、現場の閃きを活かして撮っていく手法の効果だろう。
脚本やコンテ時点で想定されていたことを超えた現場での動きを貪欲に取り込んでいった結果として、並々ならぬ緊迫感とリアリティとライヴ感が増したのではないだろうか。
これは、11月23日のスタパSPて福山さんも幾つか例を挙げて語っていらした。

そういえば、名台詞がほとんど無い(断言)『龍馬伝』の数少ない名台詞の一つ、
「いかん、いかん、いかん、いかーーん!」
も、脚本では「いかん」だけだったのを、ピエール滝さんがアドリブで回数を増やしたそうだし。(スタパで仰っていた。)

ただし、この手法もハイリスクではある。
飛び道具が暴発して自分が大怪我しかねない。(笑)
何も起きなかったり失敗したり、ということも多かっただろう。

そのうえ、1シーンを様々な角度から撮るとか、何パターンも撮る手法が常道の大友組だ。
不景気な昨今、プログレッシブカメラ等の高価な機材を何台も使用して長時間撮影・記録するなんて高コストは、民放じゃありえないのではないかしらね。
もっとも、民放だと「NG大会」みたいなリサイクルもできるのだけれど、さすがに受信料で作られている「みなさまのNHK」では無理だしね。
(とはいえ、やはりNHKでお仕事をされるクリエイターの方は民放より格段に恵まれた環境であることは確かだ。転勤はあるけど。)


リスクを冒しても、新しいこと、独創的な表現に挑戦しよう、自分達が創れる最善のものを視聴者に提供しよう、というその意気が素晴らしいじゃありませんか。
そういう気持ちは、絶対に観る側に伝わる。

だから、私は『龍馬伝』を完走できたのだろう。



うーーん、結局はまとまらなかったなあ。
別記事にするほどもなかった…(汗)


えっと…私の駄文は置いといて…。

最後に、改めて、『龍馬伝』を作り上げて来られた全てのスタッフ・キャストの皆さまに、11ヶ月の間、楽しませていただいてありがとうございました、と申し上げたい。
本当に良いものを見せていただいたと思う。


また、私の拙い『龍馬伝』雑感をお読みいただいた皆様にも、改めて心より感謝いたします。
幕末にもドラマ全般にも知識が乏しく、自分の感じたことを文章で表す力もセンスも無い自分が、なんだか知らないうちに毎回の雑感を書き散らしてしまいました。
しかも、文句が多く好みが偏っていて、あまり楽しい内容ではなかったと思います。
途中からは、記事の内容よりも記事サブタイトルの出オチ一発な感じも多々あり…。(苦笑)
きちんとした知識と映像作品を観る目と文章力がある方々のサイトを拝見するたびに、まったく汗顔の至りでしたが、そこは面の皮と腹の脂肪の厚さは誰にも負けない私。
開き直って、好き勝手に突っ込み放題してしまいました。
でも、基本は母または祖母の心での応援モードだったので、関係者の皆さま、どうぞ許してつかあさい。


ここまで駄文に長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。


…『龍馬伝』が終了して、今後のブログネタどうしようか…と途方にくれてもいます。
むーーどうするかなあ。

2010-12-03

『龍馬伝』第48回(最終回) 「龍の魂」~良くも悪くも、これが『龍馬伝』だ。

終わってしもうたがじゃ。
11ヶ月間、観続けてきた『龍馬伝』が終わってしまった。

残念ながら、矢吹丈のように真っ白に燃え尽きることはできず、不完全燃焼気味なまま、私と『龍馬伝』の付き合いは一旦終了。
(もちろん、年末の総集編も観るぜよ。)

しかし、全回を観て、毎回雑な感想モドキを書き散らしてきたので、終わったとなれば、ちっくと寂しい。
リサ・ジェラルドさんのnote残りラ~メンnote (←私のダメな耳にはこう聞こえる)を耳にしない日曜の夜というのは久しぶりだから、次の日曜日は不思議な感覚に襲われているかもしれない。
(とか言って、『坂の上の雲』が始まったら「阿部ちゃん、趙カッチョエエ~!」と転げまわっていそうだ。)
でも、『龍馬伝』が終わって寂しいけれど、哀しいとか心に隙間風が吹いているとか、そういう感情はわいてこない。
『ゲゲゲの女房』終了直後には、平日の帰宅後のお楽しみが無くなってしまい、しばし夫婦揃って虚脱状態に陥っていたのに。(笑)
『龍馬伝』には、情が移ったけれど思い入れは薄いってことだろうか。
そもそも私は、なんで文句を言いながらも脱藩せずに龍馬の、いや『龍馬伝』の最期を見届けたのか。
このあたりのことを書き出したら、最終回の感想とあわせて長くなってしまったので、全体を通しての感想(というか感慨)として、別記事にまとめる予定。


できるだけ早く感想を書かないと、次の『坂の上の雲』が始まってしまう。(これは感想は書かないかもしれない。)
なのに、なかなか筆が進まず、書いては削除し、書いては直しの繰り返しで、とうとう今日までかかってしまった。
(時間がかかった割には内容は薄い。)
最後だから、楽しい感想を書きたいのに、いつも通りに「良かった!グッジョブ!」なところと、「ううーむ…、なんだかなあ…」が混在していたように感じたからだ。
最後だもん、良かったよ、オババ泣いちゃったよ~、とか書きたかったんですけれどね。
だって、泣かなかったし。(爆)

要するに、どっぷりと入り込めずに終わってしまったのだ。
私が冷血人間だから、ということではないと思いたい。(笑)
第3部からどんどん気持ちが離れてしまったので、なかなか感情移入できなくて、結局、最終回でも物語と登場人物に気持ちを沿わせられなかったのだ。
もちろん、グッと来るところや美しい場面は多々あったし、「やっぱり大友組の作品はいいなあ」とも改めて思った。
だから、完全に入り込めた方が羨ましいと思っている。

今回も長くなりそうですので、飽きたら構わず、途中退場してください。(笑)


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

では、特に印象に残った点を挙げてみる。





最初に、世を騒然とさせた、“字幕テロ事件”こと、テロップ問題について。
私は毎週、BS-hiの放送を録画して観ていたので、放送翌日まで知らなかった。
月曜日の昼にランチ仲間から話を聞き、「えっ、そんな絶妙のタイミングで大切なシーンを…」と絶句してしまった。
最終回のこの場面を描くために、いったいどれだけの時間と労力と熱意が積み重ねられてきたか、どれほど視聴者が期待していたかということと、あのニュースの緊急性・重要性を比較すると、いくら公共放送といっても、もう少し待てなかったのか…と思ってしまう。
もしかして、広報やドラマ部門から報道部門(なのかな?)に対して、局内厳重抗議があったかも。

ところで、一躍、全国の大河視聴者に名を知られた新・愛媛県知事の中村氏が政治家転進前は三菱商事社員だったという事は、偶然か必然か。
(中村時広氏の公式HP参照)
ラストの弥太郎のアレを考えると、もしかして、これはスリーダイヤの呪いじゃね? なんてホラーな想像をしてしまう馬鹿な私である。(爆)
まあ、スリーダイヤ帝国との因縁(違)で終わるっていうのも、なんだかネタの宝庫『龍馬伝』らしい気がする。



では、肝心の内容について。


オープニングの武市さん with 土佐勤皇党 feat. 近藤長次郎。
各種メディアで土佐ゾンビ軍団(こらこら)が新規シーン撮影、というニュースを見かけていたので、恐らく回想シーンか、臨終間際の龍馬か弥太郎の夢、という設定で登場するのだろうと思っていた。
なので、終盤に登場すると思いきや、予想を裏切る冒頭に。

広い空の下、浜辺に立ち、白い道着姿も凛々しい武市半平太。
久々に素敵な半平太を観られて、自称・祖母としては嬉しい限り。
そして、龍馬が現れるや、笑顔はじける半平太。
彼のこんな表情を見るのは、いったいいつ以来だろう。
彼らが一緒に明るい未来を見ていた時期を象徴しているような、とても美しくて素敵なシーンだった。
だが、龍馬を労った半平太が「もうすぐぜよ。」というと、何だか、「もうすぐ自分たちのところに来るから。」と言っているような気がしてしまって、やや暗い気分に。
せっかく明るいシーンなのになあ。
ああ、ダメな私。

もしかして、瀕死の龍馬が観ている夢が冒頭に来て、そこから時間が行き来する演出かしら…と考えたり。
ぐるぐるしているうちに、龍馬が子犬な陸奥に起こされたので、「あれ?」と思った。
結局、素敵なイメージ映像に終わってしまったような気がして、やや勿体無い。
この夢が、龍馬が近江屋で一人、新政府の構想を練りながら、先に逝った仲間達に盃を捧げ語りかける場面に繋がるのだろうと思うのだけれど、だったらもう少し夢の中で語り合とかして、ストーリーにもっと絡むシーンとしての扱いもアリだったかな?
私ってば欲張り?
いい笑顔の半平太が登場しただけで喜ぶべきなんだろう。



この後、ずっと龍馬が「最後のあいさつ」のような行動・言動をしていて、「死にますよ。」とシグナルを出し続けているように見えて、そこはちょっと鼻についてしまった。
これからの日本、これからの日本人の未来について、そしてもちろん自分と家族の大きい夢も描き、明日がやって来ることを信じていた前向きな龍馬の人生が、突然に絶たれる悲劇を素直に見せてくれたほうが私は、スーッと入り込めたような気がする。
あくまでも私の好みの問題なのだが。



弥太郎が数え歌みたいに列挙してくれたけど、第4部終盤から龍馬暗殺の黒幕候補がてんこ盛りになった。
しかし、ここに至るまで、幕府も薩長も、その他の黒幕候補も、いずれも単純で雑な描き方に終始してしまったのが残念。
役者さんたちの創りだす空気やお芝居はいつも素晴らしいので、勿体なかった。

実行犯候補のひとつ、新選組の扱いは、最後まで納得いかず。
最初はあんなに不気味で格好良かったのにぃ。
近藤さんが弱すぎるのも、腹立たしい。(近藤局長びいきな私)
中岡に肩を噛まれるなんてのは、まあご愛嬌(?)としても。
もう刀の時代じゃない、ていうことを表現してるの?まさかね。
おまけに、捨てゼリフが「わからん!」だなんて。
近藤と新選組の戦いは、この後も続くんだからさ、そんなこと言わせんといて…(泣)
でも、タイゾー局長の目の表情は、初登場時から終始よかったと思う。
最初は無表情なくらい静かで不気味で、次第に諦観と怒りと悲しみが混ざったような複雑な目になっていった。


あと、薩摩トップ3が真黒すぎて怖い。
ミッチー大久保なんか、麗しいから余計に只事じゃない目つきの怖さだ。
西郷、大久保、小松が揃っているだけで、薩摩藩邸の上空は黒い雲が垂れ込めていそうなくらい。
なにもそこまで薩摩を悪者風にせんでも。
鹿児島の視聴者の方は郷土のヒーロー達の扱いにムッとされているかもしれない。
薩摩の扱いも本当に勿体なかった。
西郷カツミーも、小松タッキーも、終盤登場でも見事に溶け込んだ大久保ミッチーも、とても良いのに…。
それと、相変わらず中岡を薩摩の手下扱い…annoy
これも納得いかんぜよ。



満を持して登場した京都見廻組三人衆の凄みたるや、ハンパなかった。
カピ…じゃなくて亀様の存在感と迫力は当然として、あとのお二人も渋くて凄みがあって、ザ・サムライの空気が出ていた。
短い出番なのに、強いインパクトを残した三人衆に拍手。
サービス(?)の弥太郎vs今井の超接近従兄弟の共演は贅沢だったし~~。
やっぱり亀治郎さんは、怪しげな投資ファンド代表になって美女をいたぶったり、薄気味悪い微笑を浮かべたりする(土曜ドラマ『チャンス』)よりは、時代劇のほうが断然光ってます!

そして、ドキドキハラハラしながら…ついに「その時」が。
恐らく、暗殺犯が身分を偽って近江屋に声を掛けた内容など、わざと通説と違うようにしたのだろう。
皆が予想していた段取りを外して不安にさせるところは、さすがだと思った。
そして、襲撃は、あっと言う間だった。
暗くて何が起こったか良くわからなかったが、それがかえってリアルな効果音などと相まって、更に恐怖を増幅する感じで、ぐーっと息をつめてしまったくらい。
はっと気付けば、凄惨な暗殺現場が…。

瀕死の龍馬と中岡が長々と語り合うのは、突っ込みどころではあるが、不思議とイラッとはしなかった。
感傷的にならず、死を口にしないで淡々と語りあうのが切なく、龍馬が亡き父上の言葉「命を使い切る」を大切に胸に刻んでいたことがわかって、冷血な私もじーんとした。
弥太郎と今井たちの邂逅を挟んで、再び、血まみれの中岡と龍馬の姿を目にしたら、急に胸が締め付けられる思いが強まった。
「やばい、泣いちゃうかも…。」と感じた瞬間。
ニャーcatという声がして、夫が「良かった♪にゃんこは無事だったね。」と嬉しそうに言ったので、一挙に笑いモードになり、感情の高まりが崩れた我が家であった。(笑)



大友さんが撮る死にまつわるシーンには、土砂降りが必須。
大雨の中、近江屋襲撃後の見廻組三人衆が弥太郎と再会した場面も強烈に印象に残った。
自分たちの依って立つところ、自分たちの一番大切なものを奪った龍馬を討ったのに高揚するでなく、沈痛な様子の三人。
彼らからすれば、これは天誅だったはず。
なのに、実行したら、ただ虚しくなってしまったのではないだろうか…だから、本当は生かしておけない弥太郎を捨て置いたのではないだろうか、なんて深読みしてしまった。




龍馬&慎太郎が襲撃されたあとの長い会話も「あら?」という予想外の展開だったが、龍馬亡き後の描き方も予想外。
龍馬に関わった人々のそれぞれの反応(もちろん龍馬賛歌バリバリで/笑)なのかしらねえ…なんて思っていたが、まったく反対。
言葉ではなく、お龍の心情を映像だけに語らせる桂浜のシーンは、切なく美しく、とても胸に響いた。
一人たたずみ、坂本兄妹に微笑みを一瞬見せた後、浜辺を歩んでいくお龍さんの後姿。
なんとも静かで美しく哀しい場面だった。
彼女のこの後の辛い後半生を象徴するようでもあり、哀しい絵だった。
これで終わりかな? 
おお、美しくて余韻もあっていいいじゃん?
と思ったが…。

そうですよ。
岩崎弥太郎が語る龍馬伝なんだもの、最後に弥太郎が出るんだよなあ、当然。
なんて安心(?)して観ていたら、最後の最後でとてつもなく想定の範囲外の衝撃映像がっ!

……さっきの美しく哀しい海辺のお龍さんの絵はもちろん、弥太郎自身の見せ場の、近江屋での龍馬への一方的濃厚愛憎激白、大友組名物・土砂降りの中での「返してくれー!大事な人なんじゃー!」という号泣場面も、あれもこれも、他の登場人物のシーンも、ぜんぶ上書きされちまったがな。
(いちおう、船上の龍馬の後姿で終わったけれど…)
つーか、アレ大丈夫なの?
関係各位からクレーム来ない?


テレビ東京『ルビコンの決断』で、岩崎弥太郎を龍馬の遺志を継ぐ者として取り上げた回のドラマパートみたいに普通に、家族と側近に囲まれた病床の弥太郎が、「まだ志なかばなんじゃー!まだ死ねんのじゃー!」みたいに呻く…なんて場面じゃ満足できなかったんだろうねえ>大友さんと香川さん。


と、振り返ってみると、素晴らしい映像・美術に魅入られ、役者の出す熱をはらんだ空気や演者と制作陣との一体感が伝わり、予想外の展開や描写に喜んだり驚いたり、突っ込みどころもあって。
そんな風に、良くも悪くも、いかにも『龍馬伝』らしい最終回だったと思える。
こういうところが、私は気になって観ていたのかもね。



テロップ事件はあったようだが、 最終回の視聴率も良かったとのことで何よりです。

『龍馬伝』に関わられた全てのスタッフ&キャストの皆さま、本当に本当にお疲れ様でした。
楽しい時間を、どうもありがとうございました。

また、弊ブログの拙く偏った雑感にお付き合い下さった皆様に篤く御礼申し上げます。
冒頭に記したとおり、もう一本『龍馬伝』全体についての軽い記事を用意しております。
明日以降に仕上げてアップしたいと思っておりますので、お気が向きましたら、また覗いてやってみてくださいませ。

2010-11-23

『龍馬伝』第47回「大政奉還」~ええじゃないか、じゃないぜよ。

最初に言い訳しておきますね。
いつもそうですが、今回は全く話の展開に沿っての感想になっていません。
全体的に感じたことを、思うままに書き連ねてしまいました。
話があちこちに飛ぶので、とても読みにくいです。
そして、あまり口当たりの良いことは書いていません。
最終回直前になって、気分の良くない感想は目にしたくない、という『龍馬伝』ファンの方は、この記事はお読みにならない方が良いかと思います。

とは言っても、私が書く文章ですから、温いし緩いので、お子様向けカレー程度のスパイシーさですけれどね。(笑)




いよいよ、残り2回。
文句を言わずに、菩薩の如き広い心で観たいと思っちょったんですよ。
(無理無理無理…という声が聞こえる/笑)


前回は、龍馬の言うことに納得しかねる点が複数あったけれど、容堂公と象二郎の場面の素晴らしさに免じて(偉そうですみません)、全体としては良かったと強引にでも思うことにして、今回を迎えたのだ。

いよいよ、龍馬の夢だった(らしい)大政奉還が成るまでもう少し。
龍馬のスケールの大きさ、ユニークな発想力と魅力を自然と感じさせてくれるような話になっているんだろうな。
そうでなきゃ、突然にやってくる「その時」に向けてのこちらの気持ちが、物語に沿っていけないものね。
そのためには、徳川将軍家が天皇に政を還し奉る、という事のとてつもない重大さ、それを実行する凄絶な覚悟と決意、それがもたらす大いなる痛みを伴う犠牲……ということをきちんと描いてくれるんだろうね、と期待していたのだ。
そりゃあ、『龍馬伝』だから、龍馬が一番活躍した、ダントツに偉かった、という描写があるだろうと覚悟はてましたよ。
それでも、『龍馬伝』なりに、世の中の動きや、幕府、佐幕派、朝廷、薩長はじめの雄藩倒幕派…など、様々な角度から、大政奉還に至.る事情と人々の心情もちゃんと描いてくれるならば、「ええじゃないか」と思っていたのですよ。

だけどなあ。
あれじゃあ、龍馬に気持ちが沿わないんですよ。
とにかく、全部が全部、雑で嘘っぽく感じてしまった。

大政奉還という大事への流れを、龍馬がおおかた一人で導いた、そして、それを理解するのは、海援隊の他には容堂と後藤ぐらいで、他には理解者は殆ど無し、という四面楚歌状態。
こういう設定にして、龍馬の命を狙う敵だらけにしてしまおう、というのは、あまりにも雑。
それが、「第4部はミステリー」ってことなのかしら。
わからん。

そして、龍馬を危険分子として敵視する人々の背景や心情は完全にスルーだ。
龍馬を温泉療養させてくれた西郷どんは不穏な発言をし、ミッチーは台詞無し、木戸さんもいつもの苦い顔のみ。
中慎は、いつのまにか薩摩の手下みたいにされてるしさ。
中慎フォローはヒストリアにお任せ…ってか。まったく。


今回、大きな決断を迫られ、孤独のうちに苦悩し葛藤して結論を出す慶喜の描き方も、酷く雑。
やたら怒鳴ったりキレたりしてばかりのキャラにされちゃって、あれでは家康公以来の英明な将軍に見えないでしょ。
ここに来て、憂い顔をしたりしても、なんだか慶喜の気持ちにはいり込むことを拒絶されるような描かれ方をされて来たから、ラスト・ショーグンの辛苦と逡巡、孤独が伝わりにくい。
要するに、今までのツケが回ったってことだわよね。
ああ、田中哲司さんの熱演が勿体ない。
私の気になる俳優に昇格(爆)したタナテツなのに。
もうこんなんだったら、大政奉還するべきか否か、を悩むマユナシにレモンかじらせた方が説得力あったかも。(局が違う)

いくら勝に慶喜を慮っているようなことを言わせても、龍馬に慶喜の英断を涙ながらに褒め称えさせても、全部が嘘臭く感じてしまった。

前述したように、慶喜の決断の重さや痛みを想像するための下地が創られてこなかったんだもの。
慶喜が将軍職を引き受けた時以来の幕府の状況も、ほとんど触れられていなかったしね。


それにしたって、ここまで来たら、(私みたいに)龍馬に何の思い入れも無い視聴者でも、一年近くの付き合いだったんだから、これからの構想が膨らんでいる時に人生を絶たれる彼を心から惜しんで涙の一粒でもこぼれるように仕向けて欲しいのだが。


むーーーーーー…。

少なくとも、今回はその気配無し。

おかしいなあ…。
なぜ、こんなに心が薄ら寒いのかしら。
「カウントダウンですよ、盛り上げますよ!」という制作サイドと自分の気持ちの温度差が、どんどん開いていくような、そんな45分間だった。

決定的だったのは、唐突に登場した勝の、幕臣の今後を憂う言葉に対する龍馬の問題発言だ。

「そんなこと、どうでもいいですろう。…(中略)…商人や職人や百姓らと同じように、自分の食い扶持は自分で稼いだらええがじゃき。」

えっと……この龍馬は、幕臣というのは働かないで搾取するだけの人々だったって、マジでそう考えてんの?
…ひとつ、人の世の生き血をすすり
ふたつ、不埒な悪行三昧…
って退治される悪代官とか勘定奉行じゃあるまいし。(笑)


それじゃ、徳川幕府はどうやって廻っていたのさ。
禄高以上の働きをしていた人がほとんどだったから機能してたんだと、私は思うけどね。
で、自分も幕臣たる勝は、なんでこの暴言を「一本筋が通っている」とか持ちあげちゃうの?
オババは耄碌してしまったんだろうか。
龍馬の言っていることがイミフぜよ…。

龍馬に、こんな乱暴なことを言わせては台無しなんじゃないかしら。
龍馬が、大政奉還後の仕組みを、きちんと考えていた、というふうに受け取れなければ、龍馬が英傑に見えなでしょ。
「そんなこと、どうでもいい」なんて無責任なこと言っちゃうなんておかしい。
幕府廃止後に混乱なく新体制を整える事まで考えていた龍馬の言う台詞じゃないと思う。

あれじゃ、坂本龍馬のファンも喜ばないと思う。
龍馬に関心が薄い私ですら、「こんなことを言うのは龍馬じゃない。」って思ったもの。
甘っちょろくても、「これからは所属していた組織に関係なく皆で手を取り合って日本の新しい仕組みを作っていきましょう」的なことを言わせたほうが『龍馬伝』の龍馬らしいし、青臭くても共感できたと思うんだけど。
こういう時のための伝家の宝刀「日本人」なんじゃないの?


それと、笑っちゃったり呆れちゃったりしたのが、この期に及んで、登場人物全員が口々に龍馬を持ち上げる発言をすること。


タイセイホウカン って 大政奉還 じゃなくて 大勢幇間 て書くのかと思っちゃったぜよ。(強引…く、苦しい…sweat02)


かえって、龍馬が安っぽく見えてしまう。
あれじゃ、せっかくの福山さんの頑張りが勿体ないことになってしまうじゃないですか。

龍馬だけが真・善・美っていう基本姿勢は、龍馬の『伝』なんだから、ある程度は仕方ないとは思う。
私だって、カッコイイ龍馬のスケールが大きくてワクワクする活躍に魅了されたかったんですよ。ずっと。
だけどねえ…だめだったのよ。
第4部に入って、「龍馬いいじゃん!」と思っていたのに……。
ラスト直前で、なんでこうなるの?
いちいち、龍馬の台詞や動きに引っかかってしまう私がいかんのだろうなぁ、ということもわかってます。
(前回、容堂公の前で立ちあがって話す龍馬とか。あれが封建社会への抵抗の表現とでも言うつもりの脚本のト書きだったら噴飯ものだ。…とか目を剥いていた私は了見が狭いんだろう。)


あー、それから文句ついでに。
近藤勇びいきとしては、新選組の扱いの惨さに目を覆いたくなった。
龍馬暗殺犯候補として終盤に出したいとか、幕府のために働く彼らを旧体制の無自覚な犠牲者みたいに描きたいのだろうけど。
最初の頃の格好よさはどこに行ったんじゃー!
つーか、局長は副長や組長と一緒に見廻りしないとか、旗本クラスの幕臣の警護は新選組に任せてもらえなかったはずとか、今更言わん。
だけど、こんなダサくてダメになっちゃった新選組に龍馬が殺られるわけないじゃん…って思ってしまいますけどね。
最後までほとんど口を利かず、スタイリツシュで怖ろしく腕の立つ新撰組にしておいてくれれば、龍馬暗殺犯候補の上位に置けたのに。
これも勿体ない。



文句が長くなってしまったけれど、もちろん良い場面もあった。

まずは、第四部ダントツの男前・象二郎。
史実に沿った龍馬の脅迫(違)メール(誤字があったっていう、あれですね)を読んだ時の獣じみた(褒め言葉よ)表情。
そして、二条城に集まった他藩の重役が腰が退けている中で、たった一人、決死の覚悟で恐れ多くも将軍に直答で大政奉還を進言する場面にはしびれた。
主君に諫言するのも忠臣の証だ。
いかしてるよ、後藤様!
また、あの時のマユナシの全身から吹き出すような憤怒の情がハンパなかった。
ドS対決、見ごたえありました。
そういえば、象ちゃんも確か龍馬暗殺犯候補だったはず。
これも「ミステリー」?



それから、ここに来てまた大物登場。
石橋蓮司さん。
この方、不思議とどんなに安いドラマに出ても決して御本人は安くならないのだが、『龍馬伝』でも、その高値安定ぶりは変わらず。
流石の存在感、重量感。
そういえば、石橋さんは、映画『竜馬暗殺』で中岡慎太郎役だった。
不思議な魅力のある異色作だったという記憶がある。
夏ごろだったか、池袋の新文芸座でやっていたのに観に行けなかった…また観たいな。
(テレビで一度観たことがあるだけなのだ。)
あ、話がそれました。

永井玄番頭は、龍馬のアポなし突撃おねだりを聞く前に、ちゃんと容堂の真意を汲んで慶喜に進言していた場面がありましたね。
この人も能吏であり、忠臣だ。
後には、五稜郭で土方歳三らと共に闘ったんだもんなあ…って龍馬伝ではそこまでやらんけど。

龍馬にだって良いシーンはあったぜよ。
藤吉に六分儀で星を見せたり、満天の星空を皆で眺めつつ、明るい未来を語ったり、しばし静かなひと時を過ごす場面。
間もなく、龍馬と藤吉に訪れる不吉な影は、未だ見えない。
この平穏さが、切ないのだよね。



ということで、これで毒の吐きおさめとしたいものだ。
号泣できるくらい素晴らしい最終回であることを信じたい。

2010-11-16

 命日の11月17日、『歴史秘話 ヒストリア』に中岡慎太郎が登場

明日、11月17日は中岡慎太郎の命日。
と、いうことで、中岡の出身地・北川村において、様々なイベントが開催されているそうだ。
(参照⇒中岡慎太郎記念館webサイト



16日~17日には、『龍馬伝』で中岡を演じておられる上川隆也さんが、北川村を訪問されているとのこと。
やはり、大河に中岡が登場した今年は、随分と盛り上がっている様子。
そして、中岡慎太郎は、今でも北川村の方々に愛されているようだ。


私は中慎ファンというわけではないので、特別な関心は無いのだけれど、ランチ仲間のM嬢が長年にわたって中岡の熱心なフアンなものだから、話を聞いているうちに少し情が移ってしまった。

『龍馬伝』では、登場するや、西郷どんのドタキャンに衝撃を受けて地面に仰臥してジタバタした揚句に失踪、その後も風のように現れてはすぐに消える謎の男として描かれている。(違)
つい最近も、京で龍馬と相撲をとって船中八策の内容に感涙したかと思ったら、また行方不明。

このままだと、龍馬と共に近江屋で暗殺された人…というだけになってしまいかねないと心配している。

上川さん御自身も、番組HPのインタビューで、


「もっと、もっと『龍馬伝』に出たかった(笑)。これは正直な気持ちです。」


と語っておられる。
確かに、せっかく上川隆也さんが演じる中岡に期待していたのに、とーーっても出番が少なくて残念。



さすがに、このままではまずいだろう…ということなのか、中岡の命日に合わせて、こんな番組を放送するとのこと。



歴史秘話 ヒストリア
 番組webサイト http://www.nhk.or.jp/historia/

「さらば相棒 龍馬と死んだ男~熱き名コンビ 坂本龍馬と中岡慎太郎」
NHK総合    11月17日(水) 22;00~


サブタイトルのセンスがどうかと思うが(爆)、『龍馬伝』だけを観ていると、“中岡慎太郎って急に出てきたけど、どういう人で何をしたのさ?”と疑問に思う方もいらっしゃるはず。
でもでも。
実は近江屋襲撃も、龍馬でなく慎太郎を狙ってのことだったという説もあるくらいに、幕末志士の中でも、慎太郎の行動力と功績は大きいものがあるのだ。
だけど、龍馬と一緒に殺されたがために、龍馬の影に隠れてしまったようなところがあると思う。

しかも、『龍馬伝』では、前述のとおり、慎太郎の活躍はほとんど描かれず…。

『ヒストリア』でも、どうやら龍馬とセットになっているようなのが、ちっくと口惜しい気がするが……(笑)
まずは、中岡慎太郎って誰? という方に、ぜひともご覧いただきたい。

『龍馬伝』第46回「土佐の大勝負」~逆さひょうたん公の決断(11/22 追記)

記事タイトルの意味は、武市半平太にご興味がおありの方ならば、ピンと来るだろう。
「何?」と首をかしげておいでの方、意味については最後に触れるので、しばしお待ちを。

関係ないけど、先ほど、『坂の上の雲』のBS-hiでの再放送を観ていたら、伊藤博文と陸奥宗光が高杉晋作の話をしていて、「おっ」と反応してしまった。
高杉さんたら、いつまでも人気者。(笑)


さて、先週はフレッシュな西村Dのアッサリ風味の龍馬の休日だったが、今週は私が最も安心して観られるバランス感覚に秀でた梶原Dがご担当。
(大友さんの演出のファンだけれど、母の気分で観ていると、ちょっとハラハラすることもあるので…笑)
予告での容堂vs後藤も迫力があって楽しみだったし、期待しとったのよ。
だけど……。
むーーーーう…・。

やっぱり、役者さんの好演・熱演と、演出をはじめとするスタッフ陣の力をもってしても、脚本の根本にある、歴史の結果だけに視点を置き、現代的価値観のみ正しいとするスタンスに納得いかないから、腑に落ちなかったのだ。
この点に関しては、ヒートアップする危険性がありそうなので、これくらいにしておく。
まずは、頭を冷やすために、印象に残ったところを挙げておこう。

龍馬の帰省。
久しぶりに土佐の坂本家に帰ってきた龍馬を暖かく迎える坂本一家。
にぎやかな再会の場面も、龍馬と皆の会話の雰囲気も、“お約束”ではあるが、やはり、ホッとする。
できれば、龍馬が富さんを訪ねて、一緒に武市さんの墓参りでもしてくれたら嬉しかったけどなあ。
なんて思うのは、ラストが近づいて感傷的になっているせい?

ただ、乙女に、龍馬の周りは敵だらけな気がする…とか、命を大事に…みたいな陳腐なセリフを唐突に言わせてたのは、ちょっとね…。
乙女姉やん、龍馬の危機にシンクロしたのかと思っちゃったよ。
(『SP』の井上じゃないってば。)
せっかく寺島しのぶさんを配したのに、乙女姉やんの使い方は、勿体無いまま終わりそうだ。


そして、今回の主役とも言えるのが、後藤象二郎。
最近、毎回のように絶賛してるけど、今回のムネムネも最高の熱演でしたな。素晴らしい。
容堂に大政奉還の建白書を書くように必死に説得するうちに、自分の龍馬への嫉妬を吐露し、その上で龍馬に面会して欲しいと強く進言する。
「妬ましかったがです!」
は、忘れられないだろうな。

二人の熱気と気迫が画面越しにも流れ出てくるような強さがあり、圧倒された。
容堂の威圧感にひるみそうになりながらも、必死で説得する後藤の熱意を表現する若い青木さんの攻めをしっかりと受け止める大ベテラン・近藤さん。
いやー、目が離せませんでした。

そして、龍馬と面会した晩に、容堂と後藤が酒を酌み交わす場面は、対照的に静かだった。
容堂は後藤に懸念を打ち明け、後藤は「自分達家臣は大殿様に従うのみ。」ときっぱりと応える。
容堂が後藤に杯を持たせ、手ずから酒を注いでやり、苦笑含みに「武士の世を終わらせるか」と呟く。
この台詞自体はベタベタなんだけど、この場面、二人の間に流れる空気が素晴らしかった。
近藤さんの静かで深い表情や佇まいは、いつものエキセントリックな近藤容堂の奥に有る、統治者としての葛藤、それを乗り越える瞬間を表現していたように見えた。
容堂と後藤の二人の2場面は、脚本の足りない部分を、役者の力量や醸し出す空気が補って余りある場面だったと思う。
近藤さんと青木さんの、見事な響き合いが、見ごたえあった。



さて、ここからは、遺憾、遺憾、いかん、いかーーん!のコーナー。


浜辺で、威張り腐った上士が、龍馬たちを恫喝するシーン。
なんですか、あれは。
安すぎる。
長崎の土佐商会では、上士の中に時代の流れを読み、弥太郎の商才を評価する者たちも現れていたというのに、土佐ではまだ古い体制のうえにのさばっている者が弱い者いじめをしているって図だけどさ。
言いがかりをつけてきた連中が幼児並みで、もう噴飯もの。
上士と下士のいがみ合いは、いちいち陳腐でウンザリでごわす。



さて、今回の肝、後藤の尽力で、龍馬が、大政奉還の建白書を書くように容堂に進言する場面。

福山さん、青木さん、近藤さんの三者、素晴らしく気迫がみなぎり、良い場面になるに違いないと思ったのだが…。
確かに、お三方の熱演には、文句のつけようも無い。
だけど、やっぱり龍馬の言っていることが…ねえ。

お得意の「日本人」と、「身分制度が悪い⇒それを創った徳川が悪い⇒幕府を倒せば皆が笑って暮らせる国になるぜよ」という、いつもの不思議な龍馬理論。
これについて、文句を言うのも疲れたので控えておくが、ホントにこんな論理で容堂を説得できると思っているなら、龍馬はおめでたいのう。
私は、容堂は龍馬理論に感じ入ったのではないと思っている。
リアリストとして、瀕死の幕府を安楽死させる手段として大政奉還を武家の頭領たる将軍に進言する役を買って出ようと決心する背中を後藤に押されたんじゃないかと思う。
そう考えないと納得がいかないのよ。


容堂vs龍馬のシーンでは、『龍馬伝』の龍馬ならば、そういうことを言うんじゃないか、と予想していたことを、案の定、龍馬に言わせていて、(しかも、どう考えてもスジが通っていない)、もう聞いていて「ふっっ」と鼻で笑っちゃったわ。
それだけならまだしも、龍馬伝の恐怖の大王(笑)こと「龍馬の大芝居」の回で、容堂が入牢中の武市を訪ねたときのことを持ち出したときには、「おいっ、ここでそのネタ使う?しかも回想シーンまで…記憶から抹消したいのに…」と、がっくり肩を落としてしまった。
結局、あの誰も得しない大芝居は、龍馬が大政奉還を成し遂げるための伏線だったつーわけかい。
おい…。

「ふざけるなぁーーっ!!」 by 鷲津政彦

これは失礼。つい熱くなってしまって。


武市さんたら、律儀すぎるから、亡くなってまで龍馬を盛り立てる役割を頑張っちゃったね……しくしく…。


さて、文句はこのくらいにして。

冒頭で触れた、記事タイトルの元ネタについて簡単に記しておく。

それは

 YOMIURI ONLINE  2010年11月4日 掲載のニュース

※11/22追記
上記ニュース記事は、現在閲覧期限を過ぎてしまいました。
同記事内容につきましては、以下の記事を御参照下さいませ。
大阪龍馬会様のブログ 2010年11月5日付

詳細は、上記リンク先を御照覧いただきたいのだが、切腹直前の武市先生が、なんと!心服する大殿さまの悪口を得意の(笑)絵手紙にしたため、義弟に送っていたのが、高知県の民家で発見されたというのだ。
手紙の中で、容堂公のことを「逆さひょうたん公」と書いているという。
専門家による鑑定によれば、真筆らしい。
ほんまかいな。
あの、武士道に生き、高潔な武市さんが、いくら土佐勤皇党を弾圧したとはいえ、主君・容堂公に対して、そのような不敬なふるまいをするだろうか…。
まあ、切腹8日前に心の澱を吐きだして、スッキリして立派な最期を迎えられたのも?
でも、武市さんが大殿さまの悪口なんて、やっぱりイメージが崩れるなあ…。

とにかく、『龍馬伝』第46回のアイタタタなオチにとっては、ありがたくない発見だったかもよ。(笑)
まさか、『龍馬伝』での扱いにムッとした武市さんのプチ復讐だったりして。

「おお、怖~」 by 大河内瑞恵

2010-11-11

『龍馬伝』第45回「龍馬の休日」~龍馬んほりでー 

いやもう、記事サブタイトルのことは突っ込まんといてえぇぇ~~sweat01
堪忍しておくれやすぅ~(なぜか似非京言葉)

完全に某CPのオヤジ魂が乗り移ってしまったらしいな>自分


週明けから、気の張る業務が続いて、諸々に無頓着な私でも、神経がすり減り、身が細る思い。
本当に細るもんなら当社比30%くらい細くなりたいところだが、そうはいかず、逆にストレス(という言い訳)でおやつドカ喰い。(笑)
精神疲労が深くて(おおげさ)、ドラマを観る気力ゼロだったのだが、とりあえず本日、一段落したので、ようやっと第45回「龍馬の休日」全編を観ることができた。
今頃になってヘボ感想を書くのもナニだが、これもストレス解消ね(笑)…。


サブタイトルの寒さのせいか、前回のお元タン海外脱出劇に脱力したせいか、はたまた気疲れでハードルもテンションも限りなく下がっていたからか、予想していたより良い感じだった。(偉そう。)


今回の内容は龍馬が土佐での大勝負に出る前に、離れて暮らしている妻・お龍さんと過ごす最後の短い休日のお話だった。

…で説明がついてしまいそうなくらいに、歴史的な動きも無く、大したことも起こらない平和な(痴話げんかくらいだからね)時間を中心に描いていた。
だから、幕末のビッグイベントが次々に起きる第4部にあっては、ちょっと間延びしたように感じたし、物足りなく感じるところはあったけれど、でも、まあ、悪くないんじゃない?
疲れた胃腸には、白がゆと梅干しですよ、みたいな淡泊で消化が良い感じ。(ほめてるのよ。)
私くらい長生きしていると、あまりコッテリ濃い味やジェットコースターのように激しく動くものが続くと疲れるので、こういうのはホッと一息つけて、ちょっと楽になった気がする。
次回からのラスト3回は、相当に濃密になりそうだから、少し休んでおかないとね。(笑)

役者と、美術さんはじめとするスタッフ陣の力で、作品の印象が引っ張り上げられている感は否めなかったが(これは毎度のことだ)、脚本が色々と安い台詞を言わせたり、あざとい場面や陳腐で嫌な感じの対立構造を強調しているのに辟易するところを、やや淡白な演出のお蔭で、いつもよりイラッとしなかった。
もしかして、私が気疲れしているせいだろうか…(泣)

激震と動乱の合間の、小さな幸せ、あたり前の一日が、とてもとても尊いのだということを、改めて伝えたい回だったんだろうな。
そして、大切な人との大切な時間や、情勢の厳しさが自分を取り巻く人々との関係の変化させてしまったことを、龍馬がしっかりと心に畳み込んで、最後の大仕事に踏み出す、その一歩を蹴りだす回だったのだな、と思った。

私は、本来、こういう話が好きだ。
なんてことのない日常を愛しむような、水彩画のような話、好きですよ。
だけど……。
登場人物や情景の描写に静かに誘われて、知らず知らずに物語に引寄せられていく…という感覚は無かった。
元々、私は龍馬にもお龍さんにも思い入れが足りないものだから、やがて訪れる辛い別れを知らずに語り合う二人にじーんとしたりせず(鬼!?)、「今回はマユナシでないのか?」「慎太郎どうした?」とか、ついつい邪念が入ってしまい、やや離れたところからクールに観てしまったからかもしれない。
薄情な視聴者ですまんのう。

でも、お龍→龍馬の気持ちは出会いから結婚まで、それなりに段階を経て描いてきたと思うけれど、肝心の龍馬の気持ちが曖昧で不透明なまま今回に至ってしまったので、この二人を「深い愛と絆で結ばれた夫婦」というようには感じにくいのだ。
ここに至るまでの、二人の気持ちの積み重ねの描き方があまりにも薄かったと思う。
だから、武市夫妻の最後の朝餉シーンみたいに心を揺さぶられるところが無かったんだろうなあ。
龍馬たちのほうが、愛情表現は直接的なのにね。

「決定的に何かが違う。」 by  三島由香

なのである。(笑)

福山さんも真木さんも、とても素敵なので、勿体無い。
もっと丁寧に描いてあげれ良かったのに。
武市夫妻とは違うアプローチであって当然だけれど、龍馬とお龍が、唯一無二のパートナーだ、と観ていて自然と心に響いてくるという点では同様であって欲しかったが……うーーん、だいぶ差がつきましたな。
大森南朋さんと奥貫薫さんの役の解釈とお芝居が素晴らしかった、というのも大きいけど…。


そんな感じで、龍馬とお龍のエピソードにも入り込めなかったのに加えて、こんなにまったりしていいんですか、それよりも薩長や幕府の状況を描いてよ…とか、もっと人物の心情の機微を色濃く見せてくれてもいいかな…なんてことも考えながら観ちゃったしね。
でも、悪くなかったですよ。(こればっかり。)


もう、演出担当がどなたなのかは殆ど気にしないのだけど、タイトルロールが流れている時に夫が「あれ、初めての演出さんじゃない?」というので画面を見てみれば、確かに初めて目にするお名前のようだ。
西村武五郎ディレクター。
この時期に来て、『龍馬伝』初演出の方を投入してきたんだ~~へえ~。
古風なお名前だから、もしかするとベテランさんだったりして…大河の終盤だもんね…とか考えたが、ビデオを止めてまで調べるなんてことは、もちろんしない。
特に期待もせず、フラットな心持で食事をしながら、ゆるゆると観ていた。


終わってみれば、前述のとおり、落ち着いた(落ち着きすぎてるかも)印象で、イラッとせず観られたし、絵が美しく、好感が持てた。
淡白だから、嫌な感じで突出するところがなかった、という言い方もできるかな。(イジワル?)
なので、平板に感じるところもあったけれど、イライラしないというのが、心がお疲れちゃんな今の私には重要なのだ。(笑)



それで、今、記事を書きながら、西村Dのことをちらっと検索してみた。
(そういえば、松園Dや福岡Dの時には調べもしなかったな…。)

歴史バラエティ「その時歴史が動いた」で神戸事件(英公使パークスはこの事件にも係っていますね)を取り上げた回や、山口放送局制作のドラマ『GOTAISETSU』や、BS-hiで放送されている大型ドキュメンタリーシリーズ『証言記録 兵士達の戦争』の人間魚雷・回天を取り上げた回などの演出を担当されたとのこと。
そして、まだ30歳前らしい。
お若い!
若いディレクターさんには、大スターやベテランだらけの大河ドラマの現場は、かなりプレッシャーがあったのではなかろうか。
でも、『龍馬伝』チームは暖かい(というか熱い?)雰囲気があるので、きっと良い時間を過ごされ、とても勉強になったことただろう。
良かったのう。
とか、また祖母モードになってしまっている私…。
ええいー、みんなまとめて、可愛い孫じゃーーー!!(壊れ気味…)



今回は下関を舞台にした話ということもあり、山口放送局にいらしたことがあり、硬派な歴史物の経験があるということで、鈴木どんが目をつけた(はい?)のだろうか?
10年後くらいには、大友さんのようにNHKのエースディレクターになることを目指して頑張っていただきたい。
期待してます。

大河はNHKにとって、番組の創り手を育てる場でもあるのだなあ~と思った。
おっと、横道に逸れちゃったわ…。


横道にそれても問題ないくらい、話は他愛も無い。
身も蓋もない言い方をすれば、龍馬が下関で木戸&大久保と決裂するシーンと、弥太郎がぶち切れて、スリーダイヤ帝国への一歩をいよいよ踏み出さんとする決意表明、ラストの土佐での後藤の「やるかい」以外は、これと言って説明するほどのこともないような日常話。
その中にも、真木お龍が可愛かったとか、プチ下ネタでイキイキしている福山龍馬とか(笑)、まあ、政治的な話題以外でも楽しいところはあったと思う。
真木お龍も、今まで放置されていた分を取り返すべく、あるいは写真集撮影も兼ねてなのか(←邪推しすぎ?)、多彩に魅力的な表情を見せてくれた。
龍馬の風呂発言にうろたえて照れたり、龍馬を待ちながら手鏡を覗いたり、おなじみ「う~み~」で笑顔の練習をしたり、暗い部屋で紅葉を並べたり、朝帰りのダメ亭主に拳銃を向けたり。

今回のお龍さんは、恋しさ大爆発!で、龍馬を待っている時なんて、本当に可愛らしかった。
とするると、西村Dは女優さんを綺麗に撮るセンスがおありかもしれないですぞ。
将来、ヒロイン大河のときに起用されるかも。



では、印象に残ったシーンをちょこちょこあげておこう。



お龍 「おばちゃん違うわ!」


坂本家。
権平さんとサボテン。
八平さんが遺したものだろうか。
そして、にゃあにゃあ可愛い籠ニャンコ。
坂本家は、暖かくて変わらない場所だという安心感が出てる。



単身赴任から戻ってきた途端に朝帰りのダメ亭主にピストルかまえるお龍さん。
カッコイイけど、ちょっとやりすぎな気もした。
まあ、お龍さんは結婚後、出番が少なかったし見せ場が無かったから、ビンタだけじゃ足りないと脚本または演出が思ったのかもしれないですね。
それとも…。
SP意識してる?
と邪推してしまう私の心は汚れているのか。
それともお台場電波城に毒されているのか。


初対面から龍馬が気に喰わないらしい大久保の表情が、益々素敵だ。
ミッチーは、出番が少なめだからこそ、細かいところまで神経をいきわたらせて、ブラック寄りグレイな存在である大久保を表現しているようだ。


龍馬と木戸との決別…
“ソウルメイト”高杉さんが亡くなって、今や同じく倒幕を目指していたはずの志士たちも、味方ではない。
もう龍馬の味方は海援隊だけなんだろうか。
孤立を深める龍馬を見守る三吉さんの辛そうな表情や醸し出す空気がなんとも言えず良い。
筧さん、やっぱり良いですなあ。
こういうニュアンスを滲ませる芝居も上手いなと、改めて思った。
そして。
龍馬の身に危険が迫りつつあることを勘づいているらしい木戸は、友として最後の忠告をする。
谷原さんは、毎回いい感じに苦渋を含む複雑な表情をされる。
絶対に胃をやられてる感じだよね。(なんちゅう褒め方)
龍馬との初対面の時、江戸の紳士の社交場(嘘)で軽い遊び人風だった桂さんは、どこにもいない。
すごいよ、谷原さん。


三吉さん「二人きりにしてやって!」
やっぱり三吉さんはイイ!
この人の泥臭い実直さと包容力。
結婚するなら龍馬より三吉さんをお薦めする。(誰に?)
あ、既婚者か…。


龍馬「一緒に風呂に…(以下略)」
福山さん真骨頂?
ちょっとシモな発言をしても、福山龍馬の爽やかさ明るさのおかげで、からっとした笑いになり、不快感無し。
もっと前から、龍馬をこういう爽やか助平キャラ(爆)にしておけば良かったんじゃないか?

弥太郎、土佐商会主任解任
弥太郎を逆上させる状況を作るために、佐々木高行に「地下浪人」なんて罵らせるのは、ちょっと嫌な感じがした。
史実と違うのどうのなんて野暮をいう気はさらさらないけんどねえ。
佐々木は仮にも、象二郎とともに大政奉還を推し進めるのに係った土佐藩士でしょ。
まあ、コンサバな人だということで頭が固くて古いイヤな上士の代表にしちゃったんだろうど…。
弥太郎に最終点火させるために、陳腐な状況で陳腐なセリフを佐々木高行に言わせるっていう段取りが、気分が悪かった。
結局、この脚本は、最初から最後まで、理不尽に威張っている上士が悪い、身分制度が悪い、封建社会が悪い、徳川幕府が悪い、という一方向のみを平面的にとらえている単純さ一点張りで話を動かしていた気がする。
白黒とか善悪とか、そういうことで幕末から明治に移行したわけじゃなかったのに。
それでも、香川弥太郎が相変わらず観るものを逸らさない説得力で、さすがではあったが。


後藤象二郎 「やるかい。」
いやはや、後藤様の全身から横溢するような力強さや頼もしさは、とうとうここまで来たか、と感嘆しきり。
龍馬の敵だったはずの後藤だけが、いまやただ一人の頼りになる存在なのだということを、あの短い時間のなかで、納得させられちゃったわ。
まさに、敵と味方がひっくり返った感じだ。
これが、幕末なのだ…。


次回の大殿vs後藤が、かなり楽しみ。
もう、後藤象二郎めあてで、『龍馬伝』みてるかもよ、私。(笑)

2010-11-02

『龍馬伝』第44回「雨の逃亡者」~イッテミタイナヨソノクニ

あー…。
今回の内容…。
なんだか、脱力……。

最初から最後まで気が乗らず、「なんだかなぁ~」と、加藤あい…じゃなくて、阿藤快さんみたいになっていた私…。
そういえば、阿藤さんは、沢村惣之丞を演じられたことがあったと、wikipediaに載っていて驚いたぜよ。

それはさて置き。


むううーー、もう44回なんですよ。
あと4回なんですよ。
残り時間わずかな中で、描くべきことが、まだ沢山あるのではないかと思うんです。
ついに、龍馬暗殺犯が、カピバ…失礼…、亀さんだということも公にされて、NHKも最後の盛り上げに頑張る時期のはずですよ。

それなのに。
なんだか、どーでもええことに時間を費やした回のように思えてならない。

史実であるイカルス号事件(英国水夫殺人事件)をメインにして、、隠れキリシタンの芸子・お元の始末(!?)をつけるための創作パートをサブエピソードとして絡めていくのかと予想していたんですよね、私は。
外れました…。
イカルス号事件がきっかけで、龍馬が更に諸方から狙われることになり、龍馬暗殺に向けて緊迫感が増したりするのかしらん…と思っていたのだけれど、見事に外れました。とほほ…。

そちらはサクサクと真犯人が見つかり、長崎奉行の龍馬に対する思惑も露呈し、龍馬のオーラがまばゆい土下座攻撃に英国公使も折れ、龍馬の代わりに海援隊の代表として奉行所に拘留されていた惣之丞も無事に帰還し…という感じで終了。


お元がキリシタンであることが露見して奉行所に追われ、龍馬に救われるまでの話に随分と時間を割いていたのだけど、どうも、このパートが私の脱力の原因らしい。
お元っていったい何の役割があるの? 必要なの?
と疑問に思い続けて終わってしまった。

四大ヒロインとやらを前面に押し出して、男くさいだけのドラマではなく、若くて可愛くて演技力もある女優さんたちが活躍しまっせ!というのを視聴者にアピールしてきたのだろうけれど…うーーーん、そのために、ムリにお元というキャラを創ったツケが回った感じだった。
お龍と並ぶ物語後半を彩るヒロインとして宣伝したものの、脚本が彼女を深みと陰影ある人物として描ききっておらず、陳腐な設定をくっつけてしまったため、感情移入できなかったのだ。

当時の長崎での隠れキリシタン弾圧を龍馬の活躍に絡ませて、信教の自由も含めた「皆が笑ってくらせる国」創りを龍馬が目指していったのだ、という流れにしたかったんだろうなあ、というのは分かる。

龍馬は皆の「希望」だというのが、第4部のテーマなんだろうから、幕末維新の志士達だけでなく、虐げられている庶民の希望の星・龍馬でもあったというように描くためのキャラクターなんだろうな、とは想像できるのだけど…。
うまく機能していたのかどうか、ということに関して、生意気を言って申し訳ないが、私は懐疑的。

だって、その為には、観ている側が感情移入できて、「お元ちゃん頑張れ!」という気分が自然と湧き上がる人物像であってしかるべきなのに、お元に対して私は一切、そういう感情が湧かなかった。
弥太郎に酒の勢いで身の上話をした時も、あまりに陳腐なことを言わせる脚本に驚いたし、龍馬に彼女が語る「こんな国大っきらい」という台詞も、お元の人格を下げるようで、嫌な感じがしていた。
自分の境遇を恨み、自分自身を憎んでいるような人だったら、気の毒とは思っても、そこ止まりであって、彼女を応援して幸せになって欲しいとは、龍馬も観ている側も思わないんじゃないかしら?


芸者になった経緯が辛いもので、禁断の異教にすがるようになったとしても、現在のお元は、丸山でも指折りの売れっ子芸妓。
もっと聡明で今の自分に誇りを持っている芯の強い人物として描いて欲しかった。
辛い過去の記憶も秘密を抱えている苦悩も、誰にも見せないで、しゃんと背を伸ばして芸を磨いている矜持の高い一流の芸者であって欲しかったな。
そして、密かに皆が幸せになれるようにマリア様に手を合わせる…みたいな。(妄想しすぎ…笑)

彼女に陰影を持たせて丁寧に描く時間がないなら、最初から龍馬との関係に色めいたムードを半端に匂わせたりしないで、はっきりと龍馬と海援隊のサポーターとしての役割を持たせて描いていたほうが、ずっと魅力的だったのではないか。
あくまでも、龍馬の人柄に好感を持ち、彼の考えに賛同して助力する、影のサポート役を買って出るような、賢明で気風の良い素敵な女性として描いてくれていたら、もっと応援できたし、龍馬との関係も物語での役割も、ハッキリして、存在感がで出たのじゃないかと思うのだ。
そういうお元を、蒼井さんが演じていたら、私は魅力を感じて、お元を応援していたと思うなあ。

ここまで書いて、ふと思ったのだけど、制作陣としては、お元に、木戸孝充の妻となった芸者・幾松のイメージを混ぜたかったのかな?なんて思ってしまった。
だとしたら、聡明で肝が太くて格好良い幾松姐さんとは随分とかけ離れてしまって、中途半端で安易なキャラになってしまって、失敗だったのでは…。
 
ともかく、蒼井さんの熱演が勿体無い。
巧者であり曲者でも有る香川弥太郎と互角に張るだけの力量と存在感がある彼女が演じたから、脚本が納得いかずとも、お元を観ていることができたのだ。


今回は、映像が流れていくのをボケーッと観ていたような、そんな感じだった。
観ていいる間も観た後にも、何の感慨も残らない。
ただ、どうでもいいような疑問ばかり残ってしまった。
ある意味、不思議な回だったかもね。


時間が経つと、忘れてしまいそうなので、どうでもいい雑な感想の切れはしを書いておく。
かなり、どうでもいいので、サクッと流し読みしてくだされsweat02



bomb土佐のセレブは格闘技必修?
大殿様に大政奉還を進言して、キックやら首絞めやらの技をかけられる後藤。
いつもは自分が弥太郎にしている寵愛のしるし(えっっ!?)を、なんと大殿様じきじきにしていただけるとは、名誉なことですろう。(違)
締め技をかけられても、ギブアップせずに進言を続ける後藤、しぶとい。
ますます気に入ったぜよ。
しかし、吉田東洋→武市半平太のときも思ったけど、土佐のセレブは武闘派ぞろいなのか、格闘技が必修なのか?
暴れん坊すぎやじゃないかい。


bombおんざろっく問題
大殿さまが手にしていた美しい切り子細工のグラスの中身はなんだったろうか…と、ランチ仲間のM嬢と話題になった。
さすが土佐藩の最高権力者、贅沢にも大振りな氷を入れた御飲み物だった。
鯨海酔侯が氷水を飲むはずがないし。
もちろん、今大人気のハイボールでもなかと。
焼酎のオンザロック?
薩摩に良い感情を抱いていないらしい容堂は、薩摩の焼酎は飲まないだろなー。
んじゃ、地元・土佐のお酒だね。
でも、焼酎は庶民の酒だろうし…。
ということで、「土佐鶴」じゃないか?という結論に。
どアホウな昼時の会話であった。
ちなみに、土佐鶴では焼酎「海援隊」も製造・販売しています。(笑)
以上、全く根拠のない、かつ、何も調べずに交わしたバカ話の内容なので、見逃してやってつかあさい。



eyeイカルス号事件の諸々


・『龍馬伝』の丸山って狭すぎ。
 いつでもお元が事件や需要人物に遭遇してるので、ちょっと笑う。

・龍馬の人探しセンサーは相変わらず優秀すぎる。
 もしかして、SPECなのか?(局が違う)

・真犯人をあっという間に探し当て、福岡藩が不祥事として伏せてもおかしくない(実際は事件発生後一年ほどは隠していた。)
事件の真相を探り出した海援隊(+弥太郎)の捜査能力は素晴らしい。
それに比べて、長崎奉行所はアンポンタン揃い、ということにしたいのかしらね。あんなに捕まえたがっている龍馬が丸山を大声張り上げて走り回ってても誰も気がつかないんだから。 
そして、その龍馬は弥太郎とバッタリ遭遇。
龍馬は味方にしか視認できないようにアンチバリアを使っているのか?(これも局が違う。)

・沢村惣之丞が格好良かった。 要潤さんも格好良かった。(笑)
男だねぇ~って惚れ惚れしたぜよ。
わあわあ言うだけの海援隊の仲間を宥める場面などは、龍馬が信頼を寄せて留守を預けるナンバー2に相応しい風情だった。
奉行所で端座して毅然と尋問に答えている姿に、在りし日の武市半平太を重ねてしまったのは、私だけではあるまい…。
第2部冒頭で、溝渕さんから鰹のたたきをせしめていた時の彼とは別人だ。

・パークスに土下座&「俺の話を聞け~♪」の御馴染の必殺技を炸裂させて、"説得"してしまう龍馬さん。
そして、自分たちの敵は共通だから味方同士っていう龍馬の言葉、あれって一見、筋がとおっていそうだけど、本当にそうなのか?
エゲレスをはじめとする列強にとって、龍馬たちが生み出そうとしている日本も、所詮は美味しそうな食餌に過ぎないのではないのか?
エゲレスの老獪な外交官たるもの、あのような青春じみた言葉にのるのだろうか。(疑いぶかい…)
志士達に肩入れしているグラバーは、英国人である前に、スコットランド人なので、政府を代表する立場のパークスとは、考えが違うところが多々有るのだろう。




thunder弥太郎の絶縁宣言
幕府に徹底的にマークされているのに目立ちすぎる行動をとるKY龍馬と関わっていれば、自分も危うくかなることを思い知られて、ついに「おまえは疫病神」「俺の前から消えてしまえ。」とぶちキレる弥太郎。
ごもっとも。
だけんど、弥太郎が龍馬暗殺の一報を聞いたときに、「わしゃあんなこと言うてしもうたがじゃ。許してくれー龍馬ぁぁぁ」とか泣き喚いてしまったりするのかもしれない。
うーーーーむーーー安直な予想ですまん…。



shipウミニオフネヲウカバシテ
さて、龍馬がパークスはんにおねだりしてくれたおかげで、お元は自分の神様に祈れる国に渡っていくことになった。

……イッテミタイナ ヨソノクニ…

その夢がかなった、ということなのだろう。
そして、龍馬が「皆が笑って暮らせる国」を創った時、お元は帰国したいと願うのだけれど。
その約束は果たされないまま、龍馬はいなくなる。

涙を滲ませ、でも微笑んで旅立ったお元。
文句モードでも、可愛い女の子に弱いオヤジ心を持つ私は、パークス公使が行き先でのことは諸々の手配をしてくれるだろうけど、異国で一人、どうやって生きていくのだろうか、生活費はどげするのでせうか、なんて余計な心配をしてしまったのであった。




そして、来週も心配な回じゃ。
サブタイトル「龍馬の休日」って、なんじゃこれ。
そんなに突っ込まれたいのか、鈴木さんは。

2010-10-30

『龍馬伝』第43回「船中八策」~第三の男×2

第43回の感想、断片的に書いてあったのだけれど、うまくつながらなくて。
気づいたら、もう土曜になっちゃったよ。
『十三人の刺客』みたいな濃厚本格時代劇映画を観た後だったので、『龍馬伝』が薄く感じてしまったのかな。
それに、インフルエン゛サの予防接種を受けたら、風邪のひき始めみたいな症状が出て、微熱が続いて体調がすこぶる悪いし…とか書いていたら、山崎努さんにジロリと睨まれて、「シンプルに言え。」と怒られそうだ……sweat01


てなわけで、まとめるのはあきらめて、断片を並べるだけにしておく。
…でも、結局いつもと変わらないな。(笑)



いよいよ最終回に近づいているぞ……と実感させられた回だった。
第一回から欠かさず観てきた(そして文句大目の雑感を書いてきた)者としては、ついにここまで来たか…と、感慨深い。
とか言って、『坂の上の雲』カウントダウンなんか貼り付けてる情の薄い私でもある。(笑)


今回は「船中八策」という、徳川幕藩体制を終わらせた後の国の仕組みの構想を龍馬が後藤と中岡に語るの巻…だった。
(要約しすぎ。)
面白かった、というのとは違うが、良くまとまっていた。(何様)


「船中八策」というのは、今風に言えば、アフター徳川体制の基本方針・基本理念を八か条にまとめたもの。
こういう観念的なことを、ドラマの中で説明するのって難しいと思う。
どうしても説明台詞が中心になってしまうだろうし、場合によってはテロップ等で補足したりするから、歴史バラエティの中の安い再現ドラマみたいになる危険性が高そうだと危惧していた。
しかし、『龍馬伝』では、これまで主人公・龍馬が、様々な人たちと交流して学んで来たこと、受け継いだ志の集大成+龍馬が第1回から信念として掲げてきた「憎しみからは何も生まれない」という三島由香の名セリフ…じゃなかった、母上の教えから生まれた八ヶ条、ということにしていて、分かりやすく、かつ感情にも訴えるようにまとめてあった。
なるほど、フクダセンセは、こういうところは巧みでいらっさるなー、と感心したぜよ。
それとも演出/編集の腕によるもの?


中岡に説明してくいシーンは、ある意味、第1部からのダイジェストにもなっていて、まるで走馬灯のようじゃござんせんか。
「いよいよまとめに入ったな…」という気分になった。
薩長同盟みたいに、龍馬が一人で考えたぜよ、というふうには流石にしていなくて宜しかった。
出演時間は短くても印象深い、闘魂抽入・吉田松陰先生や、猫屋敷の絵師・河田小龍先生のお名前も出て、嬉しかった。
でもなー、武市先生については、東洋様はその能力を認めてなかったはずだけんど?無理やり東洋様とセットにしてないか?と、ちっくと首をひねったが。
武市さんの名前を安易に出すなや!なんて思ってしまうのは、私がひねくれているせいだろう。
龍馬が武市さんのことを大切に思っていてくれると素直に喜んでおこう。
だって、龍馬最後の日まで5カ月だものね。

思想・観念的な硬い題材が中心になっている回なので、動きを出すために、新選組と立ち回りさせたり、二枚目四十代男子たちに筋肉を披露させて相撲とらせたりしたのかしら…なんていうことも思ったり。


しかし、登場のたびに、中岡慎太郎の存在意義って…と思ってしまうような扱いだな。
相撲とりながらの、あのやり取り。
船中八策を読みながらの、あの龍馬大絶賛ぶり。
うーーん、どうでしょう。
鈴木CPは中慎は龍馬のライバル、と仰ったが、ライバルというには地位が違いすぎるな…。

都合の良い男にされてる気がするぞ。
なんちゅうか、単純でアツイ男にされてる気がね、するんですな。
せっかく上川さんが演じているのに勿体ないっていうか。
あら、また文句になってしまった。すみませんね。




では、その他、印象に残ったこと。




龍馬からの手紙に「はいheart04」とか「京女に京土産買うてどないするの…。」(←不正確)とか反応するお龍さん、めっちゃカワイイ~♪
『SPEC』第3回の京女の托鉢僧じゃないけど、京女っていいっすね!
(完全にオヤジ化。)
微笑んだ後、寂しげな表情になるのも、女っぽいっす…。
龍馬にだけは、はんなり京女なお龍さんなのね。


四侯会議。
久々に私のお気に入り・松平春嶽さまがご登場heart04
相変わらず渋くて素敵。
春嶽様が映らないかということに気が向いてしまって、マユナシも虫歯容堂公も、私には薄く感じられてしまった。
いかんいかんいかんいかーーーん!!


後藤様のお買い物moneybag
弥太郎に黙って、銃器や船を購入って…。
つまり、象ちゃんたら、龍馬と共に大政奉還を推し進めると同時に、すでに武力倒幕に転ぶ場合の準備も密かに考えていたってこと?
切れ者で喰えないやつだから、ありえるね。
いや、情勢が激動する幕末は、二枚腰、三枚腰の喰えないヤツじゃないと生き残れないから、藩の政を預かる参政としては当然か。


スリーダイヤの始まり。
グラバーに教えを乞い、カンパニーのトップになっちゃる!と鼻息も荒い弥太郎。
資本主義のなんたるか、を実地で学んでいくことになるわけですね。
金儲けのためなら戦になってもいいのか? ってのは気になるが。
弥太郎もまた、新たな日本の仕組みを彼のやり方で創り上げる一人となっていく、ということだろう。
グラバーさんが熱く語る場面も、なかなか良かった。
ティムさん、すっかりグラバーになりきってますよ。


ペコちゃん後藤と子犬陸奥。
京へ上る夕顔丸の船上で、後に「船中八策」と呼ばれる文書(の下書き)を書いている龍馬のもとに、転がるようにやってくる陸奥くん。
相変わらず、龍馬の前でては子犬ちゃんだ。
キラキラお目目で一生懸命に龍馬を見つめて、「ねっねっ、ボク頑張ってるよーーボクのこと構ってー!」という顔をしてるんだもん。
キュンキュンいっている陸奥を適当にあしらって、龍馬が甲板に走っていき、後藤に船中八策草稿を見せるんだが。
書面を読んでいる後藤の顔つきが凄い。
目をカッと見開いて、ペコちゃんみたいに舌を出しとる。

この文書に凄い勢いで集中して、内容を素早く評価しつつ、これを書いた龍馬の先進性に驚きもしている。
後藤の頭脳と感情が高速稼働中って感じの表情と動き。
ムネムネ、すけーよ。
それに、またモミアゲ伸びてるし、顔が大きくなってるし…。
青木さん、クランクアップ後に元のスリムな二枚目に戻すの大変そう…。
いや、人様の心配するより自分の増量分をなんとかせいっちゅうセルフ突っ込みしてしまいますけどsweat02
それはともかく。


一心不乱に読み終えると、龍馬に「もっとキレイな字で書き直さんと、大殿様には見せられん。」と言うのだ。
この、ちょっと持って回った言い方が、後藤の性格と心情を表していて、よろしい。(笑)
決して、「サカモト、おめーすげーな!」とは言わんのだ。
ほんと、象ちゃんらしい。
そして、船室にかけ戻る龍馬を見送る表情は複雑だ。
「こいつ、トンデモないことを考えやがる。」とでも思っているのか。
で、龍馬の後を尻尾振ってついていく行く、キラキラお目目な陸奥くん…。

ところが、せっかく都に来たのに、後藤を呼び寄せた容堂公が、土佐に帰っちゃったっていうのだ。
後藤も龍馬も、言葉もない。
ここでの両者それぞれの表現が、また良かった。
座敷に踏み込み、カッと空中を睨む 後藤。
しずかに瞑目する龍馬。
やはり、怒鳴ってばかりの頃より、二人ともオトナ(当たり前)で深みがある。


がっくりきたところで、陸奥くんに促されて、海援隊京都支店のオフィス「酢屋」を観に行くことに。
お酢の醸造元でもお酢を商っているお店でもなく、材木問屋なんですと。

お尋ね者の龍馬は、木戸さん直伝のコスプレ(違)で陸奥くんと一緒に京の町に出る。
二人とも意外と似合う(笑)
しかし、桂小五郎ほど役に成りきれていなかったらしく(爆)、あっさり通りすがりの新選組に発見されてしまうのよ。
てか、なんどすか、通りすがりの新選組って。
相変わらず、また新選組3トップが揃って市中見回りしてますし。
『龍馬伝』では記号みたいな存在だから仕方ないけんど…。
うーーん、相変わらずヴィジュアルは格好良いのだが、何気に弱い。
でも、龍馬に「近藤さん、もう止めませんか。」とか言われて、近藤局長が「おまえを斬るのが俺の仕事だ!」という一言は格好良かった。
近藤さんびいきの私としては、ちっくと嬉しかったけど、龍馬暗殺犯候補ってわかりやすくするために、ストーリー的に必要ないけど出したのかな?
『新選組!』では、暗殺直後に駆けつけた近藤たちの行動を、うまく「新選組犯人説」の証拠とすりあわせて説明をつけていて、さすが幕末ラヴのミタニンだったけど、さて幕末愛が薄そうな脚本の『龍馬伝』では、暗殺現場の描写はどうなるんでしょ。
脚本はともかく、大友さんの演出が楽しみですよ。


薩土盟約の場面。
龍馬が言うところの、「土佐と薩摩の知恵比べ」、いったいどっちが勝ったのか?
まずは、両者が「褒め殺し」作戦で、様子をうかがう。(笑)
続いて、象ちゃんの先制パンチ。
「戦いうがは、するぞするぞと脅しをかけて、最後まで一本の矢も放つことのう相手を降参させる。それが見事な勝利いうもんですろう。」決まった!
しかーし。
腹黒い老獪な薩摩勢は、大政奉還と武力討幕のどちらにも足を掛ける作戦。
なんか、薩摩のほうが一枚上手かも?
西郷どんの「大政奉還にのっても良い」の発言に対する、小松様と中岡慎ちゃんの「えっ聞いてないよ!」な表情が気の毒。
それにしても、『龍馬伝』における薩摩の描かれ方は、やっぱり気の毒だ。

えーーと、話の流れが行ったり来たりですみません。
熱で頭がぼーっとしてるので、許してつかあさい。

それから今回は、第3の男が登場しましたな。
薩摩の第三の男、大久保ミッチー。
違和感なく、溶け込んでましたね。さすが。
しかし、汗ばんでたり怒鳴ったりって、ミッチーのイメージに無かったので、不思議な感じだった。
でも、ミッチーの魅力あふれる怜悧そうな鋭い目線とか、たくらみ系のキャラで、ブラック風味な感じが良かったです。


そして、もう一人の第三の男は、藤吉。
この人が出てきて、「ああ、いよいよか…」と思っちゃった。
皆さんご存知だろうし、史実だからネタバレにはならないけど、念のためぼかして書いておきますが、この人は最終回で第3の男になる予定ですよね?
せっかくちゃんこ番という設定なんだから、龍馬たちが相撲で筋肉をサービスするシーンよりも、藤吉がおいしそうなちゃんこ鍋を作る場面を映してくれたほうが、私は嬉しかった。(食欲ありすぎ。)
『鬼平犯科帳』とか『剣客商売』みたいに、食通キャラが解説したりして。

2010-10-28

『龍馬伝』~暗殺実行犯はマシャ兄のファンで弥太郎の血縁者。

皆さま、すでにご存知かと思います。

『龍馬伝』公式ホームページで本日、公表されましたね。



龍馬暗殺実行犯・京都見廻組の今井信郎を演じるのは、 
市川亀治郎さん


詳細⇒ http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/news/cast/index.html



『風林火山』での武田信玄以来、NHKとは密な関係を保っていらっしゃいますね。

亀治郎さんの談話によれば、福山さんの大ファンだそうです。
福山さんは、本当に男性ファンが多いんですよねー。
同性に好かれる男こそ、男の中の男、と言います。
さすが、福山龍馬。


従兄の香川照之さんとも初共演だそうで、これも楽しみです。
亀治郎さんも香川さんに負けじと意欲的にお仕事の幅を広げていらっしゃいますが、私はやっぱり時代劇の亀治郎さんが良いと思っています…。



おまけ。
鈴木CPが「今井はラスト・サムライ」とか仰ってますけども…。
映画『十三人の刺客』みたいな本格時代劇で、滅びゆくサムライの哀しき美学っていうものを見せつけられた後なんでねえ。
ふうん、あっそー、ってかんじです。

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